前回に引き続き、堀氏作のケーパーフィンモデルをご紹介。

スッとしたブレードもいいのだが、このハンドルが魅力的だ。

羊のホーンハンドルだが、ラムホーンかシープホーンか。

美しいし、握りやすいハンドル。

インプルーブドの凹凸も、私には程よく感じる。

リバースサイドも見ていただこう。

こちら側では、ハンドルの下に入れた赤色のスペーサーによって、ハンドルの先が赤みがかって見える。

何か、血が通っているみたいで面白いね。

ハンドルの凹凸を上下から見てみる。

まずは上から

次に下側から

これはこれで握りやすいハンドルだ。

横から見ると、これまた良いんだな。

しっかりと手を懸けたことが分かるハンドルは、やはり気持ちがいい。

 

と、ここで一つ気になった点を。

ナイフショウのテーブルで見かけたものと、ちょっと違う印象を受けた点があった。

それがシースだった。

このシースの色、質感とは違うものだった。

堀氏に尋ねると、『マトリックスアイダさんで仕入れるラブレスレザー』とのこと。

以前、あるメイカーさんに伺った話では、「ラブレスレザーは(水に着けて型を付ける)ウェットフォームだけでカチカチになる」とのことだった。

その説明を受けて見たシースは、明るいヌメ色という感じだったので、色の違いが気になった。

改めて堀氏に尋ねると、『油を多く染み込ませたことで濃色になったのでは』ということで納得した。

蜜ろうを主成分とする、独自のいわゆる「タレ」を使うメイカーと、ニートフットオイルやサドルオイルなどを使うメイカーの違いだろうと。

それが色の違い、感触の違いを生んでいるのだろう。

きれいな縫い上がり。

縫い目も深く沈んでいる。

縫い目も揃っていてキレイですな。

 

なんだかんだと、物欲に負けてしまいがちですが、

また、魅力あるものを探し、手に入れたいですね。

 

『しゅうかつ』とは、終焉に向かっての活動ではなく、「収集の活動」であり、

『だんしゃり』とは、断捨離ではなく、捨てることを断つ・捨てることから離れることだとか(笑)