柊子が逝ってしまった。
備忘録。
土曜日まではなんとか自分で寝床から起きて、庭先へシッコに行く! とヨタヨタと歩く姿が見られた。月曜日からはほとんどまともに食べてなかった。ちゅーるもいよいよダメ。
月曜日までは1本、2本舐めてたが、鼻先をそむけて、もう要らぬ! と。
なので、ちゅーる先に塗りつけた薬(薬はスプーンの背で押しつぶし粉にした)も投与できず。この薬を飲めれば食欲戻ったかもしれないが、もう胃腸がやられてるので食べられたとしても消化・吸収が無理ぽいから、意味合いもどうなんだろうかという感じ。
余命いくばくも無い方へ食事をむりくり摂らせても、BMI数値は下降の一途をたどり、それが近づいてる死期の目安となる(うろ覚え)とかホスピスの方がテレビで言ってたし(昔に勤めた施設だったなあ)やっぱり身体が受け付けないのだろう。末期ガンのお医者さんが、最後はもう点滴や食事を摂るのを拒絶し逝かれた話も思い出したり。
それでも果敢に最後の力を振り絞り、水飲み場へ赴き水を飲み、トイレに行く柊子。
『アタシの死に様、とくと目に焼き付けときな! 』みたいで凄いなーと。こういう毅然とした強さは、精神年齢の低い我々には時に頼もしいお母さんのように思える。
少々のことでビーピー泣いたり泣き言も言わない。くよくよ愚痴もこぼさず、痛みにも耐えてたのか呻くこともせず。いつも美しく手足を舐めて毛繕いして。不治の病におかされても自らの寝床は決して汚さない、汚すまい! とする柴犬。吐き気のある時には、私が掃除しやすいケージの中に行く。その吐瀉物をまた申し訳なさそうに自ら舐めて掃除しようと試みるから、慌てて引っ張り出す。柊子の強い精神力には本当に敬服した。
だが、土曜日の午後くらいからさらに急変。さすがに精も根も尽きただろう。寝床から這い出る時には足腰が踏ん張り効かなくなり、生まれたての子羊のような足腰に。それでもシッコは庭先へ! と所望されるので我々がアシスト。
なので寝床で失禁は最期の最期まで無くて。最後は歴代ワンコ達の凄絶な下の世話をしてきたから拍子抜けするくらい。頭もまだまだしっかりしてたのもあるが(まだ10歳だし💦)私の負担を軽減すべく、限界まで頑張ってくれたのかもしれないと思うと感謝しきり。
土曜日は、ちゅーるをほんのちょっぴり舐めた。あとは旦那がネットで見かけたポカリスエットを与えたところ甦った! なる奇跡に肖り真似したところ、ポカリスエットを美味しそうにペロッペロッと。
懸命に飲む姿を見て、ああまだまだ柊子は諦めて無いんだね! と感動。
呼吸は相変わらず苦しそうだっが。土日休みで旦那が居間にずっといたためか、いつもはぐったり目を閉じているのに、この日はぱっちり目を輝かせて、アホなバラエティー番組を見ながらアホ笑いする我々を達観するように優しく眺めてた柊子。
今にして思えば、寛ぎ中の我々の姿を見納めにと、目に焼きつけてたのかも。可愛いお目目を優しげに、私と旦那と交互に見つめてくるのが印象的だった。
翌日の日曜日。
ネットを散見してた旦那が「旨い牛肉なら食べるかも! 」と言い出し。しかし胆石症経験者の私は、この期に及んで苦痛にしかならないだろう油脂の多い牛肉には異を唱え。
しかし。この際だからもう食べられそうなモノを片っ端から試したい! と訴える彼の意見も尊重し。であるなら、ヘルシーな鹿肉や馬🐴のほうがまだマシかも? と提案。
試しに、たまたま冷凍庫にあった天然馬油純度100%クリーム(添加物無し)
柊子のカサカサになってきた鼻先に塗ってあげたところ、
『何これ! なんなの? 』とキラキラ目を輝かせて覚醒した様に見えたので、馬🐴肉なら食べるかも! と。
お前、ちょっと急いで買って来いよ! と旦那が抜かすので、
じゃあ柊子のアシストと、昨晩の吐瀉府まみれのケージ掃除と、洗濯と洗濯干しと、部屋掃除と今朝の朝食の後片付けと、あとは柊子の看病ですっかり忘れてたお雛祭りのためのお雛様🎎飾りつけをお前が全てキッチリやってくれるんだよな? おうゴルァ! と
畳かければ。ぐうの音も出なかった旦那はいそいそと買い物へ出かけてくれた。
夜勤が続いたり部署異動辞令やスタッフ募集の面接などで多忙の週だったから、お疲れ気味なのはわかっていたんだけども仕方ない。悔いのないよう出来る限りのことをしてあげようや! と送り出し。
買い物は、
隣町のジビエ専門店の精肉屋さんを指定。そこでオーダーした馬肉ミンチのスープ煮ワンコ用を1パック298円ほどの。馬刺しと鹿肉はこの日は品切れで、代案として提示してたラム肉🍖
を買って来てくれた。あとは犬用の低脂肪牛乳。