みなさんこんばんは。
スタッフのおおにしです。
今日は、クルミドコーヒー二階にある絵本棚の中の一冊
新宮晋『いちご』の紹介をさせていただきます。
著者の新宮晋さんは世界的な彫刻家。
本書は1975年に出版され
今日に至るまで読み継がれています。
真紅の表紙に吸い寄せられるように頁をめくると
整えられてテーブルにならぶ「イチゴ」とは違う
生命としてのいちごの始まりから終わりまでが展開していきます。
土=無の状態から始まり
青緑色の葉が萌え出で
あちこちに白い花弁が開き
ついに実が赤く染まるさま
そしてまた静かに無に還っていくさまが
4ヶ国語の詩のような文章と鮮やかな色づかいで描かれています。
未知あるいは不可視だった世界の発見。
頭ではなく絵で理解する絵本です。
二階の絵本棚にある『いちご』、
よかったらお手にとってご覧ください。
そしてケーキクリームいちごの奥にひろがる世界を
すみずみまで楽しんでいただけたら、と思います。