毒兄 94 | 嵐ちゃん大好き~妄想物語! くるとんのブログ

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基本、潤担ですがメンバーみんな大好き!
下手くそながらお話作っとります(o^-^o)
潤くん絡みのお話達…

翔潤
末ズ
じいまご
モデルズ

お暇なら是非覗いてみてね

お兄ちゃんに知られたくない

僕は…人形でいたい

それならずっと一緒にいられる




目が覚めたのはどれくらい前だったのかな

光が急に目に飛び込んできて慣れるのにしばらく時間がかかった

視界には何もない壁…天井

見覚えのない場所

ここはどこ?




「…、…」




声が出ない

体も動かない



僕…どうしちゃったの?




しばらくすると声が聞こえてきた

僕の大好きな声

間違いない、お兄ちゃんだ


でも頭を動かせないから見ることができない


お兄ちゃんの声とおじさんの声が交互に聞こえて、話してるのは僕のことみたい

潤が、潤を、僕の名前ばかり



僕は少しずつわかり始めた

今、自分がどんな状況の中にいるのか

二宮さんに刺されて、命は助かったけど、僕はずっと人形だったんだ

そして知る

テレビから聞こえる声で、この場所がどこで、今はいつなのか

僕は5年近く人形だったってことに



そして考えた



お兄ちゃんに気づいたことを知らせるかどうするか

僕が気づいたことを知れば

お兄ちゃんはすごく喜んでくれるだろう

そして安心する


それから…僕から離れる


自分の道を歩みたいに決まってる

こんな自由な街で黙っていられるわけないもん

僕も止められない

今までずっと僕のお世話をしてくれたお兄ちゃんを止められない



でも

僕がこのままだったら?



変わらず人形だったらお兄ちゃんはこのまま僕とずっと一緒にいてくれる


迷いはなかった

僕は人形になると決めた




「智」


「うるせぇ」



お兄ちゃんとおじさんの会話は本当に面白くて、何度も笑いだしそうになった

堪えるのが大変で


そして

お兄ちゃんは僕のリハビリをしてくれる

手を開いたり、伸ばしたり

優しく優しく

幸せだった

例え話すことができなくても十分



1番困ったのはお風呂

しっかり意識を取り戻した僕にとって

お兄ちゃんとのお風呂はかなり辛い

僕の肌を触るお兄ちゃんにドキドキして

身体が…反応してしまう

お兄ちゃんも同じだから嬉しいけど

顔に出すわけにはいかないから

必死で耐える

本当ならお兄ちゃんに触れたい

お兄ちゃんに抱かれたい

お兄ちゃんを欲しい



だけど…我慢しようと決めたんだ

ずっと我慢できる

気づかれないように細心の注意を払って毎日を過ごした


でもまさか…おじさんに気づかれてるなんて

終わったと思った

だけどおじさんは秘密にしてくれるって

お兄ちゃんには言わないって


僕はおじさんを信じる



「潤、俺といる時は我慢しないでいいよ」

「…。」


「声を出してみたり、体を動かしてもいい」

~僕はこのままでいい。別に動く必要ないし。手は動くから困らないし~


「俺とは普通に話せた方がいいじゃん。わざわざ書くのめんどくさいだろ。」

「…。」


「俺といる時くらい…本当の潤でいろ。我慢はいらない」



我慢をしてるわけじゃない

どっちの僕も本当なんだ

だけど

気持ちが抑えきれない時にはおじさんに頼ることができる


だからこれからも

僕は人形のままでいる