12月初旬、2年振りに 大好きなピアニスト、クリスチャン・ツィメルマンのコンサート(みなとみらいホ―ル)に行ってきました。


今回はプログラムの発表が遅かったのですが、ツィメルマンなら間違いない!との思いで、曲目発表前からチケットを購入しました。


私がツィメルマンを知ったのは20年以上前。

高校二年の春休みに一人で、フランスのリヨン音楽院で学ぶ従姉の元を訪れた時のこと。


“リヨンでツィマ―マンのコンサートがあるから、行こうよ!”と誘われ、初めて “ツィメルマン” というピアニストを知りました。

その時は、そんなに有名なピアニストだと知りませんでした。

残念ながら、その時は体調不良でコンサートが中止となり、聴く事ができませんでした。


それから10年以上経ち、日本でツィメルマンの演奏会を聴きに行くことができました。

その公演は、たまたま体調不良で休演になったコンサートの振替公演だったのを直前に知り、チケットが取れたコンサートでした。

プログラムはベ―ト―ヴェン後期3大ソナタ。


そのコンサートを聴いて以来、私はツィメルマンの音色の虜となってしまいました。


ポ―ランド出身のツィメルマンは、18歳でショパンコンクール優勝してからずっと第一線で活躍し続けています。

ピアノの調律や組み立ても全て自分自身で行う という音色や響きに対する並々ならぬこだわりも有名です。


今回のプログラムは、おなじみのショパンのノクターンから始まり、ソナタ第2番。

後半はドビュッシー「版画」、そして目玉のシマノフスキの「ポ―ランド民謡の主題による変奏曲」


同じ曲の中でも、別人が弾いてるの?同じピアノ?と思わせるような 七変化ならぬ、100変化といった音色を自由自在に操るツィメルマン。

次は一体どんな音を出すのか、一音一音聴き逃さないよう聴く側も必死。


中でも今回、ツィメルマンが “グラモフォン賞2023”を受賞した、ポ―ランド出身の作曲家 “シマノフスキ”の曲は圧倒的なスケ―ルでした。

私が好きなツィメルマンのフォルティッシモの音色を存分に堪能でき、またシマノフスキ独特の世界観と合わさり、ツィメルマンの新境地に触れられました。

67歳のツィメルマン、ますます進化を続けています。


華やかなシマノフスキから一転、アンコールは

「ラフマニノフ: 10の前奏曲 ニ長調 op.23-4」

豪華な肉料理の後の、甘い甘いデザート。粋なプログラム構成にしびれます。

ラフマニノフの優しいメロディーとツィメルマンの柔らかく温かな音色に包まれ、これまでの色々な出来事をしみじみと振り返りながら聴きました。


一年の締めにふさわしい、本当に素晴らしいコンサートでした。


2年前に聴いたバッハ、ブラ―ムスの公演以来、ツィメルマンのコンサート2回目の夫も、フォルテなのに音が凄く綺麗だと驚いており、すっかりファンに。


この年末は、家で夫婦共々ツィメルマンのCDを聴いています。


いつか日本でショパンのピアノ協奏曲を弾いてくれないかなぁ…。ショパンの幻想曲も聴きたいな(笑)


というわけで今年最後は、私が大好きなピアニスト、クリスチャン・ツィメルマンの記事で終わりたいと思います🎹


皆さま、どうぞ良いお年を!