よく学校の夢を見ていた。
生徒として学校にいる夢か、もしくはロケーションとして学校が使われている夢。
小学校なんか卒業してから何世紀が経った? ってレベルなのに頻繁に夢に見ていた。
だけど少し前から見ていない気がする。
たぶん、引っ越してから見ていないのではないか。
学校に通っていた頃のあの家が、おれに夢を見せていたのかもしれない。
話は変わり、数か月前、お風呂の浴槽を洗っている時にふと気がついた。
洗いながら「バットマン スーパーヘヴィ」に収録されている短編「ありふれた事件」を思い出してたけど、前も浴槽を洗ってる時に思い出してた気がするぞ。
たぶん、その前も、その前も。
いつからか分からないが、お風呂を洗ってる時にボンヤリとその話を思い出していた気がする。
ゴッサムの空気感がよく分かる話とジョックの絵が印象的な短編で、まあまあ好きな話ではあるのだが、なんでお風呂を洗うたびに思い出しているのだろう。
そのことに気付いてからというもの、お風呂を洗う時に自分からその話を思い出すようになってしまい、お風呂とは切っても切れない存在になっていった。
そんな中、「学校の夢は昔の家が見せていたのかもしれない」と思ったので、もしかしてこの家にいる限りお風呂を洗うたびに「ありふれた事件」を思い出し続けるのだろうかと怖くなった。
それとも引っ越してもこの記憶はついてくるのか……。
とまあこんな話をブログの下書きに書いたあとにお風呂を洗うと、「ありふれた事件」のことを全然思い出さなかった。
ブログに書いたことでひとつ記憶を供養できたのかもしれない。
完。