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クサキモさんの映画感想

映画のことなど何一つ分かっちゃいない人間が、才気溢れる人々が精魂込めて創りあげた作品に☆をつけるというイタいブログ。ホントになんも分かっちゃいませんが、映画を観るのが好きです。

35年前の今村昌平監督作品。


この映画を観て、私は、
勝手に、
強く、
思うのです!


どこかで聞いた「最近の映画は説明しすぎだ」という意見。


これをもし、昨今の映画への励ましだとするならば、
「余計な説明をするな」というよりは、
「説明抜きに魅力的な映画をつくれ」という意味なのではないかと。


そうであるならば、昨今の映画に必要なのは、
ドラマの説明を省く作業
ではなく、
ドラマを深く掘り下げる作業
なのではないかと。


こんなふうに、
たちの悪い素人が、
勢いあまって、
恥ずかしい映画論を展開しはじめてしまうほど、


この映画は最高です


出演は緒形拳さん、小川真由美さん、清川虹子さん、倍賞美津子さん、三國連太郎さんなど。
名役者さんばかりですね。


主人公は殺人鬼。


5人を殺しておいて、鼻歌を歌い、
「刑事さーん、歳はいくつかね?」
とすごんで見せる憐れなイカレ具合。


その殺人鬼に吸い寄せられ、傾いてゆく女の脆さ。


逆に互角に渡り合う老婆の得体の知れなさ。


旦那以外の男に豊満な肉体を晒し、
「ズルかとこが好きですたい」と言ってのける妻の婀娜。


そして、殺人鬼である息子に、
その息の根を止めるが如き一言を浴びせる父の残酷。


全てが鈍い光を放ちながらじわじわ詰め寄ってきます。


でも、そのまま寄り切られて、
落っこちて、
人間ドラマの深みに嵌って
抜け出せなくなってしまえばいいんじゃないの?


なんて思います。


それぐらい魅力的な深みです


とあるワンシーン。
浜松の旅館に至る道。
道沿いに伸びる墓地の長い塀。
なんだか不気味で印象的です。


その不気味さを思い出すと、
ゾクゾクとしてもう一度観たくなる…


殺人という重いものを扱っており、
しかも実際に起こった事件をモデルにしているそうなので、
「ゾクゾク」だの「最高」だのってダメなのかもしれませんが


ぼくばかだかだぁ~


仕様がありません。


「復讐するは我にあり」は、
ゾクゾクしてサイコーな☆3つ