こちらの話は、先日、Hop Step Skip Jump ☆ 別 宅 ☆のゆみーのん様が書かれていた
セフレの定義の続きを勝手にくりくりが書いて、傍迷惑にもゆみーのん様に送り付けた代物でございます。
が、そこは懐の広い、ゆみーのん様。upの許可を下さったばかりか、この続きも是非にと仰って下さり、続く予定となっております。
続きは、ゆみーのん様が考えて下さったものを元に書き上げる予定ですので、今しばらくお待ちくださいませ。
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「セフレって何する人ですか?」
キョーコの言葉に蓮は能面のようになって硬直してしまった。
その日も分刻みのスケジュールをこなし、一時でも良い潤いを補充せねば、と社にか・・・少々無理を言ってラブミー部室に顔を出したのが運の尽き。
いつものキューティ・ハニースマイルで自分を出迎えてくれたキョーコは、蓮にコーヒーを淹れて出すと、表情と姿勢を改め、何故だか床に正座ししてしまったのである。そして改まった口調で
「お忙しいのは存じておりますが尊敬している敦賀さんに教えていただきたいことがあります!」
と愛おしい少女に言われてしまえば、「分からない事は何でも訊いて?」とホイホイ言ってしまう自分のサガがこの時ばかりは悔やまれた。
正座しているキョーコを何とか椅子に座らせ、質問を促した結果が冒頭の言葉である。
「敦賀さん?」
黙りこくってしまった蓮を不思議に思ったのだろう。キョーコが声をかけてくる。
首をコテンと傾げ、その魅力的な大きな目で上目遣いでこちらを見て来る様子は、惚れた欲目を抜きにしても可愛い。
それはもう超絶に可愛い。他の野郎なんぞには見せたくない程に。いや、話はそこではなく。
今度キョーコが出演するドラマのタイトルが『セフレの定義』なのだが、キョーコが『セフレ』の意味を知っているのかどうかをローリィと頭を突き合わせ話し合ったのはつい先日のことである。
だが蓮はあの時から確信していた。この本当に21世紀の日本の女子高生なのか?と疑いたくなる様な天然記念物的な純情乙女は全く分かっていないに違いないと。
「だるまやの大将は【せーふてぃれでぃ】だと教えてくれたんですけど、違うんですか?」
続いたキョーコの言葉に、蓮は危うく飲みかけていたコーヒーを吹き出してしまいそうになった。
「どうしてそう思うんだい?」
敢えて素知らぬふりでそう訊いてみると、キョーコは答えた。
「私はガードマンの女性ver.かと思ってたんでしけど、どうやら違うみたいで。も・・・琴南さんが敦賀さんなら、きちんと教えてくれるから訊いてみなさいって。」
勘違いも甚だしい。蓮はがっくり項垂れてしまった。こんな面倒事をこちらに丸投げして欲しくない。と思う一方で、他の男の所ではなく、蓮の所に行く様にアドバイスしてくれた奏江に、蓮はGJ!を送りたくなった。
しかし、この時ばかりは自分の勤勉さが悔やまれる。両親の七光から逃れるため、ローリィに連れられて来日して以来、早く日本に馴染める様にと日本語を理解する為に躍起になって来たが、ネイティブでは全く理解できない和製英語も少しは勉強してきた。
もし、自分が《セフレ》と言う和製英語を全く知らなかったら、「うん。【せーふてぃれでぃ】で合ってるよ。」と迂闊にも言ってたかもしれない。
その時の事を考えると恐ろしい。
純真無垢な目をこちらに投げて来るこの少女にどうやって説明しようか考えていると、ノックの音ともに社が入って来た。
これは天の助けとばかりに、蓮はキョーコに話を振ってみた。
「ねえ。最上さん。今の話、社さんにも聞いてみたら?」
「はい。あの、社さん。つかぬ事をお伺いしたいんですけど。」
「うん。なに?キョーコちゃん。」
「セフレって、何する人なんですか?」
キョーコの言葉に社も、「これが、現代日本の女子高生ですか!?」と顔に書いたまま硬直してしまった。
こうして健全な成人男性二人を見事硬直させてしまったキョーコの行く末はいかに?
《つづく》
ゆみーのん様、こちらもお持ち帰りくださいませ~。
あと一話。後編もありますからね。←まだ書けてないけど(笑)