TC-FXRT+S&S SUPER D2 | ザビエルのブログ

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性懲りも無くというか、さっさと最終形態へ進めば良いものを、好奇心を抑える事が出来ずに遠回りしてしまいました💦

あぁ、自分の人生と同じだ😁












ちょうど1年前に新品未使用との触れ込みでオークションに出品されていた今は絶版部品であるS&S SUPER Dというキャブレターを落札しました。出品者の方はドラッグレーサー製作用に購入したそうですが、仕様変更の為不要になったそうで出品された様でした。TC88が販売されていた頃まではラインナップに有ったようですが、TC96になり全車インジェクション化された頃には需要低迷の為に廃盤となった様です。


それから数ヶ月経ち、サンダージェットの組み付けが出来るショップを日本国内で探していたのですが、Dキャブに施工できるお店を見つけられずに、昨年の秋頃に超円安だった最悪のタイミングでアメリカのZippersへ加工をお願いする為に渡米しました。


Zippersへ加工を依頼する場合にはデータシートという現在のエンジンの仕様等を記載するのですが、以前シリンダーヘッドのCNCポート加工を依頼していたので手慣れたものです。













S&S社最大口径の57mmバタフライ❗️

こんな恐ろしいキャブレターですが、現在でもS&S社からはパンヘッドやスポーツスター用のインテークマニホールドが販売されています。


第一関門は、このインテークマニホールドでした。TC88用はラインナップが有るのですが、インジェクション化されたTC96以降の物はラインナップに無いのです、ZippersやS&Sに問い合わせするものの、特注対応という願いも却下されてしまい、キャブレター本体を購入したのに仏壇にお供えする事になるかも❓と途方に暮れていた時に、キャブレターの取り付けピッチはGキャブと同じだったのでマニホールドとインシュレーの段差を加工して仕舞えば取り付けできるんじゃ無いかと少し明るい光が見えて来ました。














Gキャブ用のインマニにDキャブ用のインシュレーターを重ねて段差部分にマジックで縁取りします。














内径52mm→内径57mmへと直径で5mm拡大します。














安全メガネを着けてリューターで荒削りしてからペーパーで中仕上げ。もう、Gキャブには戻れません😅













Zippersに依頼する時に、何度かメールでやり取りしていたのですが、2つのサンダージェットは噴射するタイミングが違うと言ってましたが、前後のオフセットが少し違うので、この位置関係がその事なのかなぁ❓


因みにZippersではDキャブには3つの仕様が有りD1 D2 D3と呼ばれる様ですが、その名の通り数字がサンダージェットの数を示していてD3はサンダージェットが3つ付くそうですが、完全ドラッグレース用なので、ストリートエンジンにはお勧めしないと言われました😁D1でも良かったかもしれませんが座右の銘が大は小を兼ねるなので、D2を採用した次第です。













キャブレターの裏側にも見慣れないジェットが加工取り付けされていて😅なんのジェットなのか❓少し調べてみる事に。














全てのジェットの大きさを調べながら分解しました。













謎のジェットはインターミディエイトジェットの経路に通じていたので、デフォルトには存在しないスローエアジェットが新設されたようです。


正直使い方がわからないので😅暫くはテストを重ねる事になりそうです。













メインディスチャージチューブも左の長い物に入れ替わっていました。長さを計測したところ1/2インチストックの物より長かったです。この部品が長くなる事で影響が有るとすればこの下に取り付けられるメインジェットの噴き出すタイミングが変わるんだろうなと思うのですが、これもテストをしながら様子を見る事になるでしょう。














燃料の取り入れ口ですが、左側のGキャブレター用の部品に替えようと思ったのですが.....












内径が違いすぎるので😅Dキャブレター用のもので行きます。













こうやって見比べてみるとバタフライの大きさの違いがよく分かりますね。


左 Gキャブレター52mm

右 Dキャブレター57mm


もう、ここまで来たら引き返せませんが😁内心ちょっとビビってます💦













第二関門はまたしてもエアクリーナーでした😅

GキャブレターとDキャブレターではエアクリーナー側の大きさも違いますので、最悪はファンネル仕様になる覚悟もしていましたが、Zippersに相談したところ、担当の方が、えーっと確か棚に1つ在庫が有った様な気がするなぁ❓と翌日在庫確認してくれて最後の1個をキープしてくれました。バックプレートだけでも良かったのですが😁キットでお買い上げ。














燃料ホースもBキャブやDキャブ用の90度に曲がったホースも購入。














1年越しで遠回りもしましたが😅スロットルケーブルも加工して取り付け出来ました。


なんだか随分存在感が増しましたね。














加速ポンプが無く全長が長くなったクラシカルなキャブレター。


バックプレートとブリーザーボルト間をステーで吊ろうと思ったのですが、左右のサンダージェットが邪魔してステーが取り付け出来ません😅こんな重たそうなキャブレターをマニホールドのフランジだけで支えるなんて💦何か対策を考えなければ……














お気に入りのエアクリーナーカバーも取り付けられて大満足です。ロングエアファンネルも持ってますが、膝が痛くなりそうなので、丸いエアクリーナーカバーで少し優しい仕様です。













うーん、やっぱ外側へのオフセットが増しましたね。でも、吸気管長が長くなったので低中速トルクは増大する事でしょう。


そして、無事にエンジンも始動しましたので、いつものテストコースを油温が上がるまで走って来ました。Zippersでセットされたままの状態でしたが、アイドリングの安定感や中低速トルクの増大やレッドゾーン迄続く怒涛のトルクは今までで最高のフィーリングでした❗️❗️❗️油温の上昇も緩やかでエンジンノイズも少し小さくなった気がします。もう少しセッティングを煮詰める様ですが、こんなに調子良くなるのならば、もっと早くに仕様変更しておけば良かったと思いました👍👍👍


よく考えれば、スクリーミンイーグルの117キットはビッグスロットルがセットされた物なので、やはりキャブレターの大口径化は正解でした。直近でHSR48をテストして良い結果が得られなかったのは、HSR48がダメだったわけでは無く現在のエンジンの仕様にはミスマッチだったという事です。


TC-FXRTも車検を取ってから3年近く経過しますが、今まで悶々とした原因不明な不満がD2キャブレターで解決しそうです。セッティングが煮詰まって来たらシャーシダイナモに載せて再びパワーチェックをしてみたいと思います。


良い子の皆さんはインジェクション+ビッグスロットル+フルコンで幸せを掴んでくださいね❗️