諏訪大社4社巡り~上社・本宮(2) | 陽の当たる庵

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主に神奈川・東京の神社訪問覚書。諏訪神社推し。中世の諏訪が舞台のアニメ「逃げ上手の若君」の感想や、たまに天然石・馬の話題も。

はぁ~い、世の中危険な暑さに突入しつつありますが、この記事の中では5月の雨の日にもどりますよ!爆笑

 

予定のバスが来る時間まで、本宮の境内をブラブラしていて、ほうふつとしたのは…。宮崎駿監督の「もののけ姫」の森でした。

 

 

こちら、御柱と境内の木。

御柱は直径1メートルほどあるそうですが、その巨大な柱がスリムに見えてしまうほどの巨木がいたるところに生えています。

 

私は鹿児島県の屋久島が好きで、20代の時には何度も訪れたことがあります。もののけ姫の森は屋久島の森をモデルにされていて、確かに映画の描写に通じるところはあります。

 

しかし、現実の屋久島は、樹木は巨大に成長しますが、動物たちは土地の限られた島に適応するためか、本土より小さく進化しています。なので、映画で描かれた、巨大な獣が我が物顔で歩き回る森とはちょっと違うな、と思っていました。

 

この、諏訪大社の鎮守の森、そしておそらくご神体の山も…巨大な何者かが闊歩していてもおかしくない雰囲気があります。

見える者には見え、見えない者もまた、何か神がかったような、尋常ならざる気配をいやでも感じ、慄きながらも敬意を抱かずにいられないような…。

 

なので、もしかしたら、宮崎監督の頭の中にあった原始の森、人間が作り変えてしまう前の神霊が支配する森のイメージに、諏訪大社上社本宮の雰囲気は近いものがあるのかもしれません。

 

雨が降っていて、鬱蒼とした雰囲気により拍車がかかっていたせいで、そう思えたのかもしれませんね。

 

 

★上社2社参拝後

そんなわけで、バスに乗って上諏訪駅に到着して、ホテルに着いた頃にはヘロヘロになっていました。

本当は諏訪湖の遊覧船にも乗りたかったけど、とてもそんな余裕はなく…。

 

とはいえ、夕方までホテルのベッドで暫く休むと、何となくじっとしていられなくなり。

ホテルから徒歩数分の場所に諏訪湖があるので、軽く散歩に出掛けてみました。

 

で、見た光景がこれ。

 

 

美しいエンジェルラダー。ただし、逆向きですが。

 

諏訪湖は御神渡りの舞台、冬場に、上社の夫・建御名方神が下社の妻・八坂刀売命に逢いに凍結した湖を渡るという神話があるので、私は諏訪湖自体を神聖な場所、聖地だと思っていたのです。だから思いがけずこういう景色が見られて、感激しました。

 

御神渡りと言えば、今年4月に、NHKで御神渡りのドキュメントをやっていましたが、あれを実際に見た人は、ただの自然現象を超えた感銘を受けるみたいですね。私も一生に一度は見てみたいです。

 

神聖で、官能的で、ロマンティック。

昔の文献にも「恋の通ひ路」と書かれているとか。

 

厳冬だからこそ発生する現象にもかかわらず、昔の諏訪の人たちがそれを見て、神と神との絆、ひいては人と人との絆を連想し、心を暖めるような神話にしたことに感じ入ります。寒さが厳しいからこそ、大事な相手とのつながりを大切にしよう、ということでしょうか。

 

フィギュアスケートが好きなので、つい、神様自らが氷上で神楽を舞う姿などを想像してしまうのですが(笑)。建御名方神を「日本最古の氷上のロマンチスト」と呼んでも良いのかもしれません。実際、今でこそ廃れてしまいましたが、かつての諏訪大社では様々な神楽が奉納されていて、音楽性の豊かな神社だったそうです。

 

(※画像はイメージで、御神渡りではありません)

 

こういう景色を見せていただいたことを感謝して、ホテルでもらった「おすすめ飲食店」のリストのうちの一つ、週末だけ開いている絶品そば屋が近くにあるとのことだったので、湖に背中を向けて歩き出したのです。

 

すると広がった光景が…これでした。

 

 

私、龍の神様に虹を出して歓迎して頂けたの二度目です(笑)。

本宮にお参りした時は強めの雨だったので、「まだしばらく雨は降り続くけど、やがて虹が出るよ」というメッセージ…だといいなぁ…と思っています。

 

ああ、夕飯のてんぷらそば、めっちゃ美味しかったです。

結局長々と書いてしまいましたが、これでようやく、上社編が終了です♪爆  笑