今乗りになっている方、脚本家さんであり、
映画監督さん、そして小説家さん。

ストーリーを紡ぎ出す、という共通点では
この職業は表現方法は違えど、ストーリーテラーです。

タイトルにピンと来てすぐに手を取りました。

失礼ながら私はテレビを持っていないので
ドラマには疎いですし、人の名前を覚えるのは
究極的に不得意なので、先入観なく、いいえ、
どちらかというと、がっつりスピリチュアルの
本、アセンションの本だと勘違いをしていたのです。

だから物語が始まった三分の一くらいまで、
スピリチュアルを体験するためのストーリーと
思い読んでいました。

主人公はうだつの上がらない、自己肯定感の
低そうな漫画家志望さん。一度賞を取って
その後デビューしたけど、なかなか連載物まで
辿り着けない人。

お父様は漫画家さんでしたが、彼女が生まれる前にまさかのタブーを犯して失踪。

幼い頃から漫画家になりたいけど、
お母様に遠慮、お互い距離のある関係。

そして今はお母様は倒れて意識を失ったまま。

ともに賞を取った友達はいまや売れっ子。

何かが足りないと担当に言われ続けられ、
追い込まれている彼女。

そこからストーリーが始まる、というのはわかる。ひょこっと何かの存在がやってきて、
スピの世界へ誘うのかなぁと思ったら
ガチの小説でした。

パラレルというからには確かにそうなのです。
世の中にはパラレルワールドがあって、
そこからやってくる人(たち)

これはスピリチュアルな啓蒙本ではないのですが、こういう世界もあるかもなぁと
思わされるお話で、最後まで本当に小説なのかな?と思いつつ読み進めました。

いろんなパラレルワールドがあって、私たちは選べるし、なんならその世界線に立てる。

これはベースとして変わらなくて、
もしかしたら簡単にパラレルワールドに
いけるかも、と楽しみになってしまいました。

まあ、いいことばっかりじゃないかもだけど、
人生の幅が文字通り広がる世界は面白い。