君子に九思有り | 黒とんぼのブログ

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【漢文】
孔子曰、君子有九思。視思明、聽思聰、色思温、貌思恭、言思忠、事思敬、疑思問、忿思難、見得思義。

【書き下し】
孔子曰く、君子に九思有り。視には明を思い、聴には聡を思い、色には温を思い、貌には恭を思い、言には忠を思い、事には敬を思い、疑には問を思い、忿には難を思い、得を見ては義を思う。

【現代語訳】
孔先生の教え。教養人には心を尽くす九つのことがある。見るときは明瞭に、聴くときはうわべだけでなく、顔色はやわらかに、態度は謙遜して、ことばはまごころこめて、仕事には慎み深く、疑問には問うて残すことなく、腹立ちには他に難儀が及ばないように、利得があるときは正・不正を見きわめ、というようにだ。

『論語』季氏篇講談社学術文庫版加地伸行訳注385頁


【黒とんぼ的解説】
何事においても、省察的、自省的でなければならない。そうすれば、正しく判断し、正しく行うことができる。それが誠の道である。

「忿には難を思い」とは、怒りは判断・行動を誤り、他者の反発を招き易いから、軽々しく怒ってはならない、との意味です。

続く