私のライフワークに犯罪被害者支援があります。

弁護士会でも犯罪被害者支援センターに所属して,被害者の人権保護のために奮闘しています。

捜査機関との連携や被害者支援団体との連携,相互に強みを活かしてチームとして被害者を支えていく

そんな支援を目指しています。

 

被害者にあった場合に弁護士に相談ということを浸透させようと,

弁護士会は,電話や面談相談を無料で実施しています。

思い切って無料にしたのですが,ある方から思いもかけないことを言われました。

 

「相談は無料でも,実際に弁護士に被害者支援を頼むと高いんでしょ?」

 

ショックです。でも,やっぱり世間ではそのように思われているのが実情なんだと思います。

 

実は,一定の資力要件や対象となる犯罪に限定はありますが,犯罪被害者支援に法テラス(正確にいうと日弁連が法テラスに委託している事業ですが)を利用できます。

この制度を利用すると弁護士費用は原則返還する必要がありません(もっとも,示談金をもらった場合には,

その示談金の中から若干の報酬をいただくことにはなります)。ですから,少なくとも,被害者自身が

自らお金を払って弁護士に依頼するということはないようにしています。

対象犯罪は,経済犯罪(窃盗や詐欺)は除かれますが,生命や身体を侵害された事案,ストーカー等も対象になります。

ですからかなり対象となる範囲は広いものとなっています。

 

この制度をもっと広めることもこれからの課題だと実感しました。

 

啓蒙活動をもっと頑張らないといかん!と決意いたしました。

 

黒木総合法律事務所