君といつまでも~カレンダーイラストからの妄想~ 【番外編・2】 | お気楽ごくらく日記

お気楽ごくらく日記

白泉社の花とゆめ誌上において連載されている『スキップ・ビート』にハマったアラフォー女が、思いつくままに駄文を書き綴っています。

魔人様から、【蓮さんに任せて待ってるちおりんが、イライラのあまり、夢の中で大活躍(勿論3人で)しちゃうお話。おまけで・・・・是非w 】と言うリクを頂きましたので、書いてみました。

チョロット変えまして、【蓮が無事キョーコを連れ戻した後】の設定にしました。

○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●


車中、私たちは、どうやって、京子さんを救出するかを・・・・・・全く話し合わなかった。当然、昨夜もその話しをしなかった。


取り合えず、武器(スタンガン)はマリアちゃんが提供してくれる事になったケドね。


最初、なんで小学生がスタンガンを持ってるの?って思ったけど、蓋を開ければなんてことはなかったのよこれが。


LMEの社長の孫娘とあって、誘拐やら何やらは日常茶飯事で、護身のためにスタンガンを持ち歩いてるんですって。


金持ちの令嬢も楽じゃないのね。なんてヘンなとこで感心したのも記憶に新しい。


どれだけ綿密な計画を立てようとも、京子さんを救出できないんじゃお話にならないから、行き当たりばったりで行くことにしたの。


幸い、マリアちゃんがいるから、旅館の中を探検するフリをして、京子さんを捕まえられないかどうか・・・


これだけは決めたけどね。

後は、成り行き任せにするつもり。


■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□



平日だったからか、高速は思ったよりも混んでいなくて夕方には目的の旅館・・・もとい、悪の巣窟に辿り着く事が出来た。


駐車場から旅館に向かって歩いていたんだけど・・・何?この無闇やったらな広さっ!!

全国でも屈指の老舗旅館名だけあるわね、と3人で思いっきりケチをつけながらも旅館の玄関に着いた。


玄関先には、ずらりと仲居達が頭を下げて「ようこそ、お越しやす。」とあいさつを・・・・いた!!


玄関のすぐ脇にキョーコさんが!!!すぐさま、琴南さんとマリアちゃんを見たら2人も気づいたようで、目で会話を交わすと、私たちは仲居たちの前を突き進み、キョーコさんのの前まで行くと、私と琴南さんでキョーコさんの腕をムンズと掴むと全力で疾走をしだした。


最初、ポカンと私たちの様子を見ていた仲居たちも次第に状況を把握しだすと、「「「だ・・・誰か!!!若女将がっ・・!!」」」と口々に叫びだした。


ちっ!!!今度は中から、男たち(服からして、板前?)がこれまたゾロゾロと湧いて出てきた。


その中の一人が、マリアちゃんを捉えようと前に踊りでた時、マリアちゃんはその男のの懐に突っ込んでいき、スタンガンを当てると、あっけなく倒れた。


たたらを踏んでいる男どもを、睨みつけながら、「さあ、次はどなた?この威力を身をもって知りたい方は。」と言い放った。


身のこなしといい、この言葉といい、何より貫禄がただの子供じゃないわ、この娘!!


心優しい京子さんは、そんなヤローどもが気にかかってるようだけど、私も琴南さんも走る速度を緩めなかった。


後もう少しで駐車場という所で、諸悪の根源が私たちの前に姿を現した。


「おい!!手こずらせやがって!!キョーコを返せよ!!」


な・・・・・何よこの物言い!!!京子さんはちゃんとした人間なのに、物か何かのような言い方は!!!


「「「大切な京子さん((キョーコ、お姉さま))を、あんたみたいな碌でなしに絶対に渡さないんだから!!」」」


「はん!!口ではなんとでも言えるよな!!おい、キョーコこっちに来いよ」


その言葉に、京子さんはフルフルと頭を横に振り、「ぜっっっっったいに、お断りよ!!」と言い切った。


そして、私たち3人は京子さんを背にかばい、手にしたスタンガンを出力を最大限にして


「「「受けよっ!!ミラクル・ラブミー・パワー!!天誅!!!」」」と思いっきり当てると、不破尚は失禁しながら倒れた。


ふっ。正義は勝つ!!オ~ホホホホホホホ~!!!あ~、なんて気持ちがいいのかしら。


ちょうどその時、旅館の方からバ~ン!!と言う音が聞こえたかと思うと、火の手が上がった。


悲鳴や、「火事だ~!!」と叫んでいる声が聞こえてきた。


諸悪の根源に加勢しようと、私たちを追っていた人間たちは、顔を青ざめさせて引き返していった。


彼らと入れ違いに頭に葉っぱを載せたまま、セバスチャンさんが戻ってきて、何食わぬ顔で、「さあ、旦那様がお待ちです。帰りましょうか。」と私たちを促した。


何をしたのか聞きたいけど怖い・・・・・・目で琴南さんと押し問答していると、


「何をしたの?」あっさり、マリアちゃんが訊ねた。


にっこり微笑んで、「マリア様。それは知らぬが花ですよ。」と答えたけど、


これは、おそらく犯罪すれすれの事して来たに違いないわっ!!

ええっ、ええっ。聞かない方がいいでしょうね。これは。


こんな所で、のんびりしてたら、ヤバイわ!!と言う事で、車に乗って、東京にUターンした。


4人で喜びを分かち合いながら。



■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□


翌朝、LMEに着いた私たちは、エレベーターの前で偶然(じゃあないんでしょうね、きっと)ヘタレ俳優と会った。


何か言おうとしていたみたいだけど、それより早く、


「敦賀さんにとって、私はどうでもいい存在なんですね。さようなら。」


京子さんのその言葉にうな垂れてる顔だけ俳優を見て、拍手喝采したい気分になったわ!!



PiPiPiPiPiPiPi


折角いい夢を見ていたのに、無粋な音に邪魔されてしまった。


今日、吉本さんが迎えに来るの、11時だからそろそろ起きなくちゃね。


夢の余韻に浸っていたかったけど・・・・・・


《つづく》

ちおりんの夢のお話はこれで、終わりです。

次は、完全に余談になります。