みさえの気持ちはとてもありがたかった。
だが、なかなか決心できずにいる。 それはやはりお互い子どもがいて、
特にみさえの息子3人は小学生。
このまま行けば再婚もあり得るが、
また育児をしないといけないのかという
正直な気持ちもあった。 経済的にもそんなゆとりは無い。 でもむげに断るのも、申し訳ないやら
もったいないやら。心境は複雑だった。 しかし、みさえと色々話していくうちに
特に経済的に援助が必要ではない事や
すぐに再婚したい希望がある訳ではない
というのが分かった。 籍を入れるというよりは
お互いが支え合って寄り添い生きて行く
そしてこれからの人生を自分も楽しく生きる事が
子どもにも良い影響を及ぼすという認識も
お互い一致していた。 世間では、配偶者をなくした男女が
スマホのアプリを使って相手を見つけ
楽しくやり取りをする事を批判する人もいる。 しかし、配偶者を亡くしたからといって
いつまでも喪に服すのはちがうだろうと。
じゃあ、いつまで喪に服せばよいのか?
そんな話もみさえとはしていた。 悲しい過去には
自分の中で決着をつけて先に進もう。
そして楽しい人生を歩もう。 価値観は一致していた。 高台から京都の夜景が見える場所で
話しをして、
お互い静かになった時 「 みさえさん、私とお付き合いして下さい 」
「 ありがとう。どうぞよろしく 」 世間では、ハロウィンでにぎわう10月31日
2人の始まりの日となった。
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