覆流年　復讐の王妃と絶えざる愛/覆流年の感想

　覆流年　復讐の王妃と絶えざる愛（原題：覆流年）観ました。

2022年。全30話。　ネタバレ注意。

【あらすじ】

　36港の頭領船隊を持つ商家陆家の長女・陆安然（りく・あんぜん）が婚約した相手は第二皇子・穆泽（ぼく・たく）だった。宮中で幸せに暮らしていたが、悲劇が次々と安然を襲う。そして夫が策略を巡らせて皇帝の座についた。すべてを知り、絶望した安然は自死を選ぶ。が、気が付くと穆泽と出会ったあの日に戻っていた。運命に逆らい復讐することを誓った安然は…

　陆安然は18歳の誕生日を機に父から“双魚令”を受け継ぎ、陆家の新当主となった。そんななか商売相手の護衛と出会い、婚約の証に玉佩をもらう。2か月後、宮廷からの使いで、実は護衛ではなく第二皇子・穆泽（ぼく・たく）だったことを知る。

　婚姻から5年。息子を授かり幸せを感じていたが、穆泽は側室・萧惊雀（しょう・きょうじゃく）を迎え、公務で忙しくしており、一抹の寂しさを抱えていた。

　そんなある日、息子を不慮の事故で失ってしまう。ショックのあまり昏睡状態に陥り、1か月後目覚めると、腹違いの弟・陆昀（りく・いん）は戦死、既に埋葬されてていた。さらに3日前に皇帝が崩御し、穆泽が新しい皇帝になるという。

　3年後、安然は懐妊するが流産してしまう。ショックを受けている時に腹違いの妹・陆欣然（りく・きんぜん）から事実を知らされ、更なるショックを受ける。穆泽の今まで知らなかった過去を知り2人の間に溝が深まる。穆泽の本性を知った安然は死を選び、炎に包まれる。

　気がつくと10年前に戻っていた。そこで客観的に見てみると、穆泽は計算ずくで安然に近づいていたことに気づく。前回は陆家も第九皇子・穆川（ぼく・せん）も守れなかったが、今回こそはと穆泽に対抗しようとする。そして、穆川が自分に好意を寄せてくれていることに気づく。そして、自分も穆川のことが。しかし・・・

　記憶があるままタイムスリップして、2度目は全てが良くなる方向に進んで…というのはよくあるパターン。が、このドラマは前回の困難を回避しようとしても更なる困難に直面し、最終的に悲劇が起こってしまう。

　前回の時代では、安然は陆家の自分の母親と第二夫人、自分と第二夫人の娘・欣然と仲良くやっていると思っていたが、そうではなかった。2回目の時代では、二人の画策を潰していく。自分の命も下手したら危ないという状況を作ったりする。

　安然は一貫して陆家と穆川を守るために穆泽に対抗する。安然が穆川と想い合っているのに、結ばれない選択をするのは観ていてとても辛い。前回と大きく違うのは冬青（とうせい）が安然のそばにいることだ。彼女の存在が今回の対抗策に大きく関わる。

安然は九皇子や冬青の兄などの協力を得て、穆泽に対抗する。

　しかし、穆泽、萧惊雀、陆欣然、欣然の母、穆泽の腹心・蔡望津（さい・ぼうしん）と前回の時代に安然を裏切ったり、謀った人間が苦しんで死んでいったり、落ちるところまで落ちていくのは胸がスッとする。だけど、安然の母、侍女の灵溪（れいせい）、蘇城の才子・徐清策（じょ・せいさく）が形こそ変わっても無念の死を遂げてしまうのは悲しい。安然も自分を責める。

　今回の時代では、皇帝は穆泽を事実上後継者から外す。第四皇子・穆霖（ぼく・りん）はこれからの敵が穆川になったことを知り、穆川に罠を仕掛けて殺そうとする。

　←穆霖