魔人様から、【蓮さんに任せて待ってるちおりんが、イライラのあまり、夢の中で大活躍(勿論3人で)しちゃうお話。おまけで・・・・是非w 】と言うリクを頂きましたので、書いてみました。
チョロット変えまして、【蓮が無事キョーコを連れ戻した後】の設定にしました。
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私たちの目の前で土下座しているのは、芸能界一いい男とか抱かれたい男NO1とかふざけた称号を欲しい儘にしている、敦賀蓮、その人で。
私には、ヘタレの顔だけ俳優にしか見えないんだけどね。まあ、演技力はかなりのものがあると思うわよ?一度、共演した時この人の演技を見て、鳥肌が立ったもの。
それにしても、ザマアないわね。京子さんを愛してるとかほざきながら、連れ戻すことも出来ずに指を銜えてすごすご東京に戻ってきたんだから。
フウと葉巻の煙を吐き出した宝田社長が口を開いた。
「で?最上君を掻っ攫うことも出来ずにおめおめとお前一人で帰ってきた・・・と。蓮、お前、どこまでへタレなんだ?」
敦賀さんだけでなく、責任なんてない彼のマネージャーの社さん?だったかしら?までもが小さくなっている。
あれだけ、京子さんを迎えに行く前に激励してやったと言うのに、開いた口が塞がらないわ。
「さて、どうしたものかな?」と、宝田社長がなにやら考え込んだ。
だから、宝田社長が何か言う前に、さっきからずっと考え込んでいるのなら今のうちと、私は口を開いた。
「宝田社長。京子さんは、私が迎えに行きます。」
宝田社長が鋭い目を私に向けてきた。これぐらいで怯んではいけないと、言葉を重ねようとしたとき、隣から、
「キョーコは、私にとっても大切な親友なんです。天宮さんが行くなら、私も一緒に行きます。琴南さんが、きっぱりした口調で同意して来た。
いつもは、京子さんに対して素っ気ない態度をとってる琴南さんだけど、私と同じ気持ちでいたんだと思うと、うれしかった。
「おじい様。わたしも、モー子さん達とお姉さまをお迎えに行って参りますわ。」
さらには、マリアちゃんまでもが、賛同してきた。
「マリア、お前、学校はどうするんだ?」宝田社長が問えば、
「あら?お姉さま以上に大切なものはありませんでしてよ?おじいさま。」マリアちゃんは、ドきっぱり言った。
子供は苦手だけど、この子はなんか好きかも・・・と考えていると、
腕組みを解いた宝田社長が、「よし。天宮君。琴南君。マリア。最上君を迎えに行ってくれんか?松乃園は、一見さんお断りの旅館らしいからな、あそこの馴染みの客に紹介状を書いてもらおう。そうすれば、かなりスムーズに事は進む筈だ。
それから、セバスチャンを連れて行きなさい。荒事には、男手も必要だからな。多少の無茶は、こっちでフォローしてやる。」と背中を押してくれた。
この人の趣味には、ついていけないことは多々あるけど、話の分かる人でよかったわ。
まっ、反対されても、行く気満々だったけどね。
翌日、宝田社長が手に入れた紹介状を手に、一路京都に向かった。
車に乗り込む前、顔だけ俳優が何か言いたそうにしていたけど、無視して出発したの。
《つづく》
またもや、一話で終わるつもりが、続いてしまった・・・・・。
魔人さま、こんなのでよければ、お持ち帰りくださいませ(^^ゞ