●将棋(と囲碁)の話 お品書き
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将棋の新人王戦で菅井竜也六段が優勝した。
【将棋 菅井六段が新人王に】
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早指し棋戦の優勝経験もあり、実力A級と言われる菅井六段にとっては当然の結果だろう。
相手は奨励会員の大橋貴洸三段だった。どう考えても菅井六段が有利と思われたが、第1局で大橋三段が圧勝して、ちょっと騒ぎになった。
第2局、第3局もかなり善戦したが、菅井六段の順当勝ちの印象だった。第3局は中盤まで大橋三段が優勢に見えた。菅井六段が逆転したと思ったら、大差の勝利。相穴熊の将棋はこうなりがち。
奨励会員の決勝進出は、過去に第44期の都成竜馬が三段で優勝している。
ほかに、出場は三段で勝ち進んでいる間に四段に昇段という例が3例あるらしい。第5期の青野照市、第18期の森内俊之、第37期の糸谷哲郎。
【新人王戦 (将棋)】
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大橋三段はこの数年、惜しいところで四段昇段を逃している印象がある。
来期には最年少棋士記録を狙う怪物(藤井聡太三段)が参加したりするのでがんばってほしいところ。
さて、菅井六段の昨年の成績について書いておきたい。抜群の記録で、タイトル奪取はむずかしくても、タイトル挑戦のひとつやふたつしていおかしくなかった。
菅井六段の昨年度の成績は43勝11敗。
勝率一位賞(0.796)と最多勝利賞をとっている。ちなみに升田幸三賞も。
この2冠はけっこうスゴいことだと思う。通常は勝率は対局数が少ないほうが有利で、2冠をとるにはムチャクチャ勝ちまくる必要がある。一生に何回か、●ったように勝ったときにしかできないような。
これに最多対局がつくと3冠王と言っていいかも。当然難度が上がる。ちなみに昨年度の菅井六段の対局数は3位(1位は豊島将之56局、2位は羽生善治55局)。
過去の2冠獲得者を調べてみた。
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2010年 豊島将之 45勝14敗(0.763)
※対局数59局は2位(1位は久保利明61局)
翌年に新人王ってどういうこと?
2002年 木村一基 61勝12敗(0.836)
※最多対局賞もあわせて3冠
2001年 羽生善治 68勝21敗(0.764)
※最多対局賞もあわせて3冠
1996年 羽生善治 46勝9敗(0.836)
※対局数55局は3位(1位は深浦康市66局)
1993年 羽生善治 61勝17敗(0.782)
※最多対局賞もあわせて3冠
1992年 森内俊之 63勝16敗(0.797)
※最多対局賞もあわせて3冠
1991年 森下卓 56勝18敗(0.757)
※最多対局賞もあわせて3冠
1990年 羽生善治 53勝18敗(0.757×→0.746)
※最多対局賞もあわせて3冠
サイトのデータ間違ってる?
1989年 羽生善治 64勝16敗(0.800)
※最多対局賞もあわせて3冠
1988年 羽生善治 50勝11敗(0.820)
1985年 有吉道夫 44勝15敗(0.746)
この結果をどう読むか。
けっこういるとも言えるし、約1名の別格を除くときわめて珍しいとも言える(笑)。