これまでの人生で

引っ越しを5回経験している


最初の1回は幼くて覚えていない


成人して就職するときに

幼少期を過ごした家を出て

寮で3年間暮らし


結婚するときに

マンションで2人の生活が始まり

長女が生まれて2年ほど経ち

次女が生まれて一軒家に引っ越した


二世帯住宅で義父母と同居

娘たちが成人するまでの20年 


ずっと住み続けると思った家を

出たのは離婚をしたからだった


自分だけの意志で引っ越したのは

今いる住まいが初めてになる


娘たちにとっては

生まれ育った家には母親がいない

実家と呼べるのは私のマンション


大きな二世帯住宅には

父親も不在

祖父は他界

祖母は施設


渡鬼とかちびまる子ちゃんとか

ドラマと世界では

実家というものは立派で

いつでも戻れる場所で

ずっと存在し続けるように思える


私は娘たちに対して

居心地の良い実家を残せなくて

申し訳なく思っている


でも私にも実家はあるけれど

幼少期を過ごした家ではない


両親は私が家を出てから

田舎に拠点を移して

老後を豊かに暮らす生活を実現した


昔からよくある

憧れの暮らしだったのだろう


今はそれが多くの空き家になり

問題を引き起こしてもいる


両親が他界した今

相続問題が浮上しつつある


自分の家を所有することは

人生の目標でもあったりするけど


後を継ぐ人物がいなければ

悩ましいこととも言える


子どもはあてにしない方がいいと

あるとき不動産屋に言われた


ついいずれ娘たちにと思ってしまうが

確かに先のことはわからないし

むしろ問題を引き起こす可能性すらある


私はただ

娘たちが幼少期を過ごした

思い出多い家に長く暮らしたかった

思い出の中で生きたかった

娘たちがいつでも戻れる実家

居心地の良い場所を残したかった


今はもう叶わない


私は私の人生


長女も次女も

それぞれ自分の人生


それでいいんだよね


今の私に合う

居心地の良い暮らしを目指そう