「奥歯の内側に膿が出ている！」と言って来院されました。
その時の口腔内写真とレントゲン写真です。
上顎の内側に赤い腫脹が見られます。
時々膿が出ていたそうです。
レントゲン写真では、口蓋根（こうがいこん：３本有る根っこのうち、内側の１本）の中央部にわずかに透過像が見られますが、根尖部には見られません。
CTを撮影してみました。
やはり、口蓋コンの中央部に透過像、骨吸収像が見られます。
こういう場合は「歯根の破折」を疑いますが、一旦根管治療を行ってみることにしました。
「ファイバーポスト」が入っていたので慎重に取り除きました。
根管内の清掃を十分に行うと、口蓋部の腫脹は消失しました。
再度根管充填処置を行い、修復を行いました。
内側の腫脹、発赤は消失しています。
もしも「歯根破折」であれば、腫れが無くなることは有りませんので、再治療を行なって良かった所です。
患者さんの了解を得て、写真掲載しています。