こんばんは。都議の栗下です。

 

 

今日で、緊急事態宣言初日前日に起きたイベント中止問題から1週間が経ちます。この間、大変多くの方々から情報を頂き、改めて補償や方針も定まらない中で前日にイベントを強制的に中止した事は、極めて理不尽であり、行政の対応も信頼を根幹から揺るがすような場当たり的な対応が数多くあったと感じています。

 

24日(緊急事態宣言発出の前日)、私は赤ブーブー通信社主催のSUPER  COMIC  CITY GYU!!の開催をめぐって、ビッグサイトや都と調整をする中、またその後、都の対応を再確認する中で、数多くの問題を目の当たりにしてきました。この問題を無かったことにしない。そして再発防止のために、この問題が風化しないうちに記録を以下に公表したいと思います。

 

4月24日(土)

 

12:58

栗下より、赤ブーに電話、やはり明日開催のSUPER COMIC CITY GYU!!の開催を巡ってトラブルになっていると確認。既に動いてしまっている関係者の都合上、例外適用で開催できないかとビッグサイトとやりとりしているが、ビッグサイト側も都からの要請を受け対応を決めあぐねている。

栗下よりビッグサイトを所管する東京都産業労働局に連絡を取り後押しをすることを伝える。

 

13:16 都庁産業労働局担当課長に電話するも、休日のため繋がらず。

 

13:17 都庁代表電話も繋がらず。

 

13:30 以下のツイート

 

13:37 

東京ビッグサイト営業部の電話番号を入手し連絡、本件について担当から急いで折り返すようお願い。

 

14:01

 東京ビッグサイトの営業担当から連絡。例外適用について真摯に検討することと、都産労働局担当窓口の携帯番号を知らせるよう依頼。

 

14:41 以下のツイート

 

15:13 連絡が遅いため急かす。

 

15:43 都産業労働局担当課長の携帯番号を入手。

 

15:46 都産業労働局担当課長と連絡が取れる。

この段階において、本件についてトラブルが起こっていることを認識していない様子。例外適用の可否について尋ねると、コロナ対策を主導する政策企画局・総務局総合防災部(以下、総合防災部)からの指示で例外は認めないようにとなっているとの説明。

栗下「国から例外適用のスキームを定められていながら、都の判断でそれを適用しないとしたら大変な責任問題になる、本当にそうなのか?総合防災部に至急認められないのか連絡を取るように」と突き返す。

 

15:57 赤ブーに状況報告。ビッグサイトからは16時めどで答えを得られる事になっているがまだ連絡がないとのこと。都の現状認識と、それを突き返した旨を伝える。

 

16:13 以下のツイート

 

17:12 都産業労働局担当課長から連絡

「確認したところ、やはり例外適用はしない判断。理由は感染拡大防止を最優先するということ」

栗下は「国がスキームを設定して置きながら都の独自判断でそれを運用しなかったとしたら大変な都の責任問題であり、事業者への被害も免れない。そのような解釈で本当にいいのか?」と2度確認。見解は覆らず。

 

栗下より、「一部有観客開催が認められているイベントが報道されているが、あれはなぜ認められているのかすぐに確認しろ」と訴えるも、担当課長は「担当の部署にしかわからない、それは産労局から答えられることではない」と回答に後ろ向き。「担当部署に確認した上ですぐ報告しろ」と突き返す。

 

17:18 赤ブーに連絡。

こちらが詳しい報告をする前に、「たった今開催を断念しました」との回答。あちらが取り込んでいるため一度会話を終わらせる。

 

17:32 以下のツイート

 

17:57 都産業労働局担当課長から連絡

「検討したが例外で有観客開催が認められているイベントはやはり担当部署でないと答えられない。週明けに回答する」との回答。

栗下「今、わからないのはおかしいだろう」と答えるも、対応は変わらず。

 

18:17 赤ブーから連絡、詳しい状況報告

 

 

ーーー

以上が、24日当日私視点で何が起こっていたのかです。

 

そして、週が明け

26日(11:32と17:17)に総合防災部を含めて改めて確認したところ、とんでもない事実が明らかになりました。

 

・総合防災部は「都は例外適用をしない」などということは指示していないとの認識。実際、例外適用の相談があれば随時、国と協議の上判断を行なっていた。

 

・総合防災部は当日も都庁で対応できるように稼働しており、庁内向けの連絡先も共有されていた。

 

・24日、産業労働局から総合防災部にイベント開催に関する相談は行われていなかった。

 

つまり、

赤ブーが求め、私も総合防災部に掛け合うよう指示した「25日イベントの例外適用について」産業労働局が総合防災部への確認を怠り、本来適用されたかもしれないものが、俎上にすら上らなかったということが明らかになりました。

 

私も12年間都政に携わらせて頂く中でも本当に信じがたいことでしたが、そもそも事業者へ大変な混乱を生んでいる急遽の緊急事態宣言の中で、行政が確認を対応を怠ることで救済され得るものがその可能性を潰されるなど、あってはなりませんし、そもそも担当は私に嘘をついていた事になります。

 

その日の(20:23)にようやっと産労局担当課長と連絡が取れ、問題の点について確認した所、

 

・総合防災部に確認をしていない点 については認めましたが、総合防災部からの以下の書面に従っての判断だったと釈明。

 

しかし、いずれも「原則」と書いてあり、例外適用の可能性が排除されているわけではありません。

私の指示したことを行わなかった事については、当初「指示があった」という前提で話をしていたものの、その後「指示があった記憶がない」と見解が翻る事になりました。

余り褒められたものではないかもしれませんが、私は24日当日、電話口で腰の重たい担当にその指示をかなり強い口調で言ったのを覚えています。記憶違いなどあり得ないことです。しかし、もしそのことを職員が認めたとしたら懲戒処分の対象になりかねません。その点についは最後まで記憶がないと言う答えに終始しました。

 

27日(11:35)改めて栗下から総合防災部に確認したところ、「その書面を以て例外適用を行わない指示したものではない」との見解を確認。

産業労働局担当課長に改めて連絡。栗下から総合防災部に確認せよと言う直接の指示が「仮に」無かったとしても「本件についてトラブルがあると認識した上で本当は確認すれば例外適用の俎上に登ったかもしれないものを怠った」と言う責任は免れない。本件について謝罪をする意思があるか?と問う。産業労働局課長は「上司と相談します。」と会話は終わり。

 

 

28日(19:26)、産労局課長から連絡、課長から総合防災部に改めて確認をしたところ、「やはり例外適用はするなという指示が産労局に対して出されていた」という認識であり、謝罪をするものではないと回答。それが従来通りとするならばなぜ、確認に30時間以上の時間がかかったのかと言う問いに対して、上司に確認しなければいけないと思ったと回答。方針が全く変わっていないと言う事であれば、確認をするのにそれだけの時間がかかるわけはありません。

 

29日は祝日

 

30日、昼から折り返しを依頼するも総合防災部と繋がったのは(17:36)

総合防災部として産労局に「例外を適用するな」という指示をしたと言葉を翻す。27日に栗下にした説明と違うのでは?という問いに対しては「変わっていない。もしも誤解させたのであれば、私の表現が相応しく無かった」との事。

 

ーー

以上が、本日に至るまでの顛末です。

 

大きな問題点は、24日当日、イベントへの例外適用の是非を改めて確認するよう依頼したことを怠ったこと。そして総合防災部の方でも方針が定まっておらず、公平に例外適用の可否を判断できる体制を作らなかったこと。そしてそれを無かったことのように、後から組織的に辻褄を合わせたことです。

 

通常、行政とのやり取り詳細はあまり明かしませんが、今回は重要性が高い、またこれがまかり通るのであれば、今後の都政のためにも良くないと考え、記録を公表します。もしも、この内容に誤りがあるのなら、このブログを見ている都庁職員から連絡をいただきたいと思います。そして、どこが誤っているのか、表立ってやりとりをしましょう。もしくは、もしこの内容が事実なのだとすれば、改めて再発防止と事業者に対する真摯な対応を求めます。