そして賽は投げられた?・前編 | お気楽ごくらく日記

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白泉社の花とゆめ誌上において連載されている『スキップ・ビート』にハマったアラフォー女が、思いつくままに駄文を書き綴っています。

こちらの話は、先日、Hop Step Skip Jump ☆ 別 宅 ☆のゆみーのん様が書かれていた

セフレの定義の続きを勝手にくりくりが書いて、傍迷惑にもゆみーのん様に送り付けた代物でございます。

が、そこは懐の広い、ゆみーのん様。upの許可を下さったばかりか、この続きも是非にと仰って下さり、続く予定となっております。

続きは、ゆみーのん様が考えて下さったものを元に書き上げる予定ですので、今しばらくお待ちくださいませ。

 

上三角下三角上三角下三角上三角下三角

 

(ちょ……ちょっと待って!本当にこの子ってば、【せーふてぃれでぃ】だと信じ切っているの?)

 

奏江の願いもむなしく、当の問題発言をした人物は、「違うの?」とちょこんと小首をかしげている。

その様子は同性の奏江でもついうっかり、可愛いと思えるほどだ。・・・・いや、問題はそこじゃない。

今時、《セフレ》のなんたるかを知らない十代があってもいいのだろうか?いや、いい訳がない。

目の前の親友(誓っても本人の前では口が裂けても言えない。なぜなら、言ったが最後、暑苦しいまでの情愛を自分にぶつけて来る事請け合いである。)が大和撫子なのは、奏江も認める所である。

が、だからと言って、今の危機感皆無の状キョーコをこのままにしておくのも、奏江としては何としても避けたい。

誰かキョーコにきちんと《セフレ》の意味を教えてくれる該当者はいないだろうか?と、奏江は必死に考えた。

 

自分達が所属している事務所の社長であるローリィならどうだろうか?

『愛』が大好物な彼なら・・・・・・・いや、間違いなく、ややこしい事になる筈だと、奏江はローリィの顔を思い浮かべただけで却下した。

何せお祭り騒ぎも大好きなのである。そんなローリィに任せた日にゃ、どんな事が起こるのか想像しただけでも恐ろしい。

 

次は、個人的にあまりいい感情は持っていないが、キョーコの幼馴染である不破尚なら?

いや、だめだ。正直言って、彼の事はよく知らない。が、以前、不破尚との関係をキョーコにきょ・・・・・もとい、問い質して聞いて以来、奏

江は不破尚に良い感情を持てないのである。むしろ嫌悪感を抱いている。だから、問答無用で却下である。

 

なら、最近、キョーコのマネージャーも兼ねている敦賀蓮のマネージャーである社倖一は?

彼なら常人だし、頼めばキョーコにきちんと教えてくれるに違いない。

が、ブリザードやら機械クラッシャーの異名を取っていたとしても、彼は健全な成人男性である。

そんな社に頼むのも忍びない。

 

ならば・・・・一番適任である人物の顔を思い浮かべて、奏江は複雑な心境になった。

 

彼なら、間違いなくキョーコに教えてくれるだろう。ただし、色んな意味でキョーコが無事でいられる保証は出来ないけれど。

キョーコに対して並々ならぬ好意を持ち、時には紳士らしからぬ態度で奏江をライバル視する男。

去年のグレートフルパーティで、あの男が贈った物より奏江が贈った誕生日プレゼントの方に狂喜乱舞していたキョーコを目の当たりにして、瞬時に自分に冷ややかな視線を送ってきた男。

おそらくはキョーコに好意を持っているに違いないと、奏江は秘かに踏んでいる。

好意を持っている相手を前に、その手の話をして何もない訳がない事も、奏江自身、よく知っている。

両親や兄・姉がその良い見本である。

もし話してる途中であの男の理性が木っ端微塵に吹っ飛んで、キョーコとホニャララな関係になった所で、あの男は絶対にキョーコを放す気はないのは、恋だの愛だのに興味の欠片すらない奏江にも容易に想像ができる。

むしろ狂喜乱舞して、キョーコの人生丸ごと受け入れるだろう。

 

奏江のスーパーコンピューターが答えをはじき出し、徐に口を開いた。

 

「その言葉の意味はね、敦賀さんにでも聞きなさい。」

 

「え?つ・・・・敦賀さん?」

 

「そう。ちゃんと教えてくれるはずだから。じゃ、私はそろそろ収録に行くから。」

 

「う・・・・うん。頑張ってね。モー子さん。」

 

こうして賽は投げられたのだった。

 

《つづく》

[壁]д・)ちらぁ 馬車馬発動しないかしら?