METライブビューイング『カルメン』観てきました。 | kuroame-55のブログ

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猫ブログを別で書いてましたが、そちらはしばらくお休みをしておりまして、新規でAmebaで好きな芝居やドラマや映画の感想とかイラストとかその他もろもろ徒然なるままに書いていきたいなと思っています。

いやはや、子供の頃からオペラといえばなんていっても『カルメン』が好きです。

全曲素晴らしい。そしてオペラといえば前奏曲が大好きなんですが、『カルメン』には一瞬でセビリアに連れて行ってくれちゃうそれがあります。

 

というわけで、色々それなりに聴いていますが、今日のライブビューイングのアイグル・アクメトチナのカルメンには本当に心から持っていかれましたよ、、、、 男性でも女性でも、あんなカルメンには誰も敵わないという感じですね。ハミングだけで聴かせてしまうような歌声です。魅力いっぱい。現代版の演出もすごくよかったです。バレエでもそうですが、現代版の秀作を観てしまうと、あまりいかさない(失礼)オーソドックスがものすごく色褪せて見えることがあります、、、、 もちろん素晴らしいオーセンティックな作品は最高ですが。

 

この、まだ27歳だという、カルメンを歌うために生まれたようなアクメトチナさん、これからの舞台、どれだけさらに素晴らしくなるでしょうね?近々アルバムが出るそうですからそれも楽しみです。わたくしメッツォソプラノが大好きなんですが、彼女はいまわたしの筆頭となってしまいましたですよ。

 

あ、でも『アグリッピーナ』のケイト・リンジーにも違う意味で結構最近魂を持っていかれたのも思い出しましたw 違う魅力ですからね。ケイト・リンジーはアンドロジェニーな魅力が、そしてアイグル・アクメトチナにはファムファタールの魅力が素晴らしいと思います。

 

どっちの舞台もDVDが欲しいな〜〜!

 

あと、今更なんですが、カルメンというと思い出してしまう、忘れられない舞台があります。マオ、っていえば、ヅカ好き(といいながらいまいじめ問題でがっかりして全然観ていませんが、子供の頃からのヅカ好きです)では「大地真央」を指すわけですがw彼女が退団してすぐに『カルメン』を演じたことがあります。観にいきました。マオには独特の魅力がありますので、カルメンももちろんオペラじゃなくてミュージカルですが、悪くなかったです。歌も歌えるし(もちろんすごくうまいというわけではないですが)、踊れるし、美しいし、日本人でカルメンがハマる女優としたら彼女はありだと思います(もちろん当時の年齢ですが)。で、言っちゃいけないけど、いや、わたし、忖度ないので書いちゃいますけどね、ドン・ホセが萩原流行だったのにはたまげました。彼はいい俳優です。でも受けちゃいけないと思う。ミュージカルで、ビゼーの曲歌うなんてね。なんかもう、「え〜〜〜」という感じで観ておりました。そしてさらに追い討ちをかけるように、ミカエラ、誰だったと思います?紺野美沙子ですよ。彼女は綺麗で清純派。確かにミカエラかもしれない、キャラはね。でも歌が!!あの有名なアリアを歌って、、、、もうほんと、呆然としたものでした。あれも、紺野さん、受けちゃいけない仕事ですよ。そして次に、驚く勿れ、エスカミリオですが、榎木孝明だったんです。顔はハンサムよ。でもね、闘牛士の歌、あれもいまもときどき思い出しては目が回るものがあります。

 

いま、令和になって良かったこと、あんまりないと思っているんですが、ひとつだけ、気づいてみると日本のミュージカルの質がとても上がっていることだと思います。宝塚出以外でもたくさんいいミュージカル女優がいっぱいいることも感じられますし、主役ばかりでなく、素晴らしい主役以外の俳優がたくさんいて、層がとっても厚くなりました。だから、宝塚でトップスターをしたといっても、辞めてすぐにいい役が取れても、その後、実力がなければそういい役は取れないということがいまひしひしとわかりますよね。以前はそれでも主役を取れていたかもしれないけど、いま気づくと、わたくしご贔屓ですが、やっぱり望海風斗さんのような真の実力者はいい舞台が次々にある。相手役だった真彩希帆さんも実力のあるひとですからやっぱりいい役がたくさんきてる。先日の雪組OGの舞台のときもね、望海さんが歌ったあとは、他のOGたちもうっとりしていましたよね。本物の妙なる実力をみんな素直に感じていて、素敵でした。

 

だからまあ、ここでその話題をいまするつもりはありませんが、いじめでいま言われているスターたち、いまいるひともこのまえやめたあのひとも、男役としての魅力がせっかくあっても(とはいえわたしはそこまでのファンではなかったけど)、そのいじめ問題をここで置いておいても(置いておけない重要な問題ですが)、実力はどこまで本物か、どっちにしても宝塚出たら、1演者となるわけで、元スターでもやっぱりもう以前のようには守られませんから、そしてこんな問題の当事者であればもちろんですが、なによりもそこは肝に銘じておく必要があるでしょうね。

 

話はカルメンに戻りますが、まあ、もちろんオペラなので、(そしてメリメの原作もあるいは芥川の偸盗も、ってまあそれは今日はともかく)もちろんツッコミどころは満載なわけですが、私が毎回ちょっと突っ込みたいのは、あれ、ホセが盗賊たちの仲間になって、山奥のどこかに隠れているわけですが、そこにミカエラがふつーに探しに現れるのってすごくありません?遠かったでしょうに。田舎からセビリアに出てきてそれでも頑張った感じなのに、急にそんなところに行ってしまうなんて!!そしてミカエラばかりかエスカミリオも現れるし、どういうシチュエーションなのよ!!っていうのはどの舞台観ていても気になりますw

 

でも素晴らしい音楽で、まあいいかってなりますけどね、カルメンに関しては。舞台はやっぱり、そういうツッコミどころは置いておいて、名演は、観ている者たちの心を持って行ってくれる素晴らしいものです。

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