こんばんは。都議の栗下です。

 

 

「葛飾区が発信しているゲーム依存症に関する講演動画がヤバい!」というお声をいただき、実際youtubeで確認してみたところ、結構なヤバさだったので改めてお伝えしたいと思います。

 

この動画は葛飾区の保健予防課が新型コロナ対策で外出の減った方々に対して、ゲーム依存症の予防を働きかけるという趣旨で作られたもので、この問題ではいつも出てくる久里浜医療センターの三原聡子氏よる講演を収録したものです。

 

なぜか1月26日〜2月1日という非常に限られた期間の限定公開になっていますが、その内容については今後この問題を語る上で重要になりますので、書き起こしを以下に記載したいと思います。

 

 

動画の冒頭、上記のような説明が表示されます。

「自殺対策の一環としてゲーム依存症対策」というところからかなり認識のズレを感じますが、久里浜医療センターでは各地で同じような講演会を繰り返しています。これらの内容について検証を求めていくということも重要になります。

 

今後も、知らない間に偏った見解が広まっていかないように、これらの動きについても継続的に取り上げていきたいと思います。

 

※問題の動画:自殺対策講演会「ゲーム依存症をもっと知りましょう」(youtubeより)

 

 

 

 

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葛飾区自殺対策講演会ゲーム依存症をもっと知りましょう

講師:独立行政法人 国立病院機構久里浜医療センター 三原聡子先生

 

 司会)皆さんこんにちは。ただいまより、葛飾区自殺対策講演会「ゲーム依存症をもっと知りましょう」というテーマで講演を始めます。

講師は独立行政法人 国立病院機構久里浜医療センターの三原聡子先生です。

三原聡子先生は、法政大学、そして筑波大学大学院の卒業後、久里浜医療センターで仕事をされ、現在、ゲーム依存症などの対策の治療に当たられております。

それでは、先生、よろしくお願いいたします。

 

(講師)ご紹介ありがとうございます。初めまして。私ですね久里浜医療センターという横須賀にある病院の心理士をしております三原と申します。今日はどうぞよろしくお願いいたします。

 

久里浜医療センターなんですけれども、2011年の7月にインターネット依存専門治療外来という外来をですね、おそらくそういう名前の外来は日本で初めてオープンして、今までにですね、インターネット依存ゲーム障害の方たちが2000例以上全国から受診して頂いたような状況にあります。

今日はですね、ゲーム・インターネットが全て悪いわけではなくて、ゲーム・インターネットをどういうふうに上手く使って行ったら依存にならないのかということを一緒に考えていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

 

最初にですね、久里浜医療センターだけご紹介したいと思います。このスライドの写真なんですけれども、久里浜医療センターの正面玄関になります。こんなですね、田舎にある、横須賀の古い病院です。上から見ますと東京湾に入っていく船が見えるような位置にある病院です。東京ドームが3つ入るくらいの広さがあるところなんですけれども、非常に景色だけはいいので時々ドラマの撮影とかで使われたりします。

 

まずですね、インターネット依存・ゲーム依存ってどういう状態なのかというお話をさせていただきたいと思います。

 

この写真はですね韓国の研究者の方にいただいた写真なんですけれども、どういう状況かおわかりになりますでしょうか。これですね、インターネットゲーム依存なんですけれども、もう我が国だけではなくて世界中の子供たちの間で非常に深刻な問題になっています。この写真はインターネットカフェ、韓国でP C

バン(パソコンバン)と言うそうなんですけれども、インターネットカフェが入っているビルがですね、火事になって、右側、消防士さんが入ってきてるのが見えると思うんですけれども。左側、もう部屋中煙が充満していますけれども、子どもたちがそれでもですねゲームをやり続けて逃げないという写真なんだそうです。それぐらいですね、何が優先かもわからなくなってしまうぐらい、夢中になってゲームをやってしまうような状態にあるということなんですね。

 

皆さんの中には、オンラインゲームをいつもやっているっていう方もいらっしゃればもう全く見たこともやったこともないという方もいらっしゃると思うのでちょっとだけ、最初にどうしてそんなに人々を夢中にさせる要素があるのかという仕組みをご説明したいと思います。

 

皆さんは、インターネットに繋がっていないオフラインのゲームというのはプレイしたことがあったり、やってるのを見たことがある方も多いかと思うんですけれども、今はですね、インターネットでやるゲーム、それからもう想像もつかないぐらい、いろんな可能性がある面白いことができるゲームになっています。

 

こんなふうに、世界中の人と一緒に一つのオンラインゲームを楽しむことができる競い合うことができるということですね。

そしてだいたいチームを組んで、例えばモンスターと、チームで役割分担をしながら「お前あっちから行け」とか「こっちから敵が来た」とかワーワー言いながらプレイをすることができて、チームの中で責任を果たす役割の責任を果たせますし、自分が絶対に必要としてもらえるような居場所ができたりですね。

あとは達成感をみんなで分かち合えたり、上手く行くとすぐみんなから褒めてもらえたり、そんな協力をしてプレイをすることができるようなゲームです。

 

で、そのゲームに依存性があるというですねことが認められたわけなんですけれどもそれはどうしてなのかという話をもう少ししていきたいと思います。

そもそも依存って何なのかっていう話をしたいと思います。

 

私どもの病院はですね、長年アルコール依存症の治療をしてきた病院で、依存を専門とする病院なんですけれども、依存って非常に誤解を受けやすい疾患だと思います。

あとはですね、一般用語では例えばワーカホリックとかですね、モンスターエナジー依存とかですねチョコレート依存みたいに扱ったりすると思うんですけども、それって本当に依存なのかどうかとかですね。どこまでいったらゲーム依存でどこまでは大丈夫なのかという話をしたいと思います。

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依存をきちんと定義しますと、依存行動+その行動による問題というのが依存の定義ということになります。どちらかだけでは依存にはならないんですよね。

例えば、プロ野球選手は24時間365日野球をやっていると思うんですけれども、あれって野球依存なのかというとですね、あの行動はもしかしたら野球依存行動になるかもしれないですね。ですが、野球選手はそれによって自分の生活を成り立たせているわけで、プロ野球選手にもなると肘を壊したり問題はいろいろあるのかもしれませんけれども、その行動によって生活を破綻させているわけではないので、あれは、野球依存とは言えないということになります。両方が伴わないと依存ではないってことなんですね。

 

では、依存行動って何なのかという話なんですけれども、一番簡単にご説明しますと○○のことで頭がいっぱいというのが依存行動ということになります。

で、この○○の中に入るものですね。人を依存させるものには2種類あります。

物質に対する依存と行動に対する依存ということになります。物質に対する依存は皆さんよくご存知だと思います。たばこがやめられない酒が止められないということですよね。ある種の行動の中にも人を依存させるものがあるということが認められたのがですね、ギャンブルでもまだ15年なんですね。

で、ゲームは2019年からですので、非常にまだ新しい分野ということが言えると思います。この括弧の中に入っているものは依存性があるんじゃないかということで、今行動嗜癖の研究者が研究しているところですけども、まだ認められてはいないものです。ゲーム、とギャンブル、ですよね。

 

これらはですね、人を依存させるものにはある共通点があります。

覚醒剤とゲームで共通する点があるわけなんですけれども、何だと思われますでしょうか?

覚醒剤とゲームで共通する点というお話したんですけれども、これらはですね、人を依存させる物質、人を依存させる行動をやると、必ず人の脳に快感物質が出るというのが共通点ということになります。これらの物質を摂取したり、これらの行動をすると、必ず楽しい気持ちになったり、良い気持ちになったり幸せな気持ちになるのが共通点です。

 

そういうものが無ければ人はこれらに依存しないわけなんですれけども、ここにワーっと書いてあるんですけれども口頭でご説明しますと、例えばですね、アルコール依存症でも最初は理由があるかもしれないですよね。「今日1日すごい緊張する1日だった、家に帰ってアルコールを飲んだ、あっ、ほっとした」と言うと、脳に快感物質がドバっと出るんです。

 

「今日上司に怒られてすごい嫌な1日だった、会社帰りにスロットをやった、スカッとした」という時にですね、脳に快感物質が出ます。で、快感物質が出て、昼間の嫌なことが忘れられて楽しい気持ちになるので、明日もやりたい、明後日もやりたい、ずっとやっていたい、という気持ちにさせるわけですよね。

 

特にですね、日常生活に恒常的な、続くようなですね、ストレスがあるときには余計だと思うんですよね。

では、明日もやりたい明後日もやりたいと言って毎日毎日例えばアルコールを飲んでいると、脳がどうなるかっていうことなんですけれども。ドバドバドバドバ快感物質がずっと出ている状態が普通であるというふうに、ある時、脳と体が認識するんですよね。

 

一旦もしそうなってしまうとですね、今度はちょっと人間ドッグ前だからアルコールやめとこうかなとか、給料日前だからスロットやめとこうかなというと、ドバドバ出ていた快感物質が引いてしまいますよね。そちらの方が異常事態だというふうに脳が認識するんですね。

 

その異常事態を知らせて、今まで通りのアルコールをじゃんじゃん飲みなさい、血中濃度保っておきなさい、脳から快感物質を出し続けなさいという指令を出すようになってしまいますで、その指令のことをですね、聞いたことあると思うんですけども、禁断症状とか離脱症状というふうに呼んでいます。

 

例えばですね、アルコール依存症の人ですと、アルコールが体から抜けてくると手が震えるとかですね、汗をどっとかくとかですね。ひどくなると幻覚が見えたりということなんですけれども。

 

もっとですね、典型的な離脱症状・禁断症状としてドーンと落ち込むとかですね、全く何もやる気がなくなるとかですね、もうすごい死にたい気持ちになってしまうとかですね、そんなふうに不快な気持ちになるというのが典型的な離脱症状になります。

そうなってくると、この不快な離脱症状を出さないために常に、脳に快感物質を出し続けなければならなくなる、その物質を摂取し続けなければならなくなるというのが依存の形成のメカニズムということになります。

 

ここにですね、報酬欠乏症候群と書いてあるんですけども、更にですね、ここに細かく書いてしまってるんですけども口頭でご説明しますと、どういうことかというとですね、ドバドバドバドバ快感物質が出ている状態が続くと、今度はですね、その快感物質に脳が麻痺してきてしまうわけですよね。

 

普通の人が幸せを感じ、楽しいと感じる程度のことをしても、楽しく感じなくなってくるということがあります。

例えばアルコール依存症の人ですと、普通だったら一晩に2、3杯も飲めばだいたい満足したらやめておこうと思うと思うんですけれども、依存症になると3杯んでも全然何も幸せじゃないんですね、楽しくもなんともない。

 

5杯飲んでも全く最初に感じられたような幸せが得られないわけですね。10杯飲んでも20杯飲んでも全然楽しいと感じられなくなってきます。

そしてですね、ずっとその快感を追い求めるように飲み続けているのが連続飲酒というような状態になります。ずっと飲み続けるような。血中濃度でずっと保ち続けるような飲み方になってきます。

 

やめると離脱症状が出て嫌な気持ちになるので、もう摂取し続けざるを得なくなるような状態というのが、依存の状態ということになります。

で、ゲーム依存・ネット依存になった人によーく話を聞いていくと、何と言うかというと、「実はもうゲームが楽しくてやっているわけではない」っていうふうに言うんですよね。報酬欠乏状態に脳がなってしまっているということになります。でも、やめると嫌な気持ちになるのでますますゲームをし続けているような状態になってしまうということなんですね。

で、脳からやり続けなさいという指令が出ますので、理性の脳が欲望の脳に勝てるわけがない、ゲームのコントロールができるわけがない脳になってしまうということになります。

 

またですね、脳の働きも変わってきてしまうということがわかっています。

ちょっとしたきっかけとか引き金があると、ものすごくゲーム・ネットをしたくなる脳になってしまうということが明らかになっています。

これはですね、様々な依存症でやられている研究なんですけれども、アルコール依存症になった人に、アルコールの美味しそうな画像を見せながら、Functional MRIといって脳のどこの部分が活発に酸素を消費して動いているかが映る機械にパシャっと写真を撮ります。

ギャンブル依存なった人にスロットの画像を見せながらパシャっと写真を撮る。インターネット依存になった人にオンラインゲームの画像を見せながらパシャっと写真を撮ると、それぞれ依存していない人では絶対に活発に動かないところが活発に動くようなってしまうってことがわかっています。

そして様々な依存で共通する部分が活発に動くんだということがわかっています。どこが活発に動くようになるかというとですね、前頭葉及線条体が活発に動くようになることがわかっています。

 

どうしてそういうふうになるかというと、それぞれの脳が司っているところがあるわけなんですけれども、前頭葉は理性の脳と言われているところです。その時の自分の欲望とか感情を抑えて、先の目標に合わせて計画を立てて自分の行動を作っていくような脳です。

 

一方でですね、線条体は欲望の脳と言われているところです。楽しいことにすぐ飛びつきたいという脳ですね。両方とも非常に重要な機能を果たしているわけなんですけれども、この画像を見ただけで、この両方が活発に動くようになるということは、画像を見ただけでものすごくやりたい気持ちになって、ゲームやりたいという気持ちになって、理性と欲望が葛藤している状態になっているということがこの研究からわかるわけです。

 

これですね、急刺激の研究というんですけれども、実際にゲームをやらせるわけでも、アルコールを飲むわけでもなく、画像を見ただけで、つまりテレビのC M

とか画像見ただけでもものすごくやりたくなってしまう脳になってしまう、ということがわかっています。

 

こういった依存の要素をゲームが持っているということが明らかになってきましたし、脳の機能の変化などもわかってきましたので、W H OWが「ゲーム障害」という形で診断基準を作って、この定義がホームページでもうすでに掲載されているわけですけれども、それを暫定的に和訳したものがこのようなものになります。

 

まずですね、今までインターネット依存とかゲーム障害というふうにちょっと説明してきたんですけれども、今回インターネットの様々なサービスの中でゲームだけが、診断の中に入りました。というのは様々なサービスを全部依存として認めてしまうと、診断基準がブレてしまうんですね。

で、たくさんあるサービスの中で、人が確実に依存しているとわかるもの、これらのエビデンスが蓄積があるものを見たときにゲームだけが今回は残った、ということでゲームが診断の中に入っています。

 

皆さんの中にはもしかしたら動画をずっと見続けているとか、TwitterとかLINEをやり続けている、S N Sですね。心配している方もいらっしゃると思うんですけれども、今のところはゲームだけが依存として認められています。

ですが、研究者の間では動画を見続けるのも依存性があるのではということで話し合いの遡上には載っていますけれども、今のところ認められているのはゲームだけということになります。

 

そしてですね、「ゲーム障害」という言葉に抵抗を覚えられる方もいらっしゃると思うんですけれども、今のところ暫定的な和訳でゲーム障害Gaming disorderを和訳してゲーム障害と言ってるわけなんですけれども、どうしてかというとですね、依存という言葉がアディクション、英語で言うとAddictionになるんですけど、非常に差別的な要素が、意味合いが深いということでAddictionという言葉を使いたがらない訳なんですね。で、Gaming disorderという言葉になったのでゲーム障害という和訳になっています。

 

で、どんな基準かを見てみたいと思うんですけれども、1、2、3とあってこの全てを満たさないとゲーム障害ではないと非常に厳しい基準ができています。

 

まずですね、この1番目何を定義しているかというと、ゲーム障害における依存行動を定義しています。

で、依存行動はどんなことがあるかなんですけれども、まずaですね、コントロールができないということ。例えば、始めてはいけないのに始めてしまうとか、頻度が何度も頻繁にやってしまうとか、熱中しすぎてしまうとか、期間がどんどん長くなる。辞めたくても辞められないとかですね、

 

プレイ環境と書いてあるんですけども、これは次々新しいゲームがくしくなったりですね、報酬欠乏状態になっているので次々新しい刺激が欲しいわけなので、もっとハイスペックなパソコンが欲しくなったりですね、そういうようなプレイ環境のコントロールができなくなるというのがaです。

 

bがですね、依存の特徴なんですけれども、優先順位が最も上に来るというのが依存の特徴になります。ちょっとでも時間があればゲームがしたいし、ちょっとでもお金が手に入れば、課金、ゲームの方でお金を使いたいというようにですね。例えば学校に行くよりもゲームのイベントが朝2時からあるからそっちのスケジュールを優先するとかですね、というように、優先順位が一番上に来るというのがbということになります。

逆にですね、回復してくるとこの優先順位が下がってくるというのを患者さんたちはおっしゃいます。今までは何よりもゲームが一番上だったのに、部活の方が上になったとか、学校の方が上になった、彼女の方が上になったとかですね。優先順位が変わってくると回復してきている証拠かなというふうに思います。

 

cは問題が起きているにもかかわらず、ゲームをエスカレートさせるというのが定義ということになります。

 

そして2番目がですね、それがある一定期間続くということ、そして3番目がそれによって問題が生じているというのが定義ということになります。

 

ではですね、ゲーム依存で起こってくる問題って何なのかということなんですけれども、この写真はですね、私達の外来にかかってくださっている患者さん、10代後半の患者さんの手の甲を写させていただいたものなんですけれども、ここにガングリオンと言って良性の腫瘍ができているんですね。

この方ですね、中学生の時から全く不登校になってしまってオンラインゲームで世界ランク2位をずっとキープしていたような方なんですけれども、手を使いすぎて良性の腫瘍ができてしまっているという写真です。

今は一生懸命社会復帰しようとして、就労の訓練などを受けられていて、今すっかりこの腫瘍がなくなって、世界ランクも2位ではなくなってしまいましたけれども、そのような状態にあります。

 

私たちの外来に来てくださっている患者さんたちにどういう問題が起きているかということですけれども、まず問題がですね、多岐に渡るというところが他の依存との共通点かなと思います。で、私たちの外来に来ていただくとまず一番上にお示ししたように深刻な体の問題が起きていないかどうかをチェックするために色んな体の検査をさせていただきます。

 

検査をすると多くの患者さんが骨密度が低下しているんですね。

カルシウムを摂っていても、運動しないと骨にならないので、いつ骨折してもおかしくないぐらい骨がスカスカになってしまっているとていう方がいたりします。中学生ぐらいからそういう方がいたりします。

 

あとは栄養の偏りと書いてあるんですけれども、ドクターがですね、長年医者やってるけどこんな数字見たことがないというぐらい、ものすごい低栄養の方が来たりします。

どうしてそういうことが起きてしまうのかということなんですけれども、本人に聞くと運動しないからお腹すかなかったとかご飯食べてる暇があったらゲームしたかったと言うんですけれども、おそらく毎日毎日ゲームを何時間もやり続けていると交感神経が上がるんだと思うんですよね。ずっと生きるか死ぬかのゲームをやっているわけなので、戦闘モードになってしまうと思うんですよね。

 

体が戦闘モードになって交感神経が上がって全ての器官が戦闘に使えるようにしていくわけなんですけれども、そうすると、食欲がピタッと止まるようになっているんですよね。それでみんなご飯食べなくなっちゃうのかなというふうに思います。

 

逆にですね、食べ続けてしまう子、肥満もしくは、全く肥満ではなくても脂肪肝の方が結構いたりします。脂肪肝をほっとくと肝硬変になって肝癌になってしまったりってことなんですけども、肝臓に脂肪がついてしまう、運動不足ですね、という方もいたりします。

 

あとは韓国では2005年に10代の若者が10名以上亡くなったんですね。ゲーム依存なくなっていますけれども、その死因の第1位がエコノミークラス症候群でした。

エコノミークラス症候群、聞いたことありますでしょうか。

同じ姿勢で何日間も何時間もいると血液がドロドロになってきてしまって、血管の内壁に血液の塊が蓄積されていくんですね。それがある時血流に乗せられて肺とか脳とかに飛んで亡くなってしまったりするんですね。

 

で、私たちの外来に来ていただくと、これがわかるマーカーを入れて全員採血をするんですけど、時々血液がドロドロになりかけている人がいたりします。そうするとですね必ずもう1回散歩に出ていただいたり、ちょっと足を動かしてもらったりとか、あとは水分もちゃんと取ってもらったりということをしていただくことになります。

 

あとはですね、先ほどご説明したようにオンラインゲームはチーム戦になりますので、年齢なんて聞かずにインターネット上で気があった友達と仲良くなった人と、もう小学生も社会人も一緒になって遊びますので、夜10時ぐらいが待ち合わせだったりすることが普通なんですよね。

夜10時ぐらいになると、社会人の人たちが会社から帰ってきて、ゲーム人口と言いますけれどもゲーム内の人数が増えて面白くなってくるわけですよね。

 

夜中12時は一番盛り上がって一番楽しい時なんだというふうに思います。

明け方3時4時までワーワー無料通話サービスを使いながらチームの中で会話しながらプレイをします。朝4時にはい、ゲームが終わりましたで寝られるわけがないですよね。興奮状態にいますので。ゲームが終わってからもいろんな話をし続けていたりします。

 

ある日本でも非常に強いゲームのチームに入ってる子たちは、夜な夜な必ず反省会をしてから寝てるというふうに言ってました。非常に真面目だなと思ったんですけれども、朝4時にゲームが終わったら必ず敵の研究分析と自分たちの反省をしてから寝るわけですよね。

 

ですのであっという間に昼夜逆転をして睡眠障害が起きてくるということがあります。そして子供たちですと出席日数が足りなくなって留年を宣告されて、高校生以上だと留年するなら退学すると言って病院に来たりということがあります。

 

あとはお金の問題ですよね。少しでも強くなりたいという気持ちにさせられるので、たくさんお金を使ってしまったり、お金を盗んでしまったりという問題が起きたりですね。

 

あとは暴言暴力ですね。親御さん必ずおっしゃるのが、そんな子じゃないはずなのに、インターネットを必死な思いで切ったらもう目の色が変わって暴力になって警察を何度も呼んだとかということをおっしゃたりします。

 

本日の講義、自殺の対策ということなんですけれども、インターネット依存と自殺との関連は非常にたくさん論文が出ています。自殺との関連が非常に高いですね。中国の研究ではネット依存の方の30%近くの方が自数を考えたことがあるような研究があったりしますし、韓国の研究でも自殺のリスクが高いとかという研究があります。

 

 

最初にご説明しましたように、自分の意思や根性ではもうゲームが止められない状態が依存の状態ということになってしまうわけですね。依存になってしまうとコントロールしたくても、問題が起きているのがわかっていても止められないような状態になって、もう自分でも人生が行き詰まってしまって、どうにもならないような状態になってしまうこともあるわけなんですね。

もし非常に困っているという方はですね、ぜひ近くの相談機関・医療機関にご相談いただきたいなというふうに思っています。

 

あとはですねちょっと怖い研究なんですけど、脳画像の研究が進んでいまして、ネット依存になると脳神経細胞が死滅していくというような研究が出始めています。特にですね、頭皮質と呼ばれるような感情とか感覚とか欲望に関係する部位から死滅していくとかですね、この研究はですね。

あとこちらの研究はですね、インターネット依存の期間が長くなればなるほどの脳神経細胞の死滅が進んで神経細胞同士って情報伝達をして上手く体が動いてるわけなんですけども、その情報伝達にも障害が生じるという研究があります。

 

これらの研究の続きが非常に重要なわけですよね。

じゃあインターネット依存になってしまった人の方がどんどん神経細胞が死滅してしまってもどうにもならないのかということなんですけども、こうなってしまってしまったらですね、もしかしたらゲームはもうゼロにしなければならなくなってしまうかもしれないです。でもゼロにしたら脳の細胞が戻るのかということなんですけれども、おそらくですね、脳死細胞って非常に可塑性が強いと言いますけれども、回復力が非常に強いのでこうなってしまってもやめれば元に戻ると思いますが、実はまだ新しい研究でこうなってしまった人がちゃんと戻りますよという研究がないんですよね。ですがやめれば戻るとは思います。

しかしどれぐらいやめたら元の神経細胞の数まで戻るかはまだわからないです。こうなってしまったらもしかしたら長い時間かけてやめ続けなればならないかなと思いますし。

あと依存の言葉で再発準備性というのがあるんですけれども、一旦依存になってしまうと何かのきっかけでまた元の依存の状態に戻りやすい脳になってしまうということがわかっていて、これは現代の医学ではどうにもならない治療できないような部分なんですけれども。例えばたばこを考えていただくとわかると思うんですが、1日2箱吸っていたようなヘビースモーカーの方が1年禁煙したとします。

 

00:19 :あと同士最後で非常に個性が強いと言いますけれども、迫力が非常に強いので、こうやってしまっても止めれば元に戻るとは思いますが、実はまだ新しい研究でこうなってしまった人をですねやめたらちゃんと戻りますよと結局まだ実はないんですよね、実は止めればですね、遅いとは思います。

1日2個ですね、捨てたようなヘビースモーカーの方が1年禁煙したとします。素晴らしいことと思いますけども、1年後にですね、飲み会の席で友達がちょっと1本吸ってみなよと差し出してきました、その時に本人考えるわけですね。もう最初の頃のように吸いたい気持ちがないし、自分はきっとコントロールして吸えるようになったに違いないと。あんなに1日2箱も吸うんじゃなくて1日2、3本だったらそんなに害はないんじゃないかと考えて、1本もらって吸ってみるわけです。

 

1本目は何も起こらないですね。やっぱり自分はコントロールして吸えるようになったのかもしれないと言って、1箱買って帰るともうあっという間1日2箱の量まで戻ってしまうんですね。おそらくの脳はMAXに快感物質が出ていた状態というのは忘れないんだと思うんですね。

 

で、ゲーム依存もこういうことが起きています。実際に私たちの外来では起きている。やめていた方が気がついたら1ヶ月100万使ってしまったということが起きたりしますのでやめ続けなければならなくなるということがあるわけです。

 

ではですね、ネット依存・ゲーム依存にらないためにはどうしていったらいいのか、どう付き合っていったらいいのかということなんですけれども、ゲーム依存・ネット依存になるならないということには要因は一つではないと思うんですね。いくつかのゲーム依存・ネット依存を促進させる要因と、抑制してくれる要因があって、促進要因をいっぱい持っていたとしても抑制要因をいっぱい持っているとか、抑制要因のどれか一つが十分になければ発症しない、でも、逆のバランスになると発症してしまうと思いますので、予防の上ではこの抑制要因をいっぱい持っておくということが重要だと思います。ゲーム以外の生活での他のことでの達成感や充実感を持てているかどうかですとか、あとはゲームとかインターネットだけではなくてストレスを受けたときに他にもこれだったら自分は楽しいと思えるとか他の趣味だったり、方法を持っているとか、人に相談するとかというような手段があるかどうかであったり、将来なりたいものがあるかどうかであったりです。他にもいろいろあると思うんですけれども、抑制してくれるような手段をゲーム、ネット以外にもいっぱい思っておくことが非常に重要だというふうに思います。

 

あとはですね、今依存の世界で非常に有名なネズミの楽園実験というお話があるんですけれども、この研究者の方ですね、ある人が依存になるならないということにはどういうことが関係してるのかというのをこの実験から考察したんですけれども、普通ですね、動物を使って依存を研究するときにはですね、狭い檻の中に1匹ずつ実験動物を入れて、そこに依存性薬物を入れて依存していく予想を観察するわけなんですけれども、そうするとですね、あの狭い孤独な檻に入れられたネズミたちはせっせと目の前の依存性薬物を摂取していくので、100%依存してしまうし中には死んでしまうネズミもいるので、これを見てると誰しもこの依存性薬物の依存性が強いので、そういうものが入手できると抗えないと。一口でも摂取してしまうと。みんな依存になってしまうように見えるわけなんですけど本当はそうではないわけですよね。

 

この方たちですね、一方でもう1つ檻を作って広い檻の中に仲間もいる、遊び道具もいっぱいある、ストレス解消の方法も色々ある、やるべきことも色々ある、という檻を作ってそちらにも依存性薬物を入れて観察したんですね。

 

そしたらですね、この楽園の方に入れられたネズミは1匹も依存にならず、仲間と楽しく暮らしたっていうんですね。

 

で、この実験から、この人たちはネズミのことをそのまま人に当てはめるわけにはいかないけれども、人が依存になるならないということには、その人の意思が弱いとか根性がどうのとかいうことよりも、もっとですね例えばやるべきことがあるかどうかであったり、一つの繋がりが切れていないか、孤独ではないかということであったり、ストレス解消法の方がバリエーションがいろいろあるということが関係してるんじゃないかということをこの実験から言ってるんですね。

 

私達の外来に来てくださっている患者さんはですねいろんな現実からのストレスがあってですね、そういったストレスを受けたときに、ゲームの世界では、ゲームをやっているとみんなが褒めてくれるし仲間に入れてくれるしすごい注目してくれるし楽しい気持ちになるわけですよね。それをずっとやり続けているとだんだんですね、現実の方には背を向けて出た世界に行ってしまうということがありますので、私たちができることとしてはまずはですね、この現実世界のいろんな問題を一緒に解決していけるような協力関係を結んでいくことが大事なんじゃないかというふうに思っています。

 

そして予防対策ということで言えることは、いろんな危険リスクファクターの研究というものがありましてそういったものから浮かび上がってくる予防対策なんですけども、使用開始年齢をまずは遅らせるということが大事だというふうに思います。他の依存でもそうなんですけれども使用開始年齢が低いと依存になりやすいというデータがゲームでもあるんですね。

 

ですが、今例えばインターネットの利用率で見ると、内閣府のデータなんですけれども、3歳児でも50%の子供が1年間にインターネットを使ったことがあるというデータがあります。0歳児でも5%の子どもがインターネットを使ったことがあるわけですよね。

他の依存との違いは今インターネット使用開始年齢何の規制もなく何歳からでも使えるということがありますので、非常に注意をしなければいけないんじゃないかというふうに思っています。

 

今スマホで子育てと言ってですね、スマートフォンのアプリに小さい子をあやすのでちょうどいい無料のゲームがいっぱい出てるんですけれども、電車の中で親御さんの子供が騒ぐと困るので、子どもがちょっとでもぐずると親御さんはすかさずスマホを取り出して、自分のスマホにダウンロードしてあるゲームをやらせると子供が黙るのでそういった使い方をしてしまうこともあったりすると思うんですけれども。これは色んな問題が絡んでいるということでもあるので、電車の中で親御さんの中には怒鳴られたことがあるという体験されていたりとか、公園などで遊べる場所が無くなって来ていたりだとか、というようなこともあったりするわけで、親御さんだけを責めるわけにもいかないところがあるんですが、小さい子をお持ちのお母さんは気をつけていただけるといいかなというふうに思っています。

 

あとは使用時間が長くなればなるほど快感物質が出続ける脳になってしまうということなので、使用時間を少なくさせることが大事ですし、全く使用しない時間を積極的に作っていくことが非常に重要だと思います。スマートフォンは自分の部屋では充電させない、夜は持ち込ませないとか、充電はリビングでするとか、食事中は絶対に使わないとか移動中は使わないみたいに、使わない時間を席につくってことが大事です。家族の使用時間も減らしてください。家族の使用時間が長いと子どもの使用時間も長くなるというデータが明らかにあります。

 

そして一番した一番大事ですよね。ゲーム・インターネット以外の現実の生活をもっと面白いものにしていく、他の趣味も増やしていくということが大事かと思います。

 

 

じゃあ何時間までだったら依存になるのかならないのかという数字を示して欲しいと思われるお母様もいらっしゃると思うんですけれども、まだそういうデータはないですし、おそらくそういう研究はできないと思うんですよね。一応ですねW H Oが、これは依存ではなくて肥満を予防するための数値で出しているんですけれども、インターネットゲーム、テレビなどのスクリーン時間です。スクリーンタイムは、2歳未満はゼロにした方がいいというふうに言っています。更に2歳から4歳も1時間未満でも少なければ少ないほどいいですよって言っています。そして本の読み聞かせを推奨しています。こんなデータは出てるのでをご参考にしていただければいいかなと思います。

 

じゃあ依存にさせないためにどうしたらいいのかということなんですけれども、ぜひですね、やりたいだけ目の届かないとこでやらせてしまうんじゃなくて、もちろんルールを作っていただきたいと思いますが、一方的に親御さんがうちは2時間でとか、8時までね9時までというふうに決めてしまうと、本人は全く考えないで反発心だけが残ってしまうので、どうしてそういうルールが必要なのか、例えばこういう依存という深刻なものに陥らないために脳の快感物質を出し続けないためであったり、人とのコミュニケーション手段の一つでもあるので相手をちゃんと思いやらなければいけないよねというようなことも含めてですね、頭を使ってもらえる子に育てたい、インターネットに使われちゃう子ではなくて、インターネットを使える子を育てたいわけなので、こういうルールを作るときに本人に必ず参加してもらって考える力を身につけてもらう機会にするために話し合ってもらうということが非常に重要かなと思います。

 

ご家族も少なくとも、お子さんに与える機器については全くわけのわからないまま与えずに、フィルタリング機能とか調べていただいて、与えていただけるといいかなと思います。時々おじいちゃんおばあちゃんからこっそり入手しているというケースがありますので、おじいちゃんおばあちゃんにもよくお伝えいただければいいかなと思います。

 

そして3番目大事ですよね。インターネット以外にもいくつか楽しい活動を持っているかどうかとかですね。あとは一番簡単な予防法として1回ですね、1週間とか決めて、自分がどうやって使ってるかを手書きで書いてみる。セルフモニタリングという言葉が心理学であるんですけども、自分の行動を結果的に見てみるというだけでも行動が変わるというデータがありますので、今スクリーンタイムとかいう勝手に時間を記録してくれてそれはそれで役に立ったりするんですけども、1回手書きで書いてみると、少し客観的に見えるかなと思います。

 

ではですね、なってしまった子をどうやって回復させていくのかということなんですけれども、治療目標としてはインターネットの使用を減らすということになります。アルコール依存は断酒、一滴も飲まない、ですがインターネットはインターネットがない生活というのがあり得ないので減らしていかなければいけないということ。理想的にはインターネットのサービスの中で最も依存していたものはゼロにするのが最も安全かつ安定的な姿です。依存になってしまった場合はですね。ですが、まだまだ問題意識を持てていないという子にいきなりゼロにしろと言っても、全く聞く耳を持たないと思います。どうしていくかというと、ゲームの時間を減らしてもらうということですね。問題が生じないレベルに減らしてもらうということなんですけれども、私たちは患者さんたちに「ゲームの時間を減らしましょう」はあまり言わないです。

 

何と言うかというと、「他の活動を増やしましょう」ということを伝えていきます。周囲からゲームいっぱいやっている子を見ると、その時間を何とか減らそうと思ってしまうんですけれども、そこはもうコントロールできないというのが中核的な症状になってしまっているので、他の時間を増やしてもらう、そしてあわよくばそっちに関心が移ってくれたらもっと良いわけなのでちょっとでも他のことを興味を持ったらそちらを褒めて褒めて協力して伸ばしてくということがあります。

 

外来に来ていただくとこのような形で3回ぐらいかけていろんな心理検査をしたり体の検査をしたりして、その中で患者さんに合わせた方向で治療していきます。

先生の外来を継続するタイプもあれば、心理士の方からカウンセリングとかCBT認知行動療法をやったりですね。デイケア、NIPという名前にしてるんですけれども、1日ネット無しで過ごすプログラムに参加してもらうとか、6週から8週入院してもらうとかいうことがあったり、あとは今年コロナの影響で残念ながらできなかったんですが、8泊9日キャンプに行ってネット無しで過ごしてもらうというキャンプをやったりします。

 

認知行動療法はこんなような方法でやっていきます。いろんな角度からですね、ネット以外のネットをいっぱい使っちゃう引き金は何だったのかとかですね。同じ引き金があったときに別の方法をいっぱい身につけて行こうとかいうことを一緒に考えていくというのが治療法になります。

 

深刻化しないためにはですね、どういうサインがあるか。早期発見のためのサインということなんですけれども、特に長期休暇明けにですね、遅刻が増えたとか授業中の居眠りが増えたとか成績が急に下がったみたいなですね、サインがないかどうか。そしてサインがあったら様子を見ましょうと。様子を見ているうちどんどん事態が深刻化していきますので、できるだけ早く本人から誰かが話を聞くということが大事だというふうに思います。親御さんではもう話が聞けない関係になっていればぜひ近くの相談機関とかカウンセラーとか誰かあとは身近な親戚のおじさんとかですね兄弟とか誰かが話が聞ける人が、よく話を聞いてもらうということ。そして、そうするとですね本人が何を求めてそんなにゲームをやってしまってるのかってことがわかってきたりしますので、そこが快癒のポイントだったりってことがあるかなと思います。

 

現実生活で何かこうつまずきがあればもちろんそこを積極的に一緒にですね、解決していくことが大事かと思いますし、ADHDの傾向がある人がゲーム依存になりやすいというデータがありますので、こういう方はですね、親御さんの中には治療につなげるとかお薬を使うとか非常に抵抗感が強い方もいらっしゃるんですけれども、ちょっと使ってあげると本人の能力が随分発揮しやすくなる、衝動をコントロールできるようになって能力を発揮しやすくなる。ある子は薬飲まないと僕ふなっしーみたいになっちゃうんだけど薬読むと本が読めるんだよと言っていた子もいるんですけれども、そんなふうに上手に使っていただけると良いのかなと思います。

 

病気病気と言われると本人はそれ以降の援助を一切拒否してしまうこともありますので、アイ・メッセージと言って、「私があなたの体が心配で、病院に行くと色んな体の検査をしてもらえるみたいだからあなたどう思う?」みたいな言い方であったり、必ずしもネットからではなくて体からのアプローチですね、というようなことも使えるかなと思います。で、他の活動の時間を増やしていくということが非常に重要ですし、本人がゲームはどうこうしたくなくても例えば身長だけは伸ばしたいとか彼女だけは作りたいとか何か健康的なことを言ったら、そこをしっかり捕まえて、ちゃんとですね、成長ホルモンが出る時間に夜寝ないと身長が伸びないかもしれないよみたいに、上手くその健康的な面と一緒にやっていくっていうこともあるかなと思います。

 

そして暴言・暴力ですね。いたずらに刺激しないってことが非常に重要で、第三者に介入してもらうと良くなることもあると思います。

 

あとは課金もですね、しっかりまずは親御さんですねお金の管理をしていただくということと、盗みとかがあれば明らかにしていくということが大事だと思いますし、Wi-Fiとかの取り上げも暴言暴力と同じですけれども、どうしたら返すのか、どうしたらまた取り上げるかということをきちんと話し合ったりですね。あとは第三者に入ってもらうことが大事かなと思います。

 

相談機関・医療機関ということなんですけども、当院のホームページの方にですね全国の精神保健福祉センターとしてこの問題に取り組んでいる医療機関・相談機関について掲載させていただいておりますので、もしもどこかでお探しの場合はそちら参考にしていただけるといいかなと思います。以上で私の話は終わりにしたいと思います。ご清聴どうもありがとうございました。