↑前回からつづく↑

 

 

帯広から「おおぞら」4号に揺られ、新千歳空港の最寄り駅である南千歳駅で下車しました

そのまま空港へ向かえばいいのですが、搭乗する予定の飛行機の出発時刻まで余裕があるので、千歳駅前のイオンを寄っていくことにしました

 

なぜ、イオンへ寄ったかというと、この日からビアードパパで1月限定のいちごシューの販売が始まったからに他なりません

せっかく北海道まで来て、なぜ全国チェーン店へわざわざ行くのか訝しむ方もいると思いますが、和歌山県内にビアードパパの店舗がないので、食べれる時に食べておきたかったのです

 

 

ただ、ここに来てかなり風雪が強くなってきました

今朝の帯広市内は快晴だったのに、千歳市内は時々視界が悪化するような猛吹雪で、「おおぞら」4号に乗車している時から、搭乗予定の飛行機の出発が遅れるという不穏なメールがスマホに届き始めました

 

 

空港に着いて国内線の出発案内を見ると、ご覧の通りずらりと欠航が並んでいます

なんとか11時くらいまでは離陸できていたようですが、悪化する一方の空模様に滑走路の除雪が追い付かなくなり、昼以降にCTSを離陸する便は軒並み欠航となっています

 

これはイオンで呑気にいちごシュークリームを食べている場合ではなかったのかもしれません

 

しかし、不思議なことに私の乗る予定のCTS15:50発→KIX18:15着のMM110便は、欠航にはならず出発時刻がどんどん繰り下がっている状態でした

 

 

ということで、腹が減ってはなんとやらなので、空港内にある五十七番寿しで昼食にしました

元旦とはいえ、例年より利用客が少なかったのか、運良く並ばずに入ることができました

 

まずはおまかせ五貫セットを頼んだのですが、空港内という立地にして北海道でも一二を争うレベルの高さでした

 

 

北海道へ来たからには、カニも必須だろうと調子に乗って追加で注文しました

 

残念ながらお寿司を食べ終わっても、一向に天候が回復する気配もなければ、飛行機が飛びそうな気配もありません

依然として、私が搭乗する予定のMM110便は”欠航”ではなく”遅延”の扱いになっており、天候次第ではフライトが期待できそうでした

 

ここで私に残された選択肢は2つです

①天候の回復と滑走路の除雪が完了するのを空港で待つ

②鉄路でひたすら南下

 

 

ここで私の出した結論は②でした

いつ飛ぶのか分からない飛行機を、ひたすら空港で待つのはしんどいですからねぇ

 

新千歳空港が閉鎖になるほどの大雪ですが、幸いなことに「北斗」や北海道新幹線は動いています

とりあえずきっぷを買おうと思い、新千歳空港駅のきっぷ売場へ向かうと、混乱と混雑を極めた状態になっていました

 

質の悪いことに、指定席券売機で空席状況を確認する阿呆な客もいるわけで、スマホからサイバーステーションなり、えきねっとを見ればすぐ確認できるものを、こんな大行列の最中にそんなことをするのは遠慮して欲しいものです

前もって乗車する列車を決めてから、きっぷを買ってくれると助かるのですが…

 

南千歳駅から「北斗」20号に乗り込みましたが、飛行機に乗れなかった人が大挙して押し寄せたことで、車内はすし詰め状態で、立っているのもしんどかったので、客席の床に紙袋を敷いて、新函館北斗に着くまでの3時間をひたすら耐え抜きました

 

空港が大混乱だったので、実はこの時はまだ搭乗予定だったMM110便のキャンセルをしておらず、「北斗」に乗ってからようやく手続きが終わりました

飛行機を普段使いしている人にとっては常識かもしれませんが、ずらりと行列の出来た空港のカウンターに並ばなくても、スマホのアプリから簡単にキャンセルができてしまうことに軽く感動を覚えました

 

新函館北斗からは20:43発の「はやて」98号に乗り換えて、終点の盛岡まで行きます

さっきまで乗っていた「北斗」の車内はぎゅうぎゅうパンパンだったのに、H5系の車内にはずいぶん余裕があり、フル規格新幹線車両の輸送力をひしひしと痛感させられました

 

 

「はやて」98号に充当されていたのは、JR北海道所属のH5系でした

約2ヶ月後に発生する福島県沖地震でH2編成が被災・脱線しましたが、この時はまだ4編成すべてが健在でした

 

 

私の中で「はやて」といえば、E2系が充当される東北新幹線の最速達種別でした

いまやその面影はまるで失われ、「はやて」98号の通過駅はいわて沼宮内のみで、ほぼ各駅停車となっています

 

 

2011年春の改正で「はやぶさ」が登場してからは、それまで「はやて」が担っていた最速達種別の任を徐々に明け渡し、いまや「はやて」は上下合わせて3本(1.5往復)にまで本数を減らしています

いまの「はやて」には、盛岡以北で「はやぶさ」が運行されない時間帯を埋める役割が与えられています

 

 

普通車客室内の床材には、雪の結晶が描かれておりE5系との相違点となっています

 

 

新函館北斗から2時間少々で、岩手県の県庁所在地である盛岡に少し遅れて到着しました

21年8月に「やまびこ」のグランクラスに揺られて訪問して以来、4ヶ月半ぶりの盛岡となりましたが、既に時刻は23時になろうかというタイミングで、南千歳駅から5時間ぶっ続けで乗り続けた体はくたくたで、一目散にホテルへ向かいました

 

東京から盛岡までグランクラスへ乗車した時の旅行記は、下記リンクからご覧ください

 

 

 

 

 

駅から一番近かったからという身も蓋もない理由により、ホテルメトロポリタン盛岡へ投宿しました

 

 

ユニットバス付きのシングルルームは、メトロポリタンであることを考えると、かなり狭かったです

しかも、縁起の悪いことにルームナンバーが904号室で、まるでこの旅程崩壊を暗示しているかのようでした

 

一番安いシングルルームだったので狭く感じましたが、ゆったりくつろぐのあればデラックスシングルやモデレートダブルがよさそうですね

開業から40年が経過しているとはいえ、やはりメトロポリタンブランドですので、古さは感じるものの、不潔感はありません

 

 

ホテルメトロポリタン盛岡の前身である盛岡ターミナルホテルが開業したのは、東北新幹線開業1年前の1981年のことで、開業40周年を迎えました

国鉄時代から名称を変えつつ営業しているわけで、メトロポリタンブランドの中では老舗の部類に入るかと思われます

 

 

大波乱の2022年の元旦を乗り越え、眠い目をこすりながら再び盛岡駅の新幹線ホームへやって来ました

昨日に引き続き、ひたすら鉄路での南下となりますが、だいぶと体がしんどかったので、グリーン車にしました

 

 

PeachでCTSからひとっ飛びするのに比べて、出費が嵩みますが仕方ありません

 

 

最初はグレーに覆われていた空も、南下するに従って青空が広がってきました

 

 

青空と雪化粧した奥羽山脈のコントラストが旅のフィナーレを演出します

この後、東海道新幹線からの「南紀」を乗り継いで、陸路で1000㎞以上となる長旅を無事に?終えました

 

もし、新千歳空港が雪で閉鎖されると分かっていれば、一旦「おおぞら」で帯広から釧路へ行って、KUH→HND→SHMと飛んで、家に帰るのもありだったかもしれません

 

あまりのしんどさに東京駅に着いてからの写真がまったく無いため、これにて「年越し北海道旅行記2021-2022」は完結です

最後までご覧下さりありがとうございました