F1の中でもシゲオは泡沫チームと呼ばれる2,3年で姿を消したチームのマシンが結構好き。
特に80年代後半にはいくつもの泡沫チームが誕生してはすぐ消えていきました。
今回取り上げるリアルは88年と89年に参戦していたドイツのチームです。
70年代後半から80年代中頃まで参戦していたATSを率いていたギュンター・シュミットが新たに作ったチーム。
チーム名のリアルは自身の会社リアル・ホイールから取ったものだと思われます。
88年の最初のマシンARC1は前フェラーリのグスタフ・ブルナーの作品で前年のフェラーリF187に似たと隠れた名マシンだったのかもしれません。
新チームなのでエンジンはフォードのDFZでしたが、チェザリスの奮闘もありしっかり入賞しています。
日本のアルパインがスポンサーに付いているのが注目ですね。
89年のARC2は前年のマシンの改良型。
一流デザイナーのブルナーがザクスピードへ移籍してしまったのがかなりの痛手でした。
シーズン序盤はこのようなカラーリングでの参戦。
スポンサーはリアルホイールとマルボロのみ。
シーズン途中からSTPがスポンサーに付きこのようなカラーリングへ変更されました。
シゲオはこのカラーリングが結構好きでした。
シーズン開幕はクリスチャン・ダナーとフォルカー・ヴァイドラーのドイツ人コンビでの参戦。
ダナーはエースとしてデトロイトGPでは4位に入賞。
その他のグランプリでも3戦決勝進出を果たしていましたが、シーズン中盤からは全て予選落ち・・・・。
第13戦ポルトガルGP限りでチームを離脱しました。
F1ルーキーのヴァイドラーでしたが予備予選落ちを繰り返し第10戦終了後に解雇されてしまいました。
89年はヴァイドラー、AGSにビンケルホックとドイツ人ルーキーがいましたが、どちらもシーズン途中で解雇となりました。
89年は新人が大量に参戦したシーズンでしたが、解雇も多く下位チーム内で移動が相次いでいました。
ヴァイドラー解雇後のシートはコローニを解雇されたラファネルが獲得しましたが、参加した5戦すべてで予選落ちでシートを消失。
シーズン終盤にはオニクスを解雇されたガショーもステアリングを握りますが予選落ちに終わりました。
シーズン序盤こそダナーがポイントを獲得する等活躍しましたがブルナー離脱が響きマシン開発も進まず、結局ダナー以外は予選通過できず、資金難もあったのかチームも89年限りでF1から撤退してしまいました。