こんばんは。都議の栗下です。

 


 

いよいよ明日から今期最後の都議会定例会が開催されますが、開会直前にして私だいぶ憤っております。

 

前回の都議会が閉会されたのは3月の末、そこから急速なコロナの感染拡大、そして4月25日の緊急事態宣言発令、2度にわたる期間延長で3度の補正予算が執行されました。Twitterでもしつこいくらい書いてきましたが、予算を都議会のチェックに通さない専決処分がその全ての補正予算に対して行われ、結果住民の疑問の声や指摘が宙に浮いた状態が2ヶ月間続いてきました。この間、臨時議会を開くように幾度も都民ファースト、自民党、公明党以外のあらゆる会派が求め続けてきましたが、残念ながらたった1人賛同者の人数が足らず、議会が開かれることはありませんでした。







 





映画館や美術館、百貨店等に対する都独自の休業要請のあり方をはじめ都内事業者や住民の生活に影響を与える多くの問題も引き起こしてきましたが、本来そういった行政で拾えなかった部分を都民の声を集めて軌道修正するはずの都議会が開かれてこなかったこの2ヶ月間は、都議会が自らの存在意義を否定する、チェック機能を放棄したと言われても仕方ありません。現在の都議会にあり方に失望するとともに、都知事に対しても時に毅然として公の議論を行うことができる都議会を新たに創る必要性があることを再確認しました。

 

さて、明日からの定例会ですが、4年毎に訪れる改選直前の定例会は慣例で大幅に期間が短縮され、いつもであれば2日間かけて行われる代表、一般質問を1日でこなすという日程になっています。私たちの会派は議員が7名/127名ですが、与えられた質問時間が全部でわずか6分間、緊急事態宣言中の対応や目前に迫ったオリンピック・パラリンピックなど、議論すべき議題が目白押しなのに、6分間でどうやって質問しろというのでしょうか?大きな会派においても質疑時間が不十分であることは明白ですので、議論する機会をしっかり作るよう求めていますが今のところそれもいわゆる与党である都民ファースト、自民党、公明党の反対で行われそうにない状況です。

 

都民にも色々な意見をもつ方々がいるように、各会派で意見が違うことは当然であり互いに尊重しながらぶつけ合うべきだと思いますが、戦略的に議論そのものを行わないことはどうあっても間違いですそしてこのコロナ禍の中にあってはその歪のために、多くの都民が不利益を被ることになります。

 

私も、今回の緊急事態宣言が発令された直後にイベント産業に与えて甚大な被害の実情を基に、都に補償を求める質問作成に携わりましたが、もらった時間はわずか40秒間そして1問1答形式ではないので、一度都から答弁が示されそれっきりでおしまいです。実際に被害を被った方々の声を伺う中にあっては、これで済まされていいわけが無いと、始まる前から憤りの気持ちでいっぱいです。

 

改めて徹底した議論を行えるよう都議会の対応を求めるとともに、あらゆる形で緊急事態宣言の不合理・不作為によって被害を受けた方々への補償実現に向けて働きかけます。