今月上旬から現在に至るまで関東地方に甚大な被害をもたらした台風15号によって、千葉県内では、電柱が横倒しになり断線、大規模停電が発生。多くの有識者からは無電柱化の必要性が改めて指摘されることとなりました。


東京都においては2016年に小池都知事が無電柱化を公約の一つとして掲げ当選して以降、大きく前進させてきました。都の無電柱化推進計画の改定の際には、センターコアエリア(山手通りの内側)だけではなく、環状7号線内側まで重点整備エリアを拡大、また区市町村道でも緊急輸送道路などの「防災に寄与する路線」については、都からの補助を出し整備を促進するといった取り組みで、無電柱化率の向上に努めてきました。


2020年度に7カ年計画の区切りを迎える都道の無電柱化率は現在約40%、区部だけに限ると約58%となっています。

この度の台風被害を受けて、小池知事は無電柱化の取り組みをこれまで以上に強力に進めていく方針を今日発表し、11月に始まる第四回定例会に補正予算を提出することを示唆しました。台風で甚大な被害を受けた大島、三宅島はもとより、島しょ部以外でもさらに無電柱化を加速させるための施策を講じることになるでしょう。



ちなみに、ロンドンやパリにおいて電線の地中化率は100%。都においてはまだ78%と、東京がいかに電柱と電線の多い都市かわかると思います。地中化を進めれば街の景観もより美しくなります。無電柱化の今後の動きについても注目です。