五輪のチケット抽選も話題となり、日に日にオリンピック・パラリンピックムードが高まりを見せていますが、毎日新聞が改めて施設のコスト問題について記事を書いていたのでシェア。


五輪施設、閉幕後は赤字 予算削り設備半端(65日毎日新聞)

https://mainichi.jp/sportsspecial/articles/20190605/ddm/003/050/046000c


湾岸部中央防波堤につい先日完成した海の森水上競技場は、カヌースプリント競技を行うための施設ですが、整備コストは試算から 最終的に約5倍の約300億円まで膨張し、五輪終了後には年間15千万円以上の赤字が出る見込みだという。ちなみに、この競技場を含めた常設の新施設6つのうち、5つが同じく開催終了後に赤字を生み出し続けると予測されています。

もちろん、それらの競技のアスリートにとってみれば五輪でもなければ整備ができない大変貴重なチャンスであるし、その後競技者を増やして黒字化する努力をするという考え方ですが開催に向けた整備に税金が使われる以上、情報公開については積極的に行っていかなくてはならないし、妥当性についても検証が出来るようにしていかなくてはならないでしょう。


都で開催されるのだから、都議しっかりしろよと思われている方々もいるかと思いますが、施設の整備を含む五輪の関連事業については国、JOC、民間もまじえた反官半民の組織委員会がリードしているため、中々我々の情報公開要求が思うように及ばないという事情があります。


議会や組織委員会理事会に入っている都議を通じて、コストの妥当性について都民に知らしめられるよう幾度となく要求をしていますが、組織委員会は政治的にも経済的にも絶大な力を持つ巨大組織、都民国民からの厳しい目線が注がれる「空気」が無ければ、それらの要求もダイレクトに響かないというのが現実。

故に多くの方にこの事実について知っていただくことは、五輪開催後に後悔の無いようにしていく上で非常に重要だと思っています。