東京マラソン2024の記録(その③) | 50代から始めた挑戦の記録

50代から始めた挑戦の記録

50代半ばの夏、その時は…
自分がその後、登山・マラソン・ゴルフ・資格取得などに挑戦する日々が訪れるなど思ってもいませんでした。年を取ってからの挑戦は上手くいかない事ばかりですが、やりがいもあります。そんな自分が「生きた証」をここに綴っていきます。

東京マラソン2024の記録を続けます。

 

 

 

ハーフを過ぎた頃、お尻の左、足の付け根部に激痛が走り、私は路肩で転倒しかけました。

 

その後も定期的に激痛が走り、そのたびに顔を歪め、立ち止まりそうになります。

 

 

もう…ダメかもしれない。

もう…走れない。

もう…

 

 

 

 

そのとき…

ナイスラーン

ナイスラーン!!!  ナイスラーン!!!!!!

 

左お尻を押さえて悶絶して走っている私に、多くの人が沿道から声をかけてくださいました。

 

ペースダウンし、次から次へと抜かれている私は、沿道の応援者から見ると、逆に目立っていたのだと思います。

 

 

 

 

 

タイム推移は上の通りですが、別途、応援ナビのデータを見ると、ハーフから40㎞までの約19㎞で、1,200人位に抜かれていました。

 

 

 

 

ナイスラーン

ナイスラーン!!!  ナイスラーン!!!!!!

 

沿道の声援が途切れません。

立ち止まらず走り続けることが出来ているのは、この声援のお陰に間違いありません。

 

 

 

ナイスランではないけれど、

格好良くないけれど、

思った通りに走れていないけれど、

悔しくて悔しくて、仕方ないけれど、

もう、やめたくてやめたくて、仕方ないけれど・・・

 

 

この声援・・・

みんな・・・なんてあったかいんだ(涙)

 

 

 

 

「痛い!」

たびたび、強烈な激痛が襲って身体がよろけます。

 

 

もう…やめようか。

もう…ダメだよ。

 

 

 

 

そのとき、

スタート前の電光掲示板を流れる文字が、頭に浮かんできました。

 

一人一人に、想いがある。

 

 

寒い朝も、凍える夜も、

この日のために頑張って走ってきた。

 

加齢に抗って、やれるところまでやってみると決め、積み重ねてきた努力。

 

家族の支えも大きかった。

家族の・・・支え。

36㎞付近
妻が声援を贈ってくれていました。
 
痛くて痛くて仕方ないけれど、
口角を上げて、大丈夫そうな顔をして、
 
タッチ!
 
 
 
この後、私の思考回路に、ほんの少しだけ「前向き」さが蘇ってきました。
 
これから、田町駅まで進み、
折り返したら最後はゴールするのみ。
 
時計をーーー確認しました。
頭の中をフル回転させ、考えます。

 

このあとキロ6分で行っても、サブ4が取れる!!

激痛の中、一縷の望みが湧いてきました。

 

スピードは出ていませんが、絶対に歩かない。

絶体に、歩かない!!!

強い意志が戻ってきていました。

 

田町駅付近を折り返し、丸の内に向かって「走り」ます。

もう少し。あと少し。もう少し・・・

 

 

 

 

けれど、神様は、私に最後の試練を与えてきます。

左手に日比谷公園が見えてきた41㎞手前付近で、これまでで一番ひどい「激痛」が私を襲ってきたのです。

 

泣きそうな痛みです。

今でもはっきり覚えています。

 

「くっそう!」声を荒げます。

 

そして・・・DNFがよぎりました。身体が壊れるかも知れない…

痛みが・・・取れません。止まりそうになります。

 

 

日比谷交差点を右に曲がりました。

この先、左に曲がれば、丸の内仲通りの石畳・・・

 

 

意識もうろうで左折した瞬間…

 

 

 

「わーーーーっ」

「わーーーーーっ

「わーーーーーーっ!!!」

「頑張れ!!あと1㎞!!!!!」

 

丸の内仲通に入った瞬間の声援は、これまで浴びたことの無い大きさでした。

 

 

「うーーーーっ」

目頭が、涙腺が・・・泣けてきた。天を仰いだ。

「ありがとう!東京!!」

 

このあと、私のラップは一瞬キロ5分を切りました。

猛烈に、周囲にいるランナーを抜いたのです・・・

 

 

 

丸の内仲通を左折し、最後の直線「行幸通り」

私は両手を上げて、「笑顔」でゴールしました。

 

グロス:3時間51分12秒

ネット:3時間43分45秒

これで、5大会連続サブ4達成です。

 

 

 

東京マラソン2024は、

私に色々な学びと経験と感動を与えてくれました。

 

特に、

ボランティアの皆さまの心遣い

運営スタッフの皆さまのご努力

沿道から声援を送ってくださった多くの皆さま

そして、妻

 

まだまだ甘い自分

まだまだ成長したい自分

 

全ての経験に感謝!

 

 

 

これが、私の東京マラソン2024!