2月から始まったお稽古では、
水仙が終わりかけの頃でしたので…
帛紗さばきなどの稽古前に、水仙を生徒さんに生けてもらうことにしました👏
茶花って、茶席では、ただひとつの生物(なまもの)です
お稽古の日によい形の蕾や花の開き具合、色も、タイミングをはかって、庭のものであれば、できる限りは当日の朝に切って用意しているお花には、
最も刹那的な一期一会が、表れているなと思っています
水仙…
大好きな、大好きな花のひとつです
伯母から、ひいおばあちゃまが大好きだったと聞いてから、この花は私にとって、曾祖母の花になってしまいました🤍
もし自分が亡くなってのち…
好きだったお花と共に自分を思い出してくれていたら、なんだか幸せなことだなあ、と思いますね💫
水仙って、
すっと背筋よく美しい立ち姿のように気品があり、
香りも芳しく、
高潔なイメージですが、
生えているところから、手にとって生けようとしてみると…
なんか、意外と…
逞しい感じが私はします
我が家の庭の、熊笹に支配されているエリアで、
杜鵑や撫子、蛍袋が気おされてか細くやっと咲いているなか、
ものともせずに、くっきりとした葉を茂らせ、
「ここにいます」感出してます
🤭
雪中花とも呼ばれ、厳しい寒さに負けず花を咲かせ、
12月から3月上旬くらいまでと、咲く期間も長いのです。
大日本茶道学会では、↑のように水仙の生け方があります。
(お流儀の花では同様の生け方があるそうです。)
水仙の根本を包んでいる白い部分を、「袴はかま」と言って、
袴を脱がせ、葉の調整、組みなおしをして、また袴をはかせるのです。
また、初冬12月頃、咲き始めた水仙は、葉に隠れるように低く咲いており、
寒さも本番、冬の始まりを告げるかのような風情です。
その頃には、私は、胡銅や唐鐘、など重めの花入れに、花を低めに水仙だけ一種で生けます。
年明けて、梅が咲き始めると、青磁の花入れなどに変えて色をつけたり…
2月終わり頃には、花は葉よりも高いところで、頭を出して咲いています。
「野に咲くように」と言われるように、
そのままの姿を大事に、花を高めに出して葉を組み、生けます。
さらに、
冬の終わり、春の初まりの風情も表したいので…
そのような枝ものを添えたりもします。
水仙の白に重ならないように、蝋梅、山茱萸、土佐水木などバランスがいい気がします。
なかなか、満足のいく活け方はできず、
毎回毎回、う~~んとは思うのですが💦💦
何となく
お花は「捧げもの」という意識でいます。
チョキン、と切るときに、生命のお裾分けを頂いてる気分なるからでしょうか🙏
水仙に限らず、
添えられたお花に、細やかに気付く目と、心で
愛でてもらえたらなと思います