酒を飲んで運転する人たちがいます。
この類の人たちの胸中には、
事故さえ起こさなければ誰にも迷惑かけてないでしょ。
という思いがあるのでしょう。
さて、この映画の主人公はパイロットです。
薄暗い部屋。
CAとの情事。
ドラッグの吸引。
のっけからデンゼル・ワシントンが、
退廃的な空気を醸し出しまくります。
さらに乗務中の飲酒。
アルコール依存症です。
そしてとうとう、
墜落事故を起こします。
「起こします」というのは実は正確ではなくて、
原因は機体の不備によるもので、
主人公の飲酒によるものではありません……
と彼は頑なに信じています。
確かに、酔っていても操縦の腕前は一級品でした。
彼の中には、
事故こそ起こしたけど、
飲酒自体は誰にも迷惑かけてないでしょ。
それどころか、
自分の操縦によって多くの命が救われたでしょ。
という強烈な思いがあります。
アルコール依存を描いた映画は数多ありますが、
この映画が、とりわけ上記のような
“エゴ”
に焦点をあてたことは、
とても斬新で価値あることだと感じます。
主人公はアルコール依存であると同時に、
ドラッグ依存でもあります。
私が不勉強なせいもありますが、
この映画のドラッグの描かれ方は
驚くべきものというか、
呆れるばかりというか、
とにかく衝撃的です。
まさかこんな使い方があるとは……
これがドラッグ蔓延社会の“リアル”なのでしょうか。
☆2つです。