デビルカード[★★]

【道具解説】 ひみつ道具である『デビルカード』はひとふりすると、三百円が出てくる。そして、三百円出すごとに、身長が一ミリ低くなるものでもある。毎晩夜の十二時に、その日使った分だけ身長がへることになる。変な文字や記号の書かれた用紙が悪魔を呼び出す道具である。

 

【使用目的】 のび太がドラえもんの寝床の中を探っていたら、一枚の紙が出てきた。その紙から、「ボボン」と悪魔が飛び出し、のび太に執拗に「デビルカード」を売りつけてきた。

 

【使用結果】 のび太は「デビルカード」でほしかったマンガを買うことができた。しかし、心配だったので鏡の前で、次の朝、自分の身長を確認したところ、全然わからなかったので、ホッとした。

 

  のび太はカードで三千円を出し、本屋へ行って何冊もマンガを買うことができた。さらに、しずちゃんやジャイアンやスネ夫にもカードで金を出して、好きなものを買ってもらった。朝食の時間に、ママからなんだか小さくなったんじゃないかと言われたが、笑い飛ばして学校に出掛けている。

 

 放課後、ジャイアンからスケートボードしていて、ガラスをわってしまったから弁償しろと言われ、その上、スネ夫から十万円もする花ビンを割ってしまったと聞かされて、一時ショックのあまり気を失ってしまった。のび太は大人になるまでには、まだまだ身長が伸びるものと思って、全額を払うことにした。

 

 のび太がカードを使ってお金を出しているのを見て、のび太のパパやママは今日月賦屋さんが来るので、こっそりカードを使って「ジャン ジャン」お金を出していた。そのことに気づいたのび太はパパやママに抗議すると、「いいじゃない。お給料日にちゃんとかえすから」と言われてしまった。

 

 泣いてドラえもんに相談すると、「あれはおそろしい道具だから、うっかり使ったりしないように、押し入れの奥へかくしておいたのに」と叱られ、「四十万円ほど使ってある。今夜の十二時、きみはちぢんでなくなってしまうぞ!!」と宣告された。

 

 ドラえもんは悪魔と話し合ってみることにした。「お金はなんとかかえすから、身長をちぢめないでくれないか」とドラえもんが頼むと、悪魔は「じょうだんでしょ!! わたしゃはじめからそれがめあてなんだから。じゃあね、今夜十二時に。ワハハハ」と、全く聞く耳も持たないで消えてしまった。

 

 十二時になると、のび太の身長はすごい勢いで、ぐんぐんちぢんでいったが 普通の背たけになると、ピタッと止まってしまった。、ドラえもんが「ビッグライト」で大きくしていたためであった。

 

  「これにこりて、二度とぼくにないしょでかってなことするなよ。さあ、カードを焼きすてよう!」と命令すると、のび太は「もったいない。ビッグライトがあるから、何べんも使えるよ」と喜んで逃げ回るので、ドラえもんは「ちっともこりていない!!」と嘆いていた。

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