先日も上顎のインプラントを行っていました。
レントゲン写真で分かる様に、上顎には「上顎洞」という空洞が有る為、通常骨はこの程度です。
それでも、この方の場合は多い方でした。
そこで今回は「ソケットリフト」という方法でインプラントを行いました。
先ず、事前にCTを撮影し、歯槽骨の骨幅、高さ、血管の走行、上顎洞の形態を観察します。
そして埋入位置を決定し、手術を行います。
歯槽頂部(歯茎の先端)からピエゾ機器を用いて、上顎洞粘膜を破らない様に骨を削除していきます。
上顎洞底部の「骨だけ」削除し、補填剤(骨を造る材料)を、粘膜を破らない様に填入しながら、上顎洞粘膜を持ち上げます。
ドーム状に粘膜が持ち上がっていることを確認します。
後はインプラントを埋め込むだけです。
少し舌側に骨を造っておきたかったのでGBRも併用しました。
手術翌日の状態です。
「少しはれぼったい感じがする。」と仰っていましたが、大きな腫れは有りません。
上顎のインプラントは、従来難しい処置でしたが、現在ではCTが有るので「カーナビを見ながら旅行する感覚」で処置が出来ます。
患者さんの了解を得て、写真掲載しています。