国内の主流は「BA.1.1」新型コロナ オミクロン株(まとめ) | Just One of Those Things

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もしもの時のための新型コロナウイルス編。

 

感染者の軽症・中等症・重症の基準は、当初の新型肺炎ウイルスの基準のままとなっていますので、肺炎の兆候が見られない限り、動けない状態や死にそうな体験をする状態であっても軽症扱いされます。

 

書くと号府県自治体によっては、対応が違うので、実質の感染者数はわかっていません。

 

現場の状況と政府や行政の対応の落差に唖然として落胆している今日この頃。恐れていた最悪なパターンをたどっています。

 

現場の情報はあまりにも悲惨な状態になっている所が多すぎ、この記事では取り上げませんが、妥当なデータを取り上げている専門家がいますので、下記をご覧くださいませ。

 

★忽那賢志
感染症専門医
https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi

★倉原優
呼吸器内科医
https://news.yahoo.co.jp/byline/kuraharayu/

 

★薬師寺泰匡
救急科専門医/薬師寺慈恵病院 院長
https://news.yahoo.co.jp/byline/yakushijihiromasa

 

取り上げているものは過去記事ですので、当時の記事のまま取り上げていますのでご了承くださいませ。

 

 

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国内の主流は「BA.1.1」新型コロナ オミクロン株
2022年2月27日 4時50分 NHK

©NHK

新型コロナウイルスのオミクロン株について東京医科歯科大学のグループがウイルスの遺伝子を解析したところ、国内で主流となっているのはオミクロン株の中でも「BA.1.1」と呼ばれる系統のウイルスだったとする調査結果を発表しました。


■73%が「BA.1.1」


調査は東京医科歯科大学の武内寛明准教授などのグループが行いました。

グループでは去年12月から今月中旬までの新型コロナの患者40人を対象にウイルスの遺伝子を解析した結果、およそ9割がオミクロン株で、このオミクロン株のうち73%が「BA.1.1」という系統だったということです。

「BA.1.1」は「BA.1」がさらに変異したウイルスで、国内での集計では「BA.1」に含まれていますが、WHO=世界保健機関では感染拡大が懸念されている「BA.2」とともに、オミクロン株の系統の1つとして監視の対象としているということです。

©NHK

武内准教授は「デンマークなど『BA.1.1』の報告が少なかった国では『BA.2』への置き換わりが早かったが、海外の状況を見ると『BA.1.1』が主流の国では置き換わりが遅い可能性がある。オミクロン株の流行は長引くおそれがあり、医療機関のひっ迫を抑えていくことが重要だ」と話していました。
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まさか私が…新型コロナ 当事者の証言
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新型コロナ ワクチン情報一覧
▽日本国内の状況は ▽世界の状況は ▽ワクチンQ&A ▽接種までの流れは

都道府県別の感染者数データ 特設サイト 新型コロナウイルス

 

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オミクロン 感染者減少も死亡者増加 わかってきたこと【2/25】
2022年2月25日 19時40分 NHK


©NHK


感染拡大の第6波はピークを越えたものとみられ、ようやく減少局面に入りました。

ただ、減少のスピードは増加したときと比べて遅くなっている一方、死亡者数はこれまでにないペースで増えています。

オミクロン株の症状、後遺症は。

そして、異なる系統のオミクロン株「BA.2」の感染拡大は。

わかってきたことをまとめました。

(2022年2月25日現在)


■“ピークアウト”も 減少スピード鈍化

©NHK

新型コロナウイルスの新規感染者数は、2月中旬になって全国では2か月半ぶりに減少に転じ、多くの地域で減少局面となっています。

オミクロン株が広がった感染拡大の第6波では、感染者数は2022年に入ってからだけですでに300万人を超えましたが、ようやく「ピークアウト」したように見えます。

ただ、減少スピードは緩やかで、1週間の新規感染者数は2月24日までの1週間では、前の週と比べて0.88倍となっています。

©NHK

厚生労働省の専門家会合は2月24日、「減少傾向となっているものの、そのスピードは鈍化していて、ワクチン接種の加速に伴って継続的に減少した2021年夏の状況とは異なり、全国的に再び増加傾向に転じる可能性がある」と指摘しました。

日本より先に感染が拡大した海外の傾向を見ると、イギリスでは、1週間の新規感染者数が、1月10日前後に100万人を超えたあと、一気に40%ほど減少。

1月中旬から2週間ほどは横ばいになったものの、2月24日までの1週間では27万人余りと再び減少しています。


©NHK

アメリカでは、CDC=疾病対策センターによりますと、1月10日に一日の新規感染者数が130万人を超え、1週間平均でも80万人を超えたあと、次第に減少傾向となり、2月23日の時点では1週間平均で7万5000人ほどとなっています。

海外では、ワクチンの追加接種の接種率がイギリスでは55.8%、アメリカでは28.1%あり、さらに、感染拡大の規模が日本よりも大きく、免疫のある人が多くなっていることも、感染が急速に減ってきた背景にあるのではないかと考えられています。
(データはOur World in Data 2月22日時点)

 


■死亡者数 第5波上回る

©NHK

こうした中で、日本国内で亡くなる人の数は過去最多の状況が続いています。

1日に報告される亡くなった人の数は、およそ1か月前の2022年1月26日には34人でしたが、2月4日には103人と100人を超えたあと、2月22日には322人と初めて300人を超えて、過去最多を更新。

第5波までにはなかった200人を上回る状態が連日続いています。
(※2021年5月18日には216人となっていますが、この日は兵庫県が2021年3月から5月に亡くなったあと、報告されていなかった人の数をまとめて報告しています)

2022年1月以降に発表された亡くなった人の数は、2月24日までで4402人となっています。

デルタ株の時期に亡くなった人は、2021年7月から10月の4か月間でみても3483人で、オミクロン株が主体の感染の第6波では、すでに上回っています。

オミクロン株は重症化しにくいとされ、致死率はおよそ0.14%と以前のウイルスより低くなっていますが、感染規模があまりにも大きいため、重症者数や死亡者数も多くなっています。

亡くなっているのはほとんどが高齢者で、感染によって基礎疾患が悪化するケースが多いとされています。

厚生労働省のまとめでは、1月5日から2月8日までのおよそ1か月で亡くなった817人のうち、90代以上が34.4%、80代が36.6%、70代が19.6%、60代が4.0%で、60代以上が94.6%を占めています。


©NHK

国内では、デルタ株が広がった2021年夏の第5波は、ワクチンの接種が進んだタイミングだったため、ワクチンによって多くの高齢者の死亡を防ぐことができたとされています。

2回のワクチン接種で一定程度は重症化を防ぐ効果があるとはいえ、接種から時間がたって効果が下がってきたところに、オミクロン株の感染が高齢者にも拡大し、重症化する人も増えていると考えられています。

これまでの感染拡大では、感染者数のピークからおよそ2週間遅れて重症者数がピークとなり、その後、死亡者数がピークとなってきていて、今後も増えるおそれがあります。

京都大学の西浦博教授は、2月24日の厚生労働省の専門家会合で、2021年12月から2022年4月23日までに、新型コロナウイルスで亡くなると推定される人が、合わせて5517人に上る可能性があるとする推定結果を示しました。

この試算にワクチンの3回目接種などの効果は含まれていないということですが、仮に、2月中に高齢者の60%が3回目の接種を終えた場合には、高齢者の死亡を295人減らすことが期待できるとしています。
 

 

■海外では 死亡者減少の国も、再上昇の国も


海外では、死亡者数がようやく減少に転じた国がある一方、増加している国もあります。

アメリカでは、CDCのデータによりますと、1月中旬から1か月ほど、1週間平均で1日に報告される死亡者数が2000人を超える日が続いてきました。

2月上旬をピークに徐々に減少し、2月中旬には2000人を下回り、2月23日現在、1600人余りとなっています。


©NHK

イギリスでは、1週間平均で1日に報告される死亡者数は、2月16日までの1週間では123人と、死亡者数が増え始める前の、2021年の年末の水準に戻りました。

一方、イギリス・オックスフォード大学の研究者などが運営するウェブサイト、「アワ・ワールド・イン・データ(Our World In Data)」によりますと、1日当たりの死亡者数は、2月23日までの1週間で、フランスは233人と多い状況が続いていて、デルタ株の時期にピークだった2021年8月下旬のおよそ110人を上回っています。

ドイツは、2022年1月下旬には死亡者数が減って1週間平均で140人ほどでしたが、感染が再び急激に広がっていて、現在は204人と再び増えています。

 


■どんな人が重症化?


重症化している人は高齢者や、基礎疾患のある人が多いとされています。

2月24日の厚生労働省の専門家会合では、大阪府で2021年12月17日から2022年2月17日までに重症化したケースを分析した結果が報告されました。

それによりますと、
▽基礎疾患がある人が重症化した率は2.33%と、
▽基礎疾患がない人の0.05%より大幅に高くなっていました。

ここでは、重症化リスクの高い基礎疾患がある患者として、糖尿病や心臓の病気、COPD=慢性閉塞性肺疾患などの呼吸器疾患の患者、人工透析を受けている患者、免疫抑制剤や抗がん剤などを使っている患者を挙げています。

年代別に見ると、基礎疾患があっても
▽10代から40代では重症化したのは1%未満だったのに対し、
▽50代では1.25%、
▽60代で2.14%、
▽70代で3.71%、
▽80代で3.38%、
▽90代で1.63%、
▽100歳代4.00%などとなっていました。

死亡に至った率は、
▽基礎疾患がなかった場合は0.04%で、
▽基礎疾患があった場合は2.82%となっていました。

また、専門家会合では、広島県で重症化したり死亡したりした割合を調べたデータも報告されました。

それによりますと、感染が判明したときに軽症だった人が、重症化したり死亡したりした割合は第6波では0.4%で、第5波の0.8%より下がっていました。

当初は軽症でも、重症化したり死亡したりした割合は、
▽年齢が80歳以上だと4.4%、
▽糖尿病だと2.1%、
▽心臓や血管の病気だと2.7%、
▽COPDだと5.5%、
▽がんだと2.3%、
▽認知症だと3.7%となっていました。

 


■「BA.2」 1月までで0.6%だが…


感染状況に影響する可能性があり、注視されているのが、オミクロン株の系統の1つで「BA.2」と呼ばれる変異ウイルスです。

日本国内でも市中での感染が報告されています。

©NHK

世界中で感染が広がっているオミクロン株「BA.1」は、ウイルスの表面にある突起部分「スパイクたんぱく質」の一部に欠けている部分がありますが、「BA.2」ではこの欠けている部分がないことが分かっています。

海外の一部で行われている検査方法ではオミクロン株を検出できないことがあり、「ステルス・オミクロン」と呼ばれることもありますが、日本では別の方法で調べていて検出できるため、この呼び方は当たらないとされています。

ただ、「BA.1」か「BA.2」か区別するには遺伝情報を解析する必要があります。

国立感染症研究所などが2月16日に発表した調査結果では、国内では、「BA.2」は2021年の年末から1月30日までに全国で合わせて94件報告されていて、オミクロン株全体に占める割合はおよそ0.6%だということですが、遺伝子解析に時間がかかることがあり、暫定的な結果だとしています。

理論疫学が専門の京都大学の西浦博教授は、2月24日に開かれた厚生労働省の専門家会合のあと、BA.2の分析について、「現在までに日本での『BA.2』の広がりの実態をリアルタイムで把握できていない。部分的なサンプル調査で十分なので、全国的な調査が必要だ」とコメントしています。

 


■「BA.2」の感染力は? 重症化は?


「BA.2」は感染力が、さらに高いとみられています。

デンマークの保健当局のもとにある研究所によりますと、「BA.2」は、2021年の年末の1週間ではデンマーク国内で検出される新型コロナウイルスの20%ほどだったのが、2022年1月中旬から下旬の1週間では66%ほどになったとしています。

また、イギリスの保健当局によりますと、イギリスでも「BA.2」とみられる変異ウイルスは、2022年1月24日は5.1%だったのが、2月6日には18.7%になったとしています。

感染した人1人が発症し、次に感染した人が発症するまでの間隔、「発症間隔」は、デルタ株では平均4.09日だったのが、オミクロン株の「BA.1」では平均3.72日、「BA.2」では平均3.27日と「BA.1」より半日程度短くなっていて、感染拡大スピードが速いことに関わっている可能性があるとしています。

一方、東京医科歯科大学のグループは、日本国内でオミクロン株に感染した40人を分析した結果として、7割以上が「BA.1.1」という、「BA.1」系統のウイルスだったと発表しました。

デンマークなど「BA.1」が主流の国では「BA.2」への置き換わりが早く進んだ一方、「BA.1.1」が主流の国では置き換わりが遅い可能性があると指摘し、引き続き分析する必要があるとしています。

厚生労働省の専門家会合は2月24日、「いまのところ兆候は見られないが、今後置き換わることで再度感染が増加に転じる可能性に注意が必要だ」としています。

「BA.2」は入院のリスクに差がないという報告も、海外から出ています。

デンマークの研究所の報告によりますと、入院のリスクに差はなく、「BA.1」に感染したあと、「BA.2」に再感染したケースも47例報告されていますが、ほとんどがワクチンを打っていなかった若い世代で、症状は軽く、入院した人はいなかったとしています。

イギリスの保健当局は、データはまだ限られているとしながらも、「BA.1」に感染したあと、「BA.2」に再感染したケースは報告されていないとしています。

また、WHOは「BA.2」による重症化リスクは、「BA.1」より上がっているとする根拠はないとしています。

ワクチンの効果について、イギリスの保健当局は、ワクチンで発症を防ぐ効果は、
▽2回接種から25週以上、およそ半年以上たったあとでは、「BA.1」では9%だったのが、「BA.2」では13%、
▽3回目の追加接種から2週間たった後では、「BA.1」の63%に対し、「BA.2」では70%で、ワクチンの効果に違いはなかったとしています。
 

 

■上気道の炎症起こしやすく せきやのど、鼻の症状も


©NHK

オミクロン株について、WHO=世界保健機関は、鼻やのどといった上気道の炎症を引き起こしやすいものの、多くの人にとっては、肺まで達して重症化するリスクはほかの変異ウイルスより低いとしています。

国立感染症研究所は1月24日時点で、新型コロナウイルスの感染者情報を集約するシステム「HER-SYS」に登録された3600人余りのデータを出しています。

届け出の時点でオミクロン株でみられる症状は
▽発熱が66.6%、
▽せきが41.6%、
▽全身のけん怠感が22.5%、
▽頭痛が21.1%、
▽せき以外の呼吸器症状が12.9%、
▽吐き気やおう吐が2.7%、
▽下痢が2.3%などとなっています。

これまで、新型コロナウイルスで特徴的にみられた嗅覚障害や味覚障害を訴えた人は0.8%でした。

このほかの国内や海外の調査でも、せきやのどの痛み、鼻水や鼻づまりの症状が見られていて、日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会は、花粉症の症状と紛らわしいとして、毎年花粉症で悩まされている人は、症状が出る前に早めに医療機関を受診しておくよう呼びかけています。
 

 

■オミクロン株の後遺症 検証はこれから


オミクロン株に感染したあと、後遺症がどの程度出るのか、各国で関心が高まっていますが、まだはっきり分かっていません。

「Long COVID」と呼ばれる新型コロナウイルスの後遺症について、WHOは「発症から3か月後から始まり、少なくとも2か月は続く症状」としています。

従来の新型コロナウイルスでは、感染を経験した10%から20%ほどで、けん怠感や息切れ、認知機能障害などの後遺症がみられ、「一般的に日常生活に影響を及ぼす」としています。

また、「感染初期の重症度と、その後に後遺症が現れるかどうかに関連はないようだ」としています。

オミクロン株が南アフリカで初めて報告されてから、まだ3か月余りしかたっておらず、後遺症については今後、検証が進むとみられます。

 


■“オミクロン株後”の議論も


イギリス政府に対して感染症対策の科学的なアドバイスを行う専門家グループは1月26日、今後の中長期的な見通しについてまとめた声明を発表しました。

その中では、新たな変異ウイルスの予測は難しいものの、将来的に再び流行の波が訪れることはほぼ確実で、病原性が軽くなるとは限らないとしています。

そして、流行を予測できるような状態になるのは何年も先になる可能性もあるとして、感染状況を把握して報告するモニタリングとサーベイランスの仕組みを維持する必要があるとしています。
 

 

■これまでの変異ウイルスとの比較

©NHK

感染力や病原性など、いま分かっていることをWHOや国立感染症研究所、各国の公的機関などの情報をもとに、ほかの「懸念される変異株=VOC」と比較する形でまとめました。

©NHK


▽感染力
WHOの週報では、オミクロン株はこれまでの変異ウイルスよりも感染が拡大しやすくなっているとしています。

▽病原性
オミクロン株では、入院に至るリスクや重症化リスクがデルタ株に比べて低いとされています。

ただ、感染拡大の規模が大きく、入院者数や重症化する人も増えていて医療機関への負荷は大きくなっています。

▽再感染のリスク
WHOは、オミクロン株ではワクチンや過去の感染によって免疫を持つ人でも再感染しやすくなる変異があるとしています。

イギリスのインペリアル・カレッジ・ロンドンは、オミクロン株の再感染のリスクは、デルタ株に比べて5.41倍と高くなっているとする報告を出しています。


©NHK

▽ワクチンの効果(ファイザー・モデルナのmRNAワクチン)
オミクロン株に対しては、ワクチンの効果が下がりますが、ワクチンの3回目の追加接種によって、再び効果が上がるとされています。

イギリスの保健当局のデータでは、オミクロン株に対しては、ファイザーやモデルナのmRNAワクチンで、2回の接種から20週を超えると10%程度に下がっていましたが、ファイザーかモデルナの追加接種をすると、2週間から4週間後には発症を防ぐ効果は65%~75%に上がりました。

重症化して入院するリスクを下げる効果は、発症を防ぐ効果より高くなっています。


©NHK

ファイザーやモデルナ、それにアストラゼネカのワクチンを接種した人で分析すると、入院に至るのを防ぐ効果は、2回の接種後2週間から24週間では72%、25週を超えても52%、3回目の追加接種をしたあと、2週以降だと88%となっていました。


©NHK

アメリカのCDCのデータでは、ワクチンを打っていない人と比較して、ファイザーやモデルナの「mRNAワクチン」で入院を防ぐ効果は、デルタ株の時期には、3回目の追加接種のあとだと、2か月までだと96%、4か月以上たっても76%でした。

オミクロン株の時期には、2回目の接種から2か月までだと入院を防ぐ効果は71%、5か月以上たつと54%となっていましたが、3回目の接種を行うとオミクロン株に対しても入院を防ぐ効果は上がり、接種から2か月以内だと91%、4か月から5か月でも78%になっていました。

CDCは、3回目の接種が重要で、未接種者はできるだけ早くワクチンを接種する必要があるとしています。

▽治療薬の効果
重症化を防ぐために感染した初期に投与される「抗体カクテル療法」は、効果が低下するとされ、厚生労働省はオミクロン株では投与を推奨しないとしています。


©NHK

一方で、軽症患者用の飲み薬「ラゲブリオ(一般名モルヌピラビル)」や、新たに承認された「パキロビッドパック(一般名ニルマトレルビル/リトナビル)」、それに軽症から重症の患者まで投与される「レムデシビル」など、ウイルスの増殖を防ぐ仕組みの飲み薬には影響が出ないと考えられています。

また、WHOは、重症患者に使われる免疫の過剰反応を防ぐ薬やステロイド剤は、引き続き効果が期待されるとしています。

 


■専門家は


©NHK

今後の見通しについて厚生労働省の専門家会合の脇田隆字座長は、2月24日の会合のあと「新規感染者数の減少傾向を保つことが、医療の状況の改善につながるが、今は、ぎりぎり減少傾向になっている状態だ。今後、人々の接触機会が増えるなど、少しのきっかけで、再び増加傾向になって医療への負荷につながると考えられる。感染状況を改善させて、それを継続させることが非常に重要だ」と述べました。


©NHK

また、海外の感染症に詳しい東京医科大学の濱田篤郎特任教授は「BA.2」について、「今の時点では国内で『BA.2』が広がっている状況では無いと考えられる。海外からは『BA.2』によって、重症者が増えたり、ワクチンが『BA.1』よりも効かなくなったりしたという報告はなく、対策としては変わらないと考えられる。ただ、『BA.2』が広がる国とそうなっていない国があり、どうして違うのか、詳しい理由はまだ分かっておらず、国内でも広がると流行が長引くなどの可能性は否定できないため、今後、十分に監視を強めていく必要がある」と話しています。

 


■対策は変わらない


オミクロン株でも、感染経路はこれまでと変わらず、飛まつによる感染、「マイクロ飛まつ」や「エアロゾル」と呼ばれる密閉された室内を漂う、ごく小さな飛まつが主となっています。

ウイルスがついた手で鼻や口などを触ることによる接触感染もあります。

オミクロン株でも、飲食店での職場同僚との忘年会や、自宅での親族との会食など、飲食を通じた感染が見られたほか、職場での密な環境での作業を通じて感染するケースも報告されています。


©NHK

政府分科会の尾身茂会長は、マスクを外した状況や「鼻マスク」など着用が不十分な状況での感染が思っていたよりもはるかに多いとして、不織布マスクで鼻までしっかり覆ってほしいと呼びかけています。

厚生労働省の専門家会合は、ワクチンの接種に加え、これまでも多くの人が集まる行事で感染が拡大したことから、これから卒業式や春休みなど、行事が行われる年度末に向け、1つの密でも避け、外出の際には混雑した場所や感染リスクの高い場面を避けることや、不織布マスクの正しい着用や手指の消毒、換気といった感染対策の徹底を呼びかけています。
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▽日本国内の状況は ▽世界の状況は ▽ワクチンQ&A ▽接種までの流れは

都道府県別の感染者数データ 特設サイト 新型コロナウイルス

 

参考文献:

国内で拡大が懸念されるオミクロン株"BA.2"について 現時点で分かっていること(02/27)
 

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救える命が救えない 救急医療のひっ迫 過去最悪に
2022年2月25日 19時49分 NHK

©NHK

「救急車に乗った以上は助けてもらえると考えていました」

先日、76歳の夫を急性心筋梗塞で亡くした女性のことばです。

夫はいったん救急車に乗ったものの受け入れ先の病院が見つからず、自宅に戻って息を引き取りました。

救える命が救えない。

そんなかつてない危機がコロナ禍の救急医療に起きています。
(社会部記者 黒川あゆみ)


■救急車の中で3時間 それでも…

2月上旬、東京都内の自宅にいた夫の血圧が低下し、意識がもうろうとした状態に陥りました。

訪問していた看護師が異変に気付き、救急車を呼びました。

救急隊は「心筋梗塞の可能性がある」と判断し、すぐに夫を救急車に乗せました。


©NHK 76歳夫(右)と妻


同乗した妻の目の前で、東京都以外の病院も含めて受け入れ先を探しましたが、およそ3時間たっても見つかりませんでした。

救急隊はかかりつけの在宅医に連絡したうえで、夫を自宅に連れ帰るしかありませんでした。

駆けつけた医師が酸素投与などを行いましたが、翌朝、夫は亡くなりました。

死因は急性心筋梗塞でした。



「救急隊員は『ここもだめだ、あそこもだめだ』と言いながら一生懸命病院を探してくれて、どうしようもない状況だったとは思っています。

でも救急車に乗った以上は助けてもらえると考えていたので、こんなことになるとは夢にも思わず、がく然としました。コロナの感染が拡大していなければ、病院で治療を受けられて、もう少し長く生きて一緒に孫の成長を見守ることができたのかなと思うとコロナが憎いです」
 

 

■“すぐに治療を受けていれば救えた可能性”

心筋梗塞は冬場に起きやすく、急性の場合は発症から2時間以内にカテーテル治療を行えば救命率が上がるとされています。

救急隊から連絡を受けて夫の治療にあたったクリニックは、すぐに病院で適切な治療を受けられていれば命を救えた可能性があったのではないかと指摘しています。


©NHK ひなた在宅クリニック山王 田代和馬院長
 

ひなた在宅クリニック山王 田代和馬院長
「救急車を呼んでから2時間くらいは比較的、容体は悪くなかったが、3時間たったころには悪化していたと聞いています。通常、急性心筋梗塞の患者は、緊急の治療が必要なので搬送先が決まらないという話を聞いて『まさか』という気持ちでした。一刻を争う状況なのに病院で治療さえ受けられないのは危機的な状況です」
 

 

■“救急搬送が困難”全国でも


すぐに救急搬送ができない。

そんな事態が今、全国で相次いでいます。

総務省消防庁は、搬送先が決まるまでに救急隊が病院に4回以上照会し、かつ救急隊が現場に30分以上滞在したケースを「搬送困難事例」とし、全国52の消防機関から報告を受けて取りまとめています。

2月20日までの1週間では6064件。

6週連続で過去最多を更新しました。


©NHK

これまでは、どうにか患者を受け入れてきた医療機関でも限界に近づいています。

東京 府中市で心臓や大動脈の治療などを専門に行っている榊原記念病院には、新型コロナの感染が拡大し始めた1月以降、地元で受け入れ先が見つからなかった救急患者などが相次いで運び込まれるようになりました。


©NHK

急性心筋梗塞を起こして、およそ20キロ離れた東京 町田市から1時間半以上かけて搬送されてきた患者。

太ももの動脈が閉塞(へいそく)して数時間で足がえ死するおそれがあるのに、7か所の病院から受け入れができないと言われ、およそ70キロ離れた山梨県から2時間近くかけて運び込まれてきた患者。

救急隊が77回電話をかけても受け入れ先が見つからなかった心不全の患者など、緊急の治療が必要でも搬送先がすぐに見つからず、この病院にたどりついた患者は、カルテの記録が残っているだけで20人以上に上っています。


©NHK

入院患者を受け入れられる病床は、医療スタッフの配置上、最大で260床ですが、2月上旬には、一時99%が埋まりました。

その後も病床のひっ迫は続いていて、このままでは受け入れを断らなくてはならないおそれも出てきています。


©NHK 榊原記念病院 磯部光章院長
 

榊原記念病院 磯部光章院長
「これまでの第5波などに比べて救急医療が桁違いにひっ迫していると感じています。救急医療を守るために幅広く患者を受け入れてきましたが、限界に近づきつつあると非常に危機感を強めています。

このままでは治療のタイミングを逃してしまうケースも出かねないし、すでに出ているかもしれません」
 

 

■コロナ病床が増えた陰で


なぜ、これほど救急医療がひっ迫しているのか。

心疾患の救急患者に対応している東京都内の73の病院でつくるネットワークを取材すると、その理由が見えてきました。

加盟する病院の一部で、受け入れができる救急患者の人数が通常より減っているというのです。


©NHK 東京都CCUネットワーク 高山守正会長


東京都CCUネットワーク 高山守正会長(榊原記念病院 特任副院長)
「心臓の専門病院でも、行政からの要請でコロナ病床を確保している施設もあります。専門病院では、以前より多くの患者を引き受けてきましたが、今は綱渡りの状態だと感じています」
 

厚生労働省は、去年の第5波で入院できない患者が相次いだことを受け、都道府県にコロナ患者の病床を増やすよう要望しました。

これを受けて、ネットワークに加盟するおよそ20の病院が、通常は心臓の集中治療に使っていた病床の一部をコロナの重症患者の病床に転換し、以前ほど心疾患の患者を受け入れられなくなっているということです。

救急医療のひっ迫を受け、厚生労働省は、ことし1月、コロナ病床が空いていれば一般の救急患者を受け入れることができると改めて都道府県に周知しました。

これについて、ネットワークの高山会長は「不可能ではないが、コロナの感染者とそうでない患者の居場所を分ける必要があるため、感染予防の面からは容易ではない」としています。

厚生労働省の担当者も「コロナ病床で一般の救急患者を受け入れるのが困難だという声は多く聞かれ、難しさを感じている。ひっ迫を解消する特効薬はなく、あらゆるアプローチをとっていくしかない」としています。
 

 

■出勤できない医療スタッフたち


救急医療がひっ迫しているもう1つの理由も分かってきました。

心筋梗塞と同様、冬に救急患者が増加する脳卒中の患者について、学会が1月時点の各地の病院での受け入れ状況を調べました。

高度治療が可能な施設として認定している病院のなかで「受け入れを制限した日がある」と回答した施設は、これまで調べることができたうちの2割を超えていました。

医療スタッフが感染したり濃厚接触者になったりして出勤できないケースが相次いでいたということです。


©NHK 日本脳卒中学会 平野照之理事
 

日本脳卒中学会 平野照之理事
「オミクロン株によってこれまでにないほど医療スタッフの身近に感染が広がっています。その結果、今までの救急搬送のあり方が根本的に維持できない状況にすでになっています。

私たちの手の届くところに来てくれた患者には全力を尽くしていますが、そうした方々は、たまたまそのときベッドが空いてスムーズに搬送されてきた患者です。今の救急医療や消防のひっ迫の状況を見ると、病院までたどり着けていない方がいて通常だと救えた患者が救えないというようなケースも出ているかもしれません」
 

救急医療のひっ迫がすぐに解消することは期待できないという平野理事。

取材の最後に、患者などがみずから身を守ってほしいと訴えました。
 

日本脳卒中学会 平野照之理事
「脳卒中は予防に取り組める部分もあります。生活習慣の改善を心がけて、持病がある方は治療をやめずにきちんと続けて予防に取り組んでほしいと思います。ほかの病気や交通事故も含めて今はスムーズに救急での治療が受けられる状況ではありません。どうか、ひとごとだと思わずに日頃から注意してもらいたいです」
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まさか私が…新型コロナ 当事者の証言
新型コロナウイルスに感染すると、どんな事態に直面するのか。感染した当事者の方や、遺族の方の「証言」を詳しくお伝えします。
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▽日本国内の状況は ▽世界の状況は ▽ワクチンQ&A ▽接種までの流れは

都道府県別の感染者数データ 特設サイト 新型コロナウイルス

 

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オミクロン株 40代で急激に悪化も“ワクチン・対策徹底を”
2022年2月24日 13時08分 NHK

©NHK

新型コロナウイルスのオミクロン株が広がった感染拡大の第6波では、重症化するのは高齢者がほとんどとされてきましたが、重症患者の治療を行ってきた東京の病院では、40代や50代でも急激に呼吸状態が悪くなって重症化する人が出ているとして、医師はワクチンの追加接種を行うとともに感染対策を徹底するよう訴えています。

新型コロナの重症患者の治療の中核を担っている国立国際医療研究センターでは、今月に入ってから40人から50人前後が入院する状態が続いていて、このうちの5人前後が重症で、この2週間ほどで増えてきているということです。

オミクロン株が拡大したことし1月以降は、70代以上の高齢者で感染したことで持病が悪化して重症化する人が多かったということですが、この2週間では40代や50代でも新型コロナウイルスそのものによる肺炎で重症化した人が2人いるなど、重症化するのは高齢者だけではないとしています。

センターの森岡慎一郎医師は「50代、40代で基礎疾患があったり、ワクチンを1回も打っていなかったりする人たちがコロナの肺炎で急激に呼吸の状態が悪くなることが散見され、医療現場として非常に怖いことだと感じている。東京都内の新規感染者数はピークアウトしているが、患者さんの重症度が上がっていて、現場ではこれからピークが来るのではないかと考えている。オミクロン株を甘く見ずに、一人ひとりが自分のこととして捉え、まずはワクチンをしっかり2回打ち、3回目のブースター接種も行って、感染対策に気をつけながら生活することが大事になる」と話しています。
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「第6波」の死者数 4月までに5500人超と推定 京都大グループ
2022年2月25日 6時16分 NHK

©NHK

新型コロナウイルスの「第6波」による死者数は、ことし4月までの累計で5500人を超えるおそれがあるとする推定結果を京都大学の西浦博教授らのグループがまとめました。

24日開かれた厚生労働省の専門家会合では京都大学の西浦教授らのグループが試算した「第6波」による死者数の最新の推定結果が示されました。

グループでは2月中旬までのデータで計算した新型コロナの年代ごとの致死率と今後の感染状況の試算を組み合わせて流行の「第6波」での累計の死者数を推定しました。

その結果、去年12月からことし4月23日までに推定される新型コロナによる死者数は、
▽40代と50代で合わせて174人、
▽60代で464人、
▽70代で886人、
▽80代以上で3993人で、
合わせて5517人に上る見込みになったということです。

今回の試算には、ワクチンの3回目の接種などの効果は含まれていないということです。

仮に今月中に高齢者の60%が3回目の接種を終える場合を計算すると、高齢者の死亡を295人減らすことが期待できるという結果になったということです。

推定される累計の死者数は、先週公表された計算結果より1100人余り増えていて、西浦教授は「新規発生の患者数が高止まりする傾向にある。その影響で死者数の予測値も増加した」とコメントしています。
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コロナ感染の高齢者「誤えん性肺炎」で悪化するケース相次ぐ
2022年2月26日 20時10分 NHK

©NHK

新型コロナウイルスの感染拡大で、都内の大学病院はほぼ満床の状態が続いています。患者の多くは高齢者で、コロナの感染によってものを飲み込む力が衰えて「誤えん性肺炎」を起こして悪化するケースが相次ぎ、医師は「高齢の患者が多い第6波の特徴で、飲み込む力が回復できず亡くなるケースもある」と警戒を強めています。


■「誤えん性肺炎」第6波の特徴


東京 文京区にある東京医科歯科大学病院は、25日時点で12床ある重症病床も49床ある中等症病床も、ほぼ満床の状態になっています。

患者の多くは高齢者で、病院が撮影した映像には今月入院した高齢患者の肺のCT画像が映っていて、炎症を示す影がどこにあるか詳しく見てみると、新型コロナの特徴とされるすりガラス状の肺炎の影はなく、気道近くに肺炎の影がみられました。

これは、コロナの感染によってものを飲み込む力が衰えて「誤えん性肺炎」を起こして悪化しているものとみられるということです。

オミクロン株はデルタ株などと比べて肺炎が重症化しにくいのではないかとされてきましたが、この病院では、高齢患者の多くがこうした「誤えん性肺炎」を起こしているということです。


©NHK

酒井朋子医師は「コロナによる発熱やけん怠感で飲み込む力が弱まって誤えんし、症状が悪化している。高齢患者が多い第6波の特徴と言える」と指摘しています。

こうした高齢患者はコロナの回復後も飲み込む力は回復せずに弱っていき、亡くなるケースもあるということで、病院はリハビリに力を入れています。

病院が撮影した映像には、リハビリを行うスタッフが高齢患者の飲み込む力をチェックする様子がみられました。

酒井医師は「食事を口からとっていた方たちが、感染を機に食べられなくなってしまい、元の生活に戻れない方々も多い。病院での治療が長引き、飲み込む機能が戻らず死に至ってしまう方も多いので、機能を戻していくためにリハビリは非常に大切だと思う」と話しています。
飲み込む力 回復させるリハビリに注力
新型コロナウイルスに感染した高齢の患者は、ものを飲み込む力が衰えて「誤えん性肺炎」を起こすケースが相次いでいて、東京医科歯科大学病院は、コロナの治療とともに飲み込む力を回復させるリハビリに力を入れています。

病院が撮影した映像には、リハビリの様子が記録されています。

このうち、中等症の80代の男性は、たんやだ液が気管から肺に誤って入り、軽度の「誤えん性肺炎」を起こし、今月15日から飲み込む力を回復させるためのリハビリを受けていました。

この日は、リハビリの担当者と医師が患者の飲み込む力をチェックしていて、舌を右や左に動かしたり、ほおを膨らませたりへこませたりしてもらって、口の動きを見ていました。

そして、とろみをつけた水を口の中に垂らして、飲み込む様子をチェックしていました。

男性はその後もリハビリを続け、10日後の25日はおかゆなどを食べられるまでに回復し、リハビリの担当者は飲み込む力は問題ないと判断していました。

一方、90代の女性は、今月15日には「痛いところはないか」というスタッフの呼びかけに答えていましたが、1週間後には口から食事ができず、鼻から栄養をとっている状態になっていました。

リハビリの担当者が、舌を出したり引っ込めたりできるか確認したあと、だ液を飲み込むよう求めましたができず、水を飲むこともできませんでした。

リハビリに当たった酒井医師は「リハビリを通じてもともとあった機能にできるだけ到達することが必要です。一方で、コロナの感染でもともと持っていた能力をひどく落としてしまっていて、機能を戻すだけの余力がない場合もあります。できるかぎりのリハビリを続けていきたい」と話していました。
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コロナ 介護が必要な人の自宅療養相次ぐ 感染でサービス停止
2022年2月27日 14時57分 NHK

©NHK

新型コロナウイルスの感染拡大で病床がひっ迫し、介護が必要な人が感染しても自宅療養となるケースが相次いでいます。
感染を理由に介護サービスが停止される場合もあり、専門家は早急な対策が必要だと指摘しています。


■妻を介護する61歳の夫は


埼玉県三郷市に住む65歳の女性は、10年以上前に脳梗塞をきっかけに介護が必要になり、去年、骨折したことで要介護5の寝たきりとなりました

61歳の夫が仕事をしながら自宅で介護をしています。

先月半ば、夫が新型コロナに感染し女性も感染していることがわかりましたが、女性は無症状で夫も比較的症状が軽いとして2人とも自宅療養となりました。

夫によりますと、それまでデイサービスや訪問診療と訪問看護、それに訪問介護や訪問リハビリを受けていましたが、感染したことを伝えるとすべて停止されてしまったということです。

翌日、訪問してくれる別の事業所が見つかったものの、夫は発熱と全身のけん怠感で立ち上がることもままならない状態だったことから危機感が募ったといいます。

夫は「ある日突然、介護サービスが一斉に受けられない事態に陥るのは想定外でした。妻は24時間介護が必要なので、自分がやらなくてはと思いながらもどうしても体が動かず、追い詰められた気持ちになりました。あのまま訪問介護に来てもらえなかったら妻と共倒れしていたかもしれません」と話していました。


©NHK

介護の問題に詳しい淑徳大学の結城康博教授によりますと、要介護者や家族が感染した場合在宅介護サービスが停止されるケースは少なくないということで「要介護者が感染した場合は入院して療養することが大事だが、オミクロン株の拡大で自宅療養を余儀なくされる事態となっている。介護を受けられないと心身の状態はどんどん悪化し命にも関わるので早急な対策を講じる必要がある」と指摘しています。
 

 

■介護現場からは支援を求める声


©NHK

在宅の要介護者やその家族が感染した場合、介護サービスが受けられないケースがあることについて介護の現場からは行政の取り組みや事業所への支援が必要だという声が出ています。

65歳の女性を担当しているケアマネージャーは、それまで受けていた介護サービスが停止された理由として、感染がわかる直前に女性の自宅を訪問していたため事業所の担当者自身も濃厚接触者になってしまったことや、小規模な事業所が多く、感染対策の資材も知識も十分にないことなどを挙げています。


©NHK

女性への訪問介護を行った事業所の磯野智弘さんは「介護は身体的な密着があり滞在時間も長いので不安に感じる人が多いし、ヘルパーが感染した場合事業所が閉鎖に追い込まれ経営的なリスクもある。私たちも最初は正直、怖い部分もあったがきちんと感染対策をすれば大丈夫だとわかった」と話します。

そのうえで、感染者に対応するには事業所の費用負担が大きいとして「防護服や検査キットなどの物資の援助や、感染者の対応でふだんより時間がかかる分は介護報酬を加算してほしい」と話していました。

淑徳大学の結城康博教授は「訪問介護は特に運営が厳しく、一部の事業所の善意に頼ることには限界があり、このままでは『介護難民』化が深刻になる。自治体の責任で陽性者にヘルパーを派遣する仕組みを整えたり、対応した事業所には手厚い支援金を出したりするべきだ」と話していました。
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Natureでの論文の新型コロナウイルスについて

随時更新しています。

 

 

日常生活の注意点
具体的な内容や影響などを紹介します。
 
医療崩壊に至らないよう、感染しない、感染させないよう、身を守るために、下記を熟読してご対処くださいませ。
新型コロナウイルス感染症まとめ
 

 

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新型コロナウイルス―日本経済新聞
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特集:新型コロナウイルス感染症「COVID-19」
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コロナ―AFPBB News

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「新型コロナウイルス」-NHK News Web
「新型コロナ 国内感染者数」:NHK News Web

「新型コロナ ワクチン(日本国内)」―NHK News Web
 
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※主治医の指示に従って、休むべき時は休んでおりますが、取り急ぎの取り上げです。情報収集もありますので、次回の更新も大変遅れるかもしれません。巡回等が大変遅れておりますが申し訳ございません。

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政宗(いぬのきもち・ねこのきもちのデータベース)つついては、体調をみながら随時、最終更新日から取り上げています。癒し&知識の増強にお役立てくださいませ。