千歳駅前から支笏湖行きのバスは新千歳空港駅からの乗客を既に乗せて、少し遅れ気味で来た。
14時43分発15時23分支笏湖着の北海道中央バス
来る前に、地元の方と思わしき方が、明らかに観光客に対し、バス順番待ちの並び方が違うとか結構偉そうに言うてはったわ。
途中で降りたから明らかに地元の人。
そしてバスは千歳市内を走り抜けて、いつの間にか山道モード。
一体どこまで走んねん?!
って言いたなるぐらい走ったわ。
ほんまにほんまに。時刻表からしてみても40分間やったんやけど、それにしてはその40分が長く感じた。
俺は一番後ろから2列目に座ったんやけど、一番後ろにイタリア方面の人なんか知らんけど、どっかの国のご夫妻が座られてた。
そのご夫妻?が英語で喋ってきた。
でも路線バスのエンジン音が非常にうるさくて、それは会話にならへんぐらいやったけど、何とか聞こえた。
「このバス、支笏湖行きですよね?」
そりゃ不安になるわな。
「そうですよ。」
「いや、あまりに長いから、不安に思って…」
「いやー、僕もそう思いますよ。」
って会話した。
ほんまにほんま。
この千歳駅から支笏湖ってのが、特に外国人やったら相当不安になるぐらいの山道やねんよ。
俺の場合は、このバスが支笏湖行きであることはもちろんわかるよ。
だから「まだかいな?えー、もうそろそろちゃうん?そんなに遠いん?」って疲れ果てる。
それからようやく終点が見えてきた。
「あー、長かったなあ。」
そのご夫妻の奥さんがバス降りる間際に「北大ご出身なんですね?」と。
あー、このネイビーの北大Tシャツ。後ろに英語で大学名を書いてあるんよ。
俺はこの旅行中は「北大卒業生」で突き通すつもりやったから、「そうなんですよ。」と言った。
あーあ、学歴詐称やわ…😓
また、学歴詐称やってもうた。
外国人は必ず北大Tシャツ見ると、ほとんど必ず話し掛けてきはるねん。(話すタイミングあったとき限定)
だからかまへん、かまへん!
実際に合格はしたんやから。行きたかったけど蹴ってしもうた俺にとっては残念で後悔した大学やねんから。
さて、路線バスから降りたら送迎バスがすぐにわかった。
名前を言い、乗ると…
「こんにちは。」
って聞こえた。ホテルのスタッフさん?ちゃうかった。
えっ?誰?
俺に挨拶しとうん?
見てみると、高齢女性(生物学的な性)。
「私ね、今日名古屋から来たのよ…よろしくね。」
それ聞いて、えっ?休暇村って合宿所みたいなとこやったん?
そんなはずはないやんねんけどな?
と少々不安になった。
「どっから来はったん?」←名古屋の方やから、俺が勝手に関西弁に訳しとうだけ…
「神戸です。」
「そうなの?いいとこよね。」
なんか知らんけど、神戸って言うと、ほとんどがそう言うねん。
そやから俺も
「名古屋もええとこやないですか?」
って言うたら、「名古屋はだめよ。大きいけど田舎だもん。」
「名古屋は大都会じゃないですかぁ。」って言ったけどね。
さらに別の方が乗って来はった。
その名古屋の方はまた仕切る。
「こんにちは。どっから?」
「◯◯からです。」←たまたま聞き取れへんかった。
でも俺からしたら、合宿所なんやったらまあ自己紹介みたいなのんがあっても然りやねんけど、そうやないんやからいちいち話する?まあええけど。それにしてもなんでそうやってそこまで取り仕切るんやろか・・・。
って正直なとこ、そう感じたんよねえ。
どうやらその名古屋の方は、この休暇村の相当なリピーターみたい。
そうそう、その名古屋の方とたんぽぽの話もしたわ。
「北海道は今頃、たんぽぽが咲くのね?」
「みたいですね。」
「本州やったら3月でしょ?」
「まあ、そんな頃ですよね。」
ってな話やった。
更に一人外国人が乗ってきたわ。
そしてその送迎バスは出発した。
到着したら、まあそれはそれは満面の笑顔で出迎えてくださったんよね、この休暇村は。
出迎えた言うてもあくまでもチェックンカウンター内からやけど。
「ようこそお越しくださいました。」
「はい、お世話になります。」
隣のカウンターではさっきの名古屋からのリピーターが
「そう・・・。いつもの・・・」みたいな感覚でしゃべってはったわ。
そしてチェックイン。ここでも紙やったかな、確か。
住所と電話何号と名前・・・?。
もう結構疲れ果ててたから詳細は覚えてないけど。
それを見てなんか
「遠くからお越しくださったようですね。」
まあ、そんなこと言うても九州、沖縄からとか外国に比べたらねえ。
そっから一般的によくある館内の説明を受けた。その説明の中でもこのホテルの良さがわかる。
「うちのお風呂はとってもいいんですよ。お肌がスベスベになりますよ。」
そして夕食の時間予約。
俺はこの日、前日の夕方に富良野のコープ札幌で買った4つの焼きたてパンしか食べてなかった。
朝に2つ、そして、昼に電車内で2つだけ。
お金の問題ちゃうよ。お腹空かへんかったんよ、動いた割にはね。
今日は富良野から電車で苫小牧まで行き、苫小牧では3時間弱の市内散策をしたし、苫小牧から千歳までの電車では相当疲れてて今回の北海道旅行で初めて爆睡してしもたぐらいやからね。それぐらい疲れてたのに、お腹は空かへんかってんよ、この日は。
だからこの夕食は当初、早い目にとる予定ではあったんやけどね。
ほんで、この夕食時も実際にお腹が空いてなかった。
「夕食のお時間ですが、5時から(確か)8時までなんですが、何時にお見えになりますか?」
「そうですね。遅い時間がいいんですけど、最終は7時ぐらいでもよろしいんでしょうか?」
というと、笑顔のままで、
「そうですね・・・。8時で営業を終了させていただくのですが、7時ぐらいになりますと、せっかくたくさんあるお食事が残念なことにお楽しみいただけなくなるかもしれないんです・・・。ですので、何とか6時半・・・、6時半頃にお越し頂けた方がお客様にもしっかりとお食事をお楽しみいただけるのではないかと思いますがいかがですか?」
「では、6時半にします。」
ってな感じでこのホテル、あくまでも客にルールを押し付けず、しかしながら、そのルール等を上手く客側に立った視線で説明してくれる。
それと話し方。高級ホテルのような言葉遣いではなく、例えば、
「かしこまりました。」は「わかりました。(笑顔)」
「さようでございます。」は「そうなんですよ。(笑顔)」
のように非常にフレンドリーに話すことを意識されているのがすぐに分かった。
「あと、明日の朝の送迎バスですが、予約が必要でして、最終が10時10分(やったかな)です。何時のバスがよろしいでしょうか。」
って聞いてきはったから
「すみません、明日の予定をまだ立てていないんです。いつまでに決めればよいですか?」
「6時半頃までで結構です。そのお食事の頃にでもフロントにお立ち寄りの上、お伝えください。」
「それとさらにお聞きしたいんですが、明日は最終の飛行機まで時間があるんです。でも明日は一日ここで過ごしたいんですけど、支笏湖で一日遊べますか?」
「もちろんですよ。いろいろなアクティビティをお楽しみいただけます。」
とのことでいろいろパンフレット等を出して来られた。
「お客様、一番のお勧めはバードウォッチングです。」
「そうですか。」
「散策コースもあって、・・・」
そして説明は続く。
「他にはこの遊覧船があり、これは終日毎時0分と30分に船が出ます。これはぜひお勧めです。」
ってな訳でいろいろ説明を聞いて部屋に向かった。
3階建てで別館もあったけど、俺は本館の312号室やった。