おれの大好きな本「黄金の王 白銀の王」四回目の読了。
名場面に次ぐ名場面でまだワクワクドキドキ。
さすがにもうボロボロとは泣かないが、目頭が熱くなることはむしろ増えてる。
細かい一言一言で、この先ああなるんだな、と胸が締め付けられる。


翠の国では偉大な穡(しょく)王の血を引く二つの一族、鳳穐(ほうしゅう)と旺廈(おうか)が王位を争って内戦を繰り返していた。
この戦乱は百年以上も続き、国は弱りきっていた。
国を守るため、鳳穐の頭領である穭(ひづち)と旺廈の頭領である薫衣(くのえ)は戦を終わらせる密約を交わす。
「戦を終わらせる」と言えば、終わるわけではない。
百年以上の戦乱で、互いを憎しむことはもはや習慣となっていた。
戦を終わらせるということは、川の流れを変えるようなこと。
二人は川が決壊しないよう、少しずつ少しずつ流れを変えていく。
まだ十代の若い二人の王が歩き出した平和への道は、果てしなく険しいものだった。
いつ来るのか、本当に来るのか分からない平和のために二人は身と心とを削っていく。

様々な謀略を巡らせ、時には非情な決断も下していく穭様。
臆病者と蔑まれながらも自分のなすべきをなしていく薫衣様。

どっちも王としての資質が輝きまくってて超素敵。
でもどちらかと言えば、薫衣様の強さに憧れる。
「他人がどう思おうと、関係ない。私は正しいことをした。自分でそれを知っている」はかっこよすぎ。
薫衣様ほど強くなるのは不可能だけど、見習いたい。
薫衣様と稲積様の関係もかわいいんだ。

鳳穐とか旺廈とか穭とか薫衣とか、なんて読むんだって漢字が多いけど毎回ルビ付いてるから大丈夫!
漢字多くて取っつきづらくても一度加速してしまえばあっという間に終章。
おれが四回読んで四回ともあっという間だったんだから間違いない。

五回目読むのも今から楽しみだ!