間 黒助です。
そもそも正常組織の中では、
ほとんどの幹細胞は休眠状態にあります。
ただし精巣などは例外で、
精子を活発につくり続ける精巣では、
精子の幹細胞はたえず分裂を繰り返しています。
また胎児期の組織では、
組織の急速な増大と成長に対応するために、
幹細胞の自己複製と前駆細胞への分化が活発に行われています。
![$ブラックジャックの孫 間 黒助 の ガン治療研究ブログ](https://stat.ameba.jp/user_images/20130825/11/kurosukehazama/e7/14/g/o0480033412660655297.gif?caw=800)
そして生後、
特に成人になると組織の増大は停止しますが、
これは組織がその維持のみで十分となるため、
幹細胞の増殖が不要となり、休眠状態に入るためです。
これまで “ ガン幹細胞は休眠している ” と考えられてきました。
休眠中の細胞というのは外来因子の影響を受けることがほとんどなく、
またガン幹細胞は抗がん剤に抵抗性を示す細胞という定義からも、
これを休眠細胞と考えた方がよかったからです。
しかし現在までに、
ガン原発巣のガン幹細胞が休眠しているという証拠は示されていないのです。
一方で、
マウスを用いて行われた造腫瘍能、
つまりガンを作り出したり進行させたりする能力の差によるガン幹細胞の研究では、
少量でガンを作り出す、
所謂、ガン幹細胞とそれ以外のガン細胞とでは、
細胞周期に差がないことが報告されています。
もちろんガン細胞の中に、
わずかでも “ 休眠中 ” の細胞が含まれていれば、
その解析は困難です。
乳ガンなどでは治療後数年を経て再発することがあるからです。
このような症例は、
休眠していたガン幹細胞が数年の時間を置いて眼をさまし、
再度ガンを形成したと考えてもおかしくはありません。
もしこのような長期的休眠が起こり得るとすると、
現在行われている免疫不全マウスを用いた研究では、
ガン幹細胞の解析は困難になるとみられます。
というのも、
マウスの寿命が2年程度だからです。
今後、
休眠中のガン幹細胞を認識する遺伝子/分子が発見されれば、
その分子の発現を指標にして、
ガン幹細胞の細胞周期を解明することができるでしょう。
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