東京都で制定された受動喫煙防止条例。タバコの煙を吸いたくない人が吸いたくないように禁煙・分煙を今まで以上に強力に行っていく条例です。日本の受動喫煙対策は世界の先進諸国の中でも極めて遅れてました。2020年の五輪開催を控え、国も健康増進法を改正ししましたが、残念なことに実効力に乏しい骨抜き状態になってしまったため、東京都は昨年受動喫煙防止条例を制定しました。公共施設の敷地内禁煙、都内84%の飲食店において禁煙が義務付けられます(罰則あり)。


この9月の初めからは、来年4月からの全面実施に先先立って、飲食店での店頭表示義務付けがすでに施行されています。喫煙室の有無を表示するステッカーを張り出さなくてはなりませんが、私が見る限り、まだ表示がされているお店の方が少数派であり、浸透が課題となっています。大田区においても、諸々の受動喫煙対策が今後さらに強化されていく方向性が示されていますが、飲食店における店頭表示についても連携をより強固にすすめていかなくては、実際に飲食店からタバコの煙がなくなることはないでしょう。


喫煙者の方から厳しいお声を頂くこともありますが、各社の世論調査位においても8割前後の方々が受動喫煙防止条例の内容について支持しているという結果もあります。何より日本人の最も大きな死因は肺がんであり、その肺がんの最も大きな原因を都から除いていくことが、健康長寿社会の実現に向け最もインパクトの大きな具体策です。


何が言いたいかというと、行政は「受動喫煙防止策の徹底」について、何より住民のために責任を持って進める責任があるということです。「あれは区の仕事、これは都の仕事」と、消極的な姿勢のままではせっかく制定された条例も実効性をもたない、絵に描いた餅になってしまいます。


個人的には、違法駐輪や違法駐車、歩きタバコ対策(千代田区等)などと同様、条例違反をとりしまる監視員を巡回させるくらいやらなくてはそうなっていかないと思っていますが、まずその前に店頭表示の実態の把握と、その徹底について相当やっていかないといけないでしょう。都議会の中で会派の仲間たちと一緒に今後どんどん進めます。