Cover Story:暑さの感受性:海生動物は陸生動物よりも気候温暖化に対して脆弱であることが | Just One of Those Things

Just One of Those Things

Let's call the whole thing off

2019年度のネイチャー18号目のカバーストーリーより。
 

今回は、『Cover Story:暑さの感受性:海生動物は陸生動物よりも気候温暖化に対して脆弱であることが示された』についてです。

 

----------------------------------------------------------
Cover Story:暑さの感受性:海生動物は陸生動物よりも気候温暖化に対して脆弱であることが示された
Nature 569, 7754
2019年5月2日




地球温暖化の進行に伴い、研究者たちは、気温上昇によってどの生態系と種が最も深刻な影響を受けるかを調べることで、保全の取り組みを導くのに役立てたいと考えている。今回M Pinskyたちは、387種の外温動物の気候変動に対する感受性を評価し、陸生種より海洋動物の方がより脆弱であることを見いだしている。調べた299の陸生種と88の海生種について、それぞれの動物が耐え得る最高温度と実際に経験している最高温度との差で表される温度安全域(thermal safety margin)を算出した結果、陸域では最も危険にさらされている種は中緯度域に見られたが、海洋では熱帯域に見られた。著者たちは、種の生息域の高温端で起こる局地的な絶滅の頻度が、海洋では陸域の2倍になっていることから、海生種の脆弱性は高く、その影響はすでに現れていると示唆している。


NEWS & VIEWS p.50
LETTER p.108
----------------------------------------------------------
 

Credit: Ethan Daniels / Stocktrek Images / Getty Images
 

この論文はネイチャーのニュースにも取り上げられました。

 

日本語版本誌では、「生態学:温暖化に対して脆弱な海洋動物」と題されています。

 

見出しにおいては、「生物多様性に対する気候変動の影響は、差し迫った問題である。今回、実験データと慎重なモデル化を組み合わせた研究によって、温暖化に対する陸域と海洋の動物種の脆弱性の比較が行われた。」と取り上げられています。

 

直訳しますと・・・

 

海の動物は陸の動物よりも温暖化に対して脆弱です
 

となり、見出しを直訳しますと・・・

 

気候変動が生物多様性に与える影響は差し迫った懸念事項です。現在の研究では、実験データと注意深いモデリングを組み合わせて、陸と海の動物種の温暖化に対する脆弱性を比較しています。
 

見れる所までの本文を直訳しますと・・・

 

生態学者、保護活動家、政策立案者は、気候変動が地球の生物多様性にどれほどの脅威をもたらすか(推定300万から1億種[1])、そしてその脅威に対して何をすべきかを理解するのに苦労しています。陸生種または海洋種が気候変動に対してより脆弱であるかどうか、およびリスクが緯度によってどのように変化するかを知ることは、国内および世界的に限られた保全資源の展開に情報を与えることができます。Natureの中で書いているPinskyetalら[2]は、堅牢な実験データと注意深いモデルベースのアプローチを組み合わせて、陸と海の緯度を越えた温暖化に対する生物多様性の脆弱性を比較しています。
 

フルテキストは下記です。詳細が必要な方は購入をお願いいたします。

 

Full Text:NEWS & VIEWS p.50

Sea animals are more vulnerable to warming than are land ones

 

 

 

本論文においては、日本語版本誌では、「生態学:海生外温動物は陸生外温動物よりも温暖化に対して脆弱である」と題されています。

 

直訳しますと・・・

 

海洋対陸生の外温の温暖化に対するより大きな脆弱性
 

となり、Abstractを直訳しますと・・・

 

気候変動が進むにつれて、どの種と生態系が温暖化によって最も深刻な影響を受けるかを理解することは、保全と管理を導くために重要です。海洋動物と陸生動物の両方が温暖化の影響を受けています[1,2]が、海と陸の領域間の生理学的感度の明確な比較は欠けています。極端な気温が人口動態の反応を頻繁に引き起こすため[3,4]、動物相は局所的な熱レフュジアを使用して極端な温度を回避できるため、人口の上限にどれだけ近いかを評価することは困難です[5,6,7]。ここでは、海洋の外温が、すべての緯度で陸生の外温よりも熱の上限に近い1時間ごとの体温を経験することを示します。ただし、これは、陸生種が熱レフュジアにアクセスできる場合にのみ当てはまります。人口減少の直接的な予測ではありませんが、この熱安全マージンは、温暖化によって引き起こされる生理学的ストレスの指標を提供します。陸上では、毎時最も暑い体温が発生した中緯度の種で、最小の熱安全マージンが見つかりました。対照的に、熱安全マージンが最小の海洋種は赤道付近で発見されました。また、温暖化に関連する局所的な絶滅は、陸地の2倍の頻度で海洋で発生していることもわかりました。これは、海での熱安全マージンが小さいことと一致しています。私たちの結果は、異なるプロセスがこれら2つの領域全体の熱的脆弱性を悪化させることを示唆しています。温暖化に対する感受性が高く、海洋領域でのコロニー形成の速度が速いことは、海洋での絶滅がより頻繁になり、種の交代がより速くなることを示唆しています。対照的に、陸生種は熱レフュジアへのアクセスの喪失に対してより脆弱であるように思われ、それは生息地の断片化と土地利用の変化を陸上での種の喪失の重要な推進力にするでしょう。
 

となります。

 

フルテキストは下記です。詳細が必要な方は購読をお願いいたします。

 

Full Text:LETTER p.108

Greater vulnerability to warming of marine versus terrestrial ectotherms

 

 

Data availabilityによりますと・・・

 

この研究の結果を裏付ける上部の耐熱性データと摘出データは、Zenodoで識別子https://doi.org/10.5281/zenodo.2576197で入手できます。その他の関連データは、合理的な要求に応じて、対応する著者から入手できます。
 

Code availabilityによりますと・・・

 

カスタム分析スクリプトは、Zenodoで識別子https://doi.org/10.5281/zenodo.2576197で入手できます。
 

 

究極に溜まりに溜まりまくっているネイチャー。次回より、2019年度の18号目のネイチャーのハイライトを取り上げていきます。次回は、『核物理学:核の魔法』を取り上げます。

 

 

Natureでの論文の新型コロナウイルスについて

随時更新しています。

 

 

※体調を確保しながらなので、更新等が滞ることもあるかと思いますので、申し訳ないと思っております。主治医の指示に従っておりますので、ご安心くださいませ。まずは取り急ぎに取り上げます。


政宗(いぬのきもち・ねこのきもちのデータベース)については、体調をみながら随時、最終更新日から取り上げています。癒し&知識の増強にお役立てくださいませ。

 

※主治医の指示に従って、休むべき時は休んでおりますが、取り急ぎの取り上げです。情報収集もありますので、次回の更新も大変遅れるかもしれません。巡回等が大変遅れておりますが申し訳ございません。

※体調を確保しながらなので、更新等が滞ることもあるかと思いますので、申し訳ないと思っております。主治医の指示に従っておりますので、ご安心くださいませ。まずは取り急ぎに取り上げます。

 

政宗(いぬのきもち・ねこのきもちのデータベース)つついては、体調をみながら随時、最終更新日から取り上げています。癒し&知識の増強にお役立てくださいませ。

 

 

※体がついていけず体調が思わしくないので、休むことが多いですが、取り急ぎ取り上げさせていただきました。申し訳ないです。

 

※オミクロン株等のコロナウイルス情報については、最新の情報(こちらからでも入手可能)を得ながらご注意してくださいませ。

 

 

※現在、私の持病と耳とお口の中の治療や通院でブログ活動が停滞しております。ご心配をおかけしておりすみません。治療に今しばらく時間がかかると思います。申し訳ございません。

 

※左耳の化膿の方は少しずつ落ち着いてきていますが、先天性のものなのでまた化膿して破れるかも知れません。いつになるかはわかりませんが、時期を見ての手術で1週間ほどの入院となるようです。同時に鼻と目のアレルギーの治療をし続けています。まだしばらく時間がかかりそうです。このおかしな気候変動の関係上、持病に影響しています。耳鼻科咽喉科の処方箋の副作用で酷い眠気にもたびたび襲われています。ご容赦くださいませ。

 

※明日24日は自律神経失調症の通院と耳鼻咽喉科のはしご通院となります。

 

※新型コロナウイルスに関するデータを取り上げる予定でしたが、体に負担がかかりすぎ無理そうなので、溜まりすぎているネイチャーに変更いたしました。ご了承くださいませ。