オミクロン株 “第6波”抑えるため… 年末年始にできること(まとめ) | Just One of Those Things

Just One of Those Things

Let's call the whole thing off

もしもの時のための、新型コロナウイルス編。

 

オミクロン株の感染者が増えており、市中感染者も続々出ていますが、デルタ株感染者もいまだ多数出て混在しておりますので、皆々様には差エアに御注意のほどよろしくお願いいたします。

 

オミクロン株の全容についてはいまだわかっておりませんが、海外では死亡者が多数出ております。感染しやすく感染者が増えるという事は、重症者や死亡者も増えてきます。

 

オミクロン株は無症状や軽症で済むと認識している方が多いですが、軽症者でも酷い症状ですし、後遺症のこともありますので、まずは感染しない注意が必要です。

 

インフルエンザと同等という医師もいますが、そもそものウイルスが違いますので、認識違いすると大変なことになるかもしれません。

 

ここでは現時点で分かっていることを取り上げます。

 

----------------------------------------------------------
オミクロン株 “第6波”抑えるため… 年末年始にできること
2021年12月27日 20時18分 NHK


©NHK

感染力がデルタ株以上に強いとされる新型コロナウイルスの変異ウイルス、オミクロン株。懸命な水際対策が続けられる中、国内でも相次いで市中感染が確認され、さらなる感染拡大が懸念されています。

オミクロン株は流行のいわゆる「第6波」につながってしまうのでしょうか?
感染が最も広がりやすい時期とされる年末年始、「第6波」を抑えるために私たちは何をすればいいのでしょうか?


■AIの感染者数予測 ピークは…

 

世界中でオミクロン株の感染が拡大する中、国内にオミクロン株が入ってきた場合の新型コロナウイルスの感染がどうなっていくのか。AI=人工知能を使って予測しているのが、名古屋工業大学の平田晃正教授です。

オミクロン株については、最初に南アフリカの当局から発表されたのが2021年11月25日。まだ分からないことも多くあります。

平田教授はオミクロン株の市中感染が始まる時期によって東京都の新型コロナウイルスの感染者数がどう変化するのか、AIに人流のデータ、過去の新型コロナの感染の推移、これまでに海外で報告されたオミクロン株の感染力、ワクチンの効果に対する影響のデータなどを入力して分析しました。

©NHK

東京都でオミクロン株の市中感染が始まったのが12月25日だったと仮定した場合、都内の1日の新規感染者数は、2月中旬に約3300人でピークとなる計算となりました。

2022年1月1日に市中感染が始まったと仮定した場合でも、2月中旬に3000人に達しました。

2022年1月16日まで遅らせることができた場合は、都内の1日の感染者数は3月上旬に最大2200人余りという結果でした。

平田教授
「市中感染の始まりを少なくとも12月後半まで抑えられたことは水際対策の成果だと考えている。市中感染が12月上旬に始まっていた場合、忘年会シーズンと感染拡大が重なって感染者数はかなり増加していたと思う」

©NHK

なお、AIの予測にはオミクロン株だけではなくデルタ株などすべての新型コロナが含まれています。ただ、オミクロン株の感染拡大がいつ始まるかがその後の感染状況に大きな影響を与えるという結果になりました。
 

 

■このまま“第6波”に? 「経験上は…」


東京都では12月24日にオミクロン株の市中感染とみられる感染者が確認されています。このままでは再び流行の波、「第6波」になってしまうのでしょうか。

平田教授
「AIの予測通りに推移すると、これまでの経験上は大きな波になってしまう可能性がある。ただ予測は今後の私たちの行動次第で変化するもので、感染対策をしっかりすることでこの数値は2割程度減らすことができると思う。節度を持った行動が大切だと考えている」

 


■「拡大し始めると そのスピードが速い」


AIの予測とは別に、世界中で進められているウイルスの研究からはオミクロン株の性質が徐々に明らかになってきています。専門家たちが懸念するのが、オミクロン株の感染力とワクチンの効果への影響です。

厚生労働省の専門家会合の脇田隆字座長は2021年12月22日に行われた会合後の記者会見で、オミクロン株についての見解を述べました。

脇田座長
「今後、国内でオミクロンによる感染拡大が起こることを想定すべき時期に来ている。専門家の間でもさまざまな議論があったが、オミクロン株が拡大し始めると、そのスピードが速いことが海外の流行状況によって分かっている。日本でも同じようなスピードで拡大してしまうと、医療提供体制が急速にひっ迫するのでそれに対する準備が必要だ」

©NHK

脇田座長
「オミクロン株は感染力が強い一方で、感染すると軽症者や無症状者が多くなることが明らかになってきている。宿泊療養施設の確保や自宅や施設で療養する人の健康観察を行う体制を整えておくことが必要になる。また、ワクチン効果が下がることへの対応として追加接種の前倒しをして進めていくことが重要だ。」


■オミクロン株による流行の「第6波」が起こる可能性については…

脇田座長
「デルタ株に対してはワクチン接種などによる免疫の効果が保たれていて、すぐ大きな流行につながるとは考えにくかったが、オミクロン株ではワクチンの効果が低下することがわかっていて、他国の状況をみると感染が非常に急速に進む可能性がある。現在の国内の人と人との接触機会は去年の最も多かった時期と同じぐらいの水準まで上がっているとみられる。流行はいつ始まってもおかしくない状況だ」
 

 

■オミクロン株 感染のスピードは?


多くの専門家が指摘するオミクロン株の感染スピードはどのようなものなのでしょうか?イギリスの例を見てみると…

©NHK

オミクロン株がイギリスで最初に確認されたのは11月27日でした。
それが約1か月後の12月24日には、国内でオミクロン株の感染が確認された人は1日2万3700人余り、累計は約11万4000人となっていました(12月24日時点データ)。
新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長は2021年12月23日、オミクロン株の「倍加時間」(累計の感染者数が2倍になるまでにかかる期間)について、イギリスや南アフリカなどの流行地域の分析では「2日から3日と極めて短いとの報告」があると指摘しました。

京都大学の西浦博教授や北海道大学の伊藤公人教授らのグループが2021年12月22日の厚生労働省の専門家会合で示した資料では、デンマークのデータから計算したオミクロン株の「実効再生産数」(1人の人が何人に感染を広げるかを示す数値)はデルタ株の3.19倍となっていました。

 


■ワクチン効果が下がっている?


もう一つ懸念されているのが、オミクロン株に対してワクチンの効果が下がっているのではないかという点です。

西浦教授は、オミクロン株に対するファイザーのワクチンの効果を調べた海外の研究と国内でのワクチンの接種データをもとに、現時点で日本国内でオミクロン株に対する十分な免疫を持っている人がどの程度いるのか推定しました。

その結果、2021年12月22日時点で、
▽発症を予防できる水準の免疫がある人は14.8%
▽重症化を防ぐことができる水準の免疫がある人は38.7%
▽死亡を避けることができる水準の免疫がある人は37.5%という計算になったということです。

日本のワクチン接種率は約8割となっていますが、オミクロン株に対する免疫の現状としてはこのような推定となりました。西浦教授は、オミクロン株に対しての免疫は「第6波」の流行を防ぐには不十分な状態だとみられるとしています。

©NHK

西浦教授
「海外ではこれまで、ナイトクラブやクリスマスパーティー、ライブで若者を中心に大規模なクラスターが発生して流行が始まっていた。日本でもそうした屋内でのハイリスクな接触が起こると、クラスター発生のリスクが十分にあると考えている。オミクロン株のリスクについて市民の皆さんや政府、行政が認識を共有してほしい。年末年始の帰省や移動に伴うリスクについて皆さんに考えてもらいたい」

 


■にじむ「第6波」への強い警戒感


尾身会長は12月23日に会見を開いてオミクロン株への警戒を呼びかけました。
オミクロン株の市中感染については今のところスポット的に起きているもので面的な広がりまでは至っていない可能性を指摘しましたが、呼びかけの中では今後の「第6波」に対する強い警戒感をにじませました。

尾身会長
「年末年始の時期を迎え、デルタ株も感染拡大の傾向にある。今後ある程度の感染拡大は覚悟しなければならない。過去の変異ウイルスの経験を振り返っても、オミクロン株は国内の複数の場所で感染が起きていることは間違いない。オミクロン株に対しては、ワクチンの感染予防効果が弱まることが分かっているうえに感染拡大のスピードが極めて速い。日本でも急速な拡大が起こる可能性がある」

©NHK

尾身会長
「オミクロン株がひとたび地域に定着してしまうと、仮に軽症者が多くても感染者の急増に医療体制が対応できなくなる可能性がある。これまでは最初は若い世代で軽症者が多く、高齢者が感染して重症者が増え始めるまでにタイムラグがあった。しかしオミクロン株では感染拡大の始まりからそれほど間をおかずに重症者増加のフェーズに入ってしまうおそれがある。感染状況に応じて強い対策を打つ判断は今までよりさらに早くすることが必須だ」


■年末年始の行動については…

尾身会長
「現時点では増加傾向とは言え、感染者の水準もかなり落ち着いている。帰省も何もかも取りやめてというのは、多くの人の共感や理解を得られないメッセージになってしまう。ただ、まだ帰省や旅行をするか迷っている方がいれば、オミクロン株の状況を見て少し考えてくださいと呼びかけたい。オミクロン株の感染力はいままでとは異なり、これから年末にかけて接触機会が増えて感染も増えそれが帰省によって各地にも広がるリスクがあるということは専門家として伝える責務がある。これからの期間をどう過ごしてもらうかどうかが今後の感染拡大がどうなるかを左右すると考えている」
----------------------------------------------------------
 

【関連記事】

オミクロン市中感染拡大…「病原性弱い」最新研究(12/27)

※リスクが高い方には要注意を払ってください。

新型コロナウイルス、体内に数カ月残る恐れ-後遺症の謎解く鍵に
(12/27)

【1月に注意してほしい感染症】【No.1】新型コロナウイルス感染症【No.2】感染性胃腸炎(ノロウイルス感染症)【No.3】インフルエンザ【No.4】RSウイルス感染症(12/27)

帰省時期と重なったオミクロン株確認 専門家は警戒を呼びかけ(12/27)

オミクロン株“市中感染”各地で確認相次ぐ(12/27)
 

----------------------------------------------------------
オミクロン株 国内接種者でもワクチン効果大幅低下か 北里大
2021年12月27日 17時55分 NHK


©NHK

新型コロナの変異ウイルス「オミクロン株」について、北里大学のグループが、国内でワクチンを接種した人の抗体がどれだけ効果があるか培養細胞を使って実験したところ、デルタ株に比べワクチンの効果が大幅に下がっていることが分かりました。

オミクロン株は、海外のこれまでの報告でワクチンの効果が大幅に下がっている可能性が指摘されています。

これについて、北里大学の片山和彦教授らのグループが、実際のオミクロン株を使って、国内でファイザーかモデルナのワクチンを2回接種した人それぞれ6人の血液に含まれる抗体にどれだけ効果があるかを培養細胞を使った実験で調べました。

その結果、ファイザーのワクチンを2回接種して3か月たった人ではオミクロン株に対する中和抗体の値は、デルタ株の場合と比べて平均で72%下がっていました。

また、モデルナのワクチンでは接種後3か月たった人のオミクロン株に対する中和抗体の値は、デルタ株の場合と比べて平均で82%下がっていたということです。

©NHK

片山教授は「あくまで実験なので、実際にワクチンの効果が全くなくなるわけではないと思うが、国内でもオミクロン株に対する効果が低下していることが確認された。オミクロン株に対しては、ワクチンを接種した人も基本的な感染対策を改めて徹底する必要がある」と話しています。
----------------------------------------------------------
 

【関連記事】

感染広がるオミクロン株“楽観データ”信じて大丈夫?日本と海外の違いは? 松本哲哉教授&宮田裕章教授が徹底解説!(12/26)

コロナ患者の重症化、高い精度で予測可能も…東大チームが英科学誌に論文(12/26)

なぜ肥満でコロナが重症化するの?(12/26)

「入院患者の約8割がワクチン未接種者」が意味すること。フランスの上院で:新型コロナウイルス(12/26)
 

※米軍キャンプ関連の記事は、クラスターの拡大やキャンプ金峰者の感染拡大や事件等もありますが、今回取り上げません。

 

----------------------------------------------------------
オミクロン株の発症防ぐ免疫持つ人は14.8% 京大グループ推計
2021年12月25日 17時11分 NHK

©NHK

新型コロナウイルスの変異ウイルス、オミクロン株について、京都大学の西浦博教授らのグループが海外のデータから日本国内のオミクロン株に対するワクチンの効果を分析したところ、現時点で発症を防ぐだけの免疫を持っている人は14.8%にとどまるという暫定的な推定結果をまとめました。

©NHK

この推定結果は今月22日に開かれた厚生労働省の専門家会合で西浦教授が示しました。

グループではmRNAワクチン接種後のオミクロン株に対する免疫の変化を調べたオーストラリアの大学の研究や日本のワクチン接種のデータなどから、国内でどの程度の人がオミクロン株への免疫を持っているかを推定しました。

その結果、今月22日時点で発症を予防できる水準の免疫がある人は14.8%、重症化を予防できる水準の免疫がある人は38.7%、死亡を避けることができる水準の免疫がある人は37.5%という推定になったということです。

グループによりますと今回は暫定的な推定だということですが、西浦教授は「オミクロン株に対する免疫は不十分な状態だ。オミクロン株は極めて短い時間で広がるため医療体制のひっ迫が強く憂慮される。年末年始の帰省や移動に伴うリスクについて皆さんに考えてほしい」とコメントしています。
----------------------------------------------------------
 

【関連記事】

「オミクロンの実効再生産数はデルタの3~4倍」 8割おじさんが警鐘を鳴らす変異株の“ズル賢さ”(12/24)

感染力が強いとされるオミクロン株 新規感染者3万人超の予測も…筑波大(12/24)

「オミクロン株、すでに日本に流入していた可能性」英の日本人医師が指摘(12/24)

【新型コロナ】オミクロン株 年末年始で人の移動が増えると感染者数が一気に増える可能性(12/24)
 

----------------------------------------------------------
イギリス保健当局“オミクロン株 入院リスク低い”初期の分析
2021年12月24日 12時25分 NHK

©NHK

イギリスの保健当局は、新型コロナウイルスの変異ウイルス、オミクロン株に感染して入院するリスクは、デルタ株に比べ50%から70%低いとみられるとする、初期段階の分析結果をまとめました。引き続き、きめ細かく分析を続けていくとしています。

イギリスの保健当局は、今月20日までに確認された変異ウイルスのデルタ株とオミクロン株の感染について、23日、初期段階のデータの分析結果を公表しました。

それによりますと、オミクロン株に感染した人はデルタ株に感染した人に比べ、入院するリスクは50%から70%低いとみられるとしています。


■“デルタ株より感染拡大速く 医療ひっ迫の可能性も”


ただ保健当局は、オミクロン株はデルタ株よりも感染拡大のスピードが速く、感染者が増加すれば、医療がひっ迫する可能性があるとしていて、入院するリスクが低いとしても警戒する必要があるとしています。

また、オミクロン株へのワクチンの効果について、追加接種を行えば発症を抑える効果があるとみられるものの、追加接種をしてから10週間後には効果が15%から25%低下する可能性があるとしています。

ジャビド保健相は、あくまで初期の分析だとして「引き続ききめ細かく分析を続けていく」とコメントしています。
----------------------------------------------------------
 

【関連記事】

オミクロン株の感染力はデルタ株の4倍か…「悪い性質全部持っている可能性も」(12/23)
オミクロン株が市中感染 年末年始に気をつけるべきことは? 尾身会長が会見(12/23)

新型コロナ ~年末年始に実践したい 基本的な感染対策~(12/23)
オミクロン株、感染拡大急速に進むこと想定すべき - 厚労省がコロナアドバイザリーボードの分析公表(12/23)

帰省大丈夫?オミクロン拡大の注意点、専門家に聞いた(12/23)
【速報】国内のオミクロン株「複数のスポットですでに感染が始まっている」「帰省や旅行は慎重に」 尾身会長会見(12/23)
 

----------------------------------------------------------
オミクロン株“市中感染”京都でも… 年末年始どう過ごす?
2021年12月23日 20時25分 NHK

©NHK

新型コロナの新たな変異ウイルス「オミクロン株」に市中感染したとみられる感染者が22日の大阪府に続いて23日も隣の京都府で確認されました。京都府内に住む20代の女性で、海外への渡航歴はなく感染経路もわからないということです。

こうした状況について政府分科会の尾身会長は、市中感染が始まると急速に感染が拡大する可能性があると指摘し“感染拡大を防ぐためのポイント”を発表しました。まもなく迎える年末年始、1年のうちで最も感染が拡大しやすいというこの期間をどう過ごせばよいのか、詳しくみていきます。


■京都 20代女性“市中感染” ワクチンは接種済み

©NHK

オミクロン株への感染が確認されたのは京都府内に住む20代の女性で、発熱やせきの症状を訴え詳しく調べたところオミクロン株への感染がわかったということです。海外への渡航歴がなく感染経路もわからないということで、京都府はいわゆる市中感染が確認されたとしています。

女性はワクチンを2回接種していたということで現在は医療機関に入院していて、せきの症状がありますが軽症だということです。

また女性の濃厚接触者とされた7人のうち2人はPCR検査で陰性が確認され、5人は検査中だとしていて、府はこの7人に対して専用の宿泊療養施設に入所するよう要請しているということです。

©NHK

西脇知事は「府内で市中感染が確認されたことを重く受け止めている。オミクロン株が存在することを前提としてマスクの着用や換気の徹底など感染対策に協力をお願いしたい」と述べました。

 


■大阪 きょうも“市中感染” 10歳未満の小学生男児

©NHK

さらに23日夕方、大阪府でもオミクロン株に市中感染したとみられる感染者1人が新たに明らかにされました。

大阪府によりますと、市中感染したとみられるのは10歳未満の小学生の男子児童で、今月17日に発熱などの症状が出て詳しく検査したところ、オミクロン株に感染していることが確認されました。

児童に海外への渡航歴やほかの感染者とのつながりはなく、感染経路はわかっていないということです。これとは別に大阪府内では22日、家族3人がオミクロン株に市中感染したとみられることが初めて確認されていて、児童はこの家族との接点もないということです。

大阪府はオミクロン株の感染が広がる可能性が高いとして、症状がなくても感染への不安を感じる府民を対象に、無料で検査を受けられる検査場を24日から100か所以上設けるとしています。

吉村知事は「市中においての感染はすでに広がりつつあると思っており、広く検査を受けられるようにしたい。感染は拡大する、リスクがあるという前提で対応していく」と述べました。

 


3回目接種迅速化へ会場を追加設置

©NHK

一方、吉村知事は3回目のワクチン接種を迅速に進める必要があるとして独自の接種会場を大阪 中央区の心斎橋など3か所に追加で設け、合わせて6会場とする方針を明らかにしました。

追加される会場は
▽大阪 中央区の商業ビル「心斎橋SC」と
▽堺市堺区の「法務省矯正研修所 大阪支所体育館」
▽高槻市の「関西大学高槻ミューズキャンパス」で
来年2月中旬から接種を始める方針です。

すでに接種会場となることが決まっている大阪府庁新別館南館など3か所の庁舎と合わせて府独自の接種会場は6か所となり、高齢者の3回目接種がおおむねピークとなる2月中旬から3月にかけて最大で一日に5800人ほどの接種を行えるとしています。

 


■尾身会長「感染者増加を止めるのは難しい」


新型コロナウイルス対策に当たる政府分科会の尾身茂会長は23日、オミクロン株の市中感染が確認されたことなどを受けて記者会見を開きました。

©NHK

この中で尾身会長は「過去に変異ウイルスが広がった経過などから考えるとオミクロン株は複数の場所で感染が起きていることはほぼ間違いない。これから1年のうち最も感染が広がりやすい年末年始の時期になることを考えれば、感染者数が増えてくるのを止めるのは難しいと思っている」と述べました。

そのうえで「オミクロン株は海外では過去に例がないくらいのスピードで拡大していて、日本でもいったん広がり始めると急速に拡大する懸念がある。状況によってはこれまでよりもさらに早く強い対策を打つことが必要になると思う。これからクリスマスや忘年会などで人と人との接触機会が急激に増えたあと、多くの人が帰省すると地域に感染が広がる事態が懸念される。現在の感染状況を踏まえると今すぐ一般の人たちにステイホームや帰省の取りやめを求めるわけではないが、この年末年始の過ごし方が今後の感染状況を左右することになるので、ぜひ協力をお願いしたい」と話していました。


■“1年のうちで最も感染拡大しやすい” 年末年始どう過ごす?

©NHK

さらに尾身会長は年末年始の感染拡大を防ぐためのポイントをまとめた談話を出しました。今のところ日本国内でオミクロン株の面的な広がりは考えにくいとしながらも年末年始の帰省や旅行、忘年会などは慎重に検討し、飲み会などを行う際は第三者の認証を受けた店でできるだけ少人数で行うよう呼びかけました。

 


1. 国内でのオミクロン株の状況


今のところ面的な広がりは考えにくいものの、複数の「スポット」ですでに感染が始まっていると考えられるとしたうえで「スポット」の感染がさらなる感染拡大につながると短期間で多数の患者が出ることが予想され、中には重症者も出ることから「強化されてきた医療提供体制すらひっ迫してしまう可能性がある」としています。

 


2. オミクロン株の特徴


▽イギリスや南アフリカなどでは感染者数が2倍になるまでの時間が2日から3日と極めて短いという報告があり、市中感染が始まると急速に感染が拡大する可能性がある
▽ワクチンの発症予防効果がデルタ株ではおよそ70%なのに対し、オミクロン株ではおよそ20%と低い可能性がある
▽特に高齢者はワクチンによる重症化予防効果が下がり、接種した人でも感染すれば重症化する可能性がある

 


3. 年末年始について

©NHK

年末年始は1年のうちで最も感染が拡大しやすい時期だとして、次のように呼びかけました。
▽帰省や旅行については慎重に検討する
▽帰省や旅行を行う場合
・事前の生活に気をつけ密を避けるなど基本的な感染対策を徹底する
・ワクチンを接種していない人は帰省や旅行の前に検査を受ける
・接種した人でも感染する場合があるため、接種していない人や高齢者など重症化リスクの高い人に会う場合には検査を受ける
▽渡航中止勧告が出ている国には渡航せず、それ以外の国へも観光などの不要不急の渡航は控える

 


4. 具合が悪くなった場合


少しでも具合が悪い場合は外出を控えて医療機関を受診して検査を受けるよう強く勧めています。

 


5. 忘年会や新年会

©NHK

忘年会や新年会については次のように注意を呼びかけました。
▽慎重にするよう求める
▽換気などが行われている第三者の認証を受けた店を選ぶ
▽できるだけ少人数で大声を出すことや長時間に渡るのを避ける
▽食事中に会話をするときはマスクを着用する

 


6. イベント


初詣や成人式などのイベントでは可能なかぎり混雑を避けるべきだとしています。

 


7. ワクチン 3回目の追加接種


高齢者は発症や重症化を予防するため、接種の順番がくればファイザー製やモデルナ製かにかかわらず、なるべく早い時期に追加接種を受けるよう呼びかけました。

 


■東京 オミクロン株への警戒強める

©NHK

東京都もオミクロン株への警戒を強めています。都のモニタリング会議で専門家は、感染拡大に備えて入院や宿泊療養などのさらなる体制強化が求められると指摘しました。

 


夜間の人出 “コロナ流行以降 最高水準に到達”

©NHK

またモニタリング会議で、東京都医学総合研究所社会健康医学研究センターの西田淳志センター長は都内の繁華街の夜間の人出について「ここ2週間ほどで新型コロナウイルスの流行が始まって以降、最高水準にほぼ到達し、かなり高いところで推移し続けている。今後オミクロン株への置き換えが急速に進んでいった場合には感染状況に再び大きく影響する可能性は十分にある」と述べ、警戒感を示しました。

そのうえで「長時間の飲酒によってマスクの着用など基本的な感染対策がおろそかになる可能性がある。オミクロン株に備えて長時間、大人数、マスクなしの会食をできるかぎり回避することが重要だ」と呼びかけました。

 


「いつ市中感染が発生してもおかしくない」


©NHK

東京都の小池知事は記者団に対し「東京でもいつオミクロン株の市中感染が発生してもおかしくないという危機管理の体制で取り組んでいく。都民の皆様には原点に立ち戻ってあらゆる場面での基本的な感染防止対策の徹底をお願いする」と述べました。

またオミクロン株に感染した人の濃厚接触者で、勧められている宿泊療養施設に入らず自宅で待機している人がいることについて「法律の限界でこういったことこそ国会は議論すべきではないか。『文書通信交通滞在費』100万円を議論するのも結構だがそれは永田町の話だ。国民にとって必要なことで国会は動いていただかないと『何のために選んでいるのか』と疑問を抱く方がいるのではないか」と述べました。

そのうえで「個人の事情もあるだろうが、ぜひ宿泊療養などにしばらく身を置くことでみずからを守り、家族を守り、社会を守ることにつながるとご理解をいただきたい」と述べ、宿泊療養施設に入るよう重ねて呼びかけました。

 


■濃厚接触者 全国計7819人に


「オミクロン株」の感染が海外からの入国者を中心に相次ぐ中、厚生労働省によりますと、同じ飛行機に乗っていて濃厚接触者とされた人は23日午前0時時点で全国で合わせて7819人となっています。22日の午前0時から3510人増えています。

濃厚接触者とされた人は、検疫で指定されている待機施設や都道府県が用意する宿泊施設、それに自宅で待機して健康観察を受けているということです。

また厚生労働省は23日までに市中感染したとみられる大阪府と京都府の合わせて4人についても、濃厚接触に該当する人の特定を進めています。

 


■岸田首相 “無症状でも無料で検査”

©NHK

岸田総理大臣は大阪、京都、沖縄の3府県を念頭に、希望者は無症状でも無料で検査を受けられるようにする方針を示しました。

岸田総理大臣は都内で講演し「市中感染が確認された大阪と京都、アメリカ軍基地で集団感染が発生した沖縄では不安が広がっている。こうした封じ込め対策が必要な地域では不安のあるすべての方を対象に無料検査を実施できるようにする」と述べ、大阪、京都、沖縄の3府県を念頭に感染対策が特に必要な地域では、希望者は無症状でも無料で検査を受けられるようにする方針を示しました。

また山際新型コロナ対策担当大臣は記者会見で、感染対策が特に必要な地域では希望者は無症状でも無料で検査を受けられるようにすることを全国の都道府県に通知したと明らかにしました。そして「知事の要請でものごとがスタートする仕組みになっており大阪はあすから、沖縄も同様の意向を示していて京都の知事と今、調整をしている。オミクロン株への感染が確認された都道府県では同じような形になると思う。タイミングが遅れることなく対応していきたい」と述べました。

 


■官房長官「行動制限緩和の変更 考えていない」

©NHK

野官房長官は記者会見で「現時点で直ちに行動制限の緩和を変更することは考えていないが、感染状況などを踏まえ自治体や専門家とも連携し機動的かつスピード感をもって対応していく」と述べました。

さらに「仮に感染が急拡大した場合、次の感染拡大に備えて整備した体制が即座に実際に稼働できるよう、厚生労働省より各都道府県に対して保健・医療提供体制の点検や強化を求める事務連絡を発出しており、引き続き万全を期していきたい」と述べました。


■オミクロン株 世界で感染拡大


オミクロン株の感染は世界でも拡大していて、WHO=世界保健機関は21日、オミクロン株の感染者が106の国と地域で確認されたと発表し「デルタ株よりも速く感染が拡大している」と警戒を呼びかけました。
 

 

<アメリカ>一日の感染者数 約15万人

©NHK

アメリカではオミクロン株の感染が拡大していて、一日に報告される感染者の数は20日時点での1週間平均でおよそ15万人と急速な増加が続いています。

 


<英 ロンドン>感染者の約9割がオミクロン株か

©NHK

イギリスでは22日、一日の新たな感染者が10万人を超えこれまでで最も多くなりました。またオミクロン株の感染が確認された人は累計でおよそ7万4000人となり、ロンドンでは感染者全体のおよそ9割を占めているとみられます。

死者や重症者は大きくは増えていませんが政府は危機感を強めていて、軍なども投入して追加接種を急いでいます。

 


■“重症化リスク デルタ株より低いようだが警戒緩めず対策を”

©NHK

アメリカ政府の首席医療顧問を務めるファウチ博士はオミクロン株について「感染力が極めて強い」と述べたうえで、南アフリカやイギリスのスコットランドからの報告を分析した結果「デルタ株と比べて重症化するリスクが低くなっているようだ」と述べました。

しかし感染者が大きく増加すれば重症化する人も増え医療機関の負担が増すとして、重症化のリスクが低いとしても警戒を緩めずに対策を続ける必要があると強調しました。
----------------------------------------------------------
 

【関連記事】

オミクロン株の重症リスク低下の証拠なし、専門家「デルタと同規模の死者数に」(12/22)

「オミクロン株にはどう対応すべきか」忽那賢志教授が考える"変異株対策"の重要ポイント(12/22)

専門家「氷山の一角」 市中感染、既に拡大か オミクロン株(12/22)
 

----------------------------------------------------------
オミクロン株 感染力は?重症化は?分かってきたこと【12/22】
2021年12月22日 19時55分 NHK

©NHK

新たな変異ウイルスの「オミクロン株」、大阪府内で市中感染とみられるケースが確認されました。

欧米など市中感染が報告されている国では、デルタ株よりも優勢になってきていて、感染力が強いということが見えてきました。

専門家は、日本でもオミクロン株の市中感染が起き、感染が拡大することを想定しておかないといけないとしています。

これまでに分かってきたことをまとめました。
(2021年12月22日現在)


■オミクロン株、初の国内“市中感染”


12月22日、大阪府でオミクロン株への感染が確認されたうちの3人が海外渡航歴がなく、感染経路がわからない「市中感染」とみられると発表されました。

3人は30代の男性と女性、それに10歳未満の女の子の家族で、軽症ですでに入院しているということです。

©NHK

市中感染とは、市中で「経路がたどれない感染」が起きたことを意味していて、今後、感染が地域に広がるおそれがあるとみられます。

日本で初めてオミクロン株への感染が検疫で確認されたのは11月28日に入国した人のケースだったので、3週間あまりで市中感染が確認されたことになります。

これまでも、アルファ株やデルタ株など、変異ウイルスは海外から入ってきていますが、いずれも、検疫で見つかってから3週間から1か月ほどで市中感染が起きています。

©NHK

市中で見つかるのは時間の問題で、今行われている水際対策はその間に医療や検査などの態勢を整えることを主眼にしていました。

今後、国内で広がるのは間違いないと、対策に当たってきた専門家は見ていて、国内で感染拡大のスピードをどれだけ抑えられるかというフェーズに入ってきました。

 


■オミクロン株“感染力強い”報告相次ぐ


オミクロン株は、これまでに報告されてきた変異ウイルスより、感染力が強いとみられるとする報告が相次いでいます。

これまでデルタ株がほぼすべてを占めていたイギリスやアメリカでもオミクロン株が優勢になってきています。

イギリスでは、12月21日までにオミクロン株に感染した人が累計で6万人を超えていて、首都のロンドンでは現在、検出される新型コロナウイルスのおよそ90%がオミクロン株だとみられているほか、アメリカでもCDC=疾病対策センターが先週、12月18日までの1週間で全米でオミクロン株が占める割合は73.2%と、前の週の12.6%から6倍に増加したとしています。

©NHK

またWHO=世界保健機関は、オミクロン株の市中感染が確認されている国では感染者数が倍増するまでの時間が1.5日から3日と速くなっているとしていて、テドロス事務局長は12月20日の記者会見で「デルタ株よりも著しく速いスピードで広がっているという一貫した証拠がある。ワクチンを接種した人や感染して回復した人が感染することもあるようだ」と述べ、警戒を呼びかけています。

 


■年末年始 オミクロン株で“第6波”拡大を警戒


日本では、新型コロナウイルスの感染者数が去年夏以降で最も少ない状態が続いています。

©NHK

しかし、厚生労働省の専門家会合は各地で夜間の人出が増えていて、気温の低下で屋内での活動が増えるほか、忘年会やクリスマス、正月休みなどで、飲食やふだん会わない人との接触の機会が増えると想定されるとして、今後の感染の動向に注意が必要だと指摘しています。

ここにオミクロン株が入り込み、感染の“第6波”が大きな感染拡大になり、医療への負荷が大きくなることを警戒しています。

 


■“感染しても軽症?” 慎重に見る必要

©NHK

一方、オミクロン株は感染しても重症化する割合が低いのではないかという見方も出ていますが、WHOなどはまだ慎重に見る必要があるとしています。

ヨーロッパ、アメリカ、それに韓国からはほとんどの人が軽症か無症状だと報告されています。

イギリスでは、12月21日までにイングランドでオミクロン株への感染が確認されたのは5万6000人余りで、入院しているのは129人、そして14人が亡くなったとしています。

アメリカのCDC=疾病対策センターは「初期のデータからはオミクロン株に感染した場合、これまでの変異ウイルスに比べて重症化しにくいことが示唆されているが、データはまだ限られている。たとえ重症化する人の割合がこれまでの変異ウイルスより少なくなったとしても、感染者の増加を考えると重症化する人は相当な数になる」としています。

また、感染者が増加してから重症化する人や亡くなる人が増加するまでは一定の時間がかかることもあり、WHOも12月21日に出した週報の中で重症化しやすいかどうかを示すデータはまだ限られているとしたうえで「イギリスや南アフリカでは入院する人が増え続けている。感染者数の急激な増加から医療のシステムがひっ迫する可能性がある」としています。

 


■ワクチン接種後に感染するケースも

©NHK

日本国内でも3回目のワクチン接種が医療従事者を対象に始まっていて、今後、高齢者や重症化リスクが高い人を対象にした接種も始まります。

今、日本国内ではワクチン接種を終えた人は80%近くと高くなっていて、これまでの感染拡大の際とは状況が異なりますが、ワクチンを接種した人でも感染するケースもオミクロン株で報告されています。

一方で、日本でも多く使われているmRNAワクチンを開発したファイザーやモデルナは、3回目の接種を行うことで、ウイルスの働きを抑える中和抗体の値は上がり、オミクロン株に対しても十分な効果が期待できるとする実験の結果を発表しています。

感染力や感染した場合の重症になりやすさ(病原性)を見極められるまでは、最大限、警戒をするという対応が取られています。

 


■これまでの変異ウイルスとの比較


感染力や病原性など、今、分かっていることをWHOや国立感染症研究所、各国の公的機関などの情報をもとに、ほかの「懸念される変異株=VOC」と比較する形でまとめました。

©NHK



■感染力


オミクロン株は、スパイクたんぱく質の変異の数から見ると、感染力が強まっている可能性が指摘されています。

WHOは、オミクロン株はデルタ株より速く感染が拡大しているとしています。

 


■病原性


アメリカのCDC=疾病対策センターは12月10日に出した報告で、アメリカ国内でのオミクロン株の症例は多くが軽症だとしています。

感染したあと重症化するまでの間には一定の時間があるほか、ワクチンを接種済みの人やこれまでに感染したことのある人にオミクロン株が感染することで軽症となっている可能性もあるとして、病原性は、今後さらに症例が増えることで明らかになってくるという考えを示しています。
 

 

■再感染のリスク


▽『アルファ株』
→ウイルスを抑える抗体の働きは維持、再感染のリスクは従来株と同じか

▽『ベータ株』
→ウイルスを抑える抗体の働きは減る、ウイルスを攻撃する細胞の働きは維持

▽『ガンマ株』
→ウイルスを抑える抗体の働きはやや減る

▽『デルタ株』
→ウイルスを抑える抗体の働きは減る

▽『オミクロン株』
→再感染のリスク上がるとみられる

WHOでは、ワクチンや過去の感染によって免疫を持つ人でも再感染しやすくなる変異があるとしています。

南アフリカでは、再感染のリスクが11月にはそれ以前と比べて2.39倍になっているとする研究報告があるということです。

WHOは、データがさらに必要だとしていますが、初期段階のデータでは再感染のリスクは上がっているとみられるとしています。
 

 

■ワクチンの効果(ファイザー・モデルナのmRNAワクチン)

©NHK

▽『アルファ株』
→感染予防・発症予防・重症化予防ともに変わらず

▽『ベータ株』
→発症予防・重症化予防ともに変わらず

▽『ガンマ株』
→感染予防・発症予防・重症化予防ともに変わらず

▽『デルタ株』
→感染予防・発症予防・重症化予防ともに変わらず(感染予防・発症予防は下がるという報告も)

▽『オミクロン株』
→中和抗体低下・発症予防効果低下の報告も、3回目接種で“中和抗体上がる”実験の報告も

オミクロン株について、ワクチン接種を完了した人でも感染しているケースが報告されています。

WHOは、初期段階のデータからはワクチンの効果は下がっている可能性があるとしています。

モデルナは12月20日、研究室で行った初期的な実験の結果を発表し、オミクロン株の場合、2回接種を受けた人の血液中ではウイルスの働きを抑える中和抗体の効果が従来のウイルスに比べて低下していたとしています。

その一方、3回目の追加接種を受けた後では、中和抗体の値は最初の接種の半分の量でもおよそ37倍、同じ量だとおよそ83倍になったとしていて、「オミクロン株に対して、十分な効果が期待できる」としています。

ファイザーも12月8日に、オミクロン株に対するワクチンの効果について、3回目の接種を行うことで中和抗体の値が2回接種の場合の25倍になり、従来のウイルスに対する場合と同じ程度に高まったとする初期の実験結果を示しています。

 


■治療薬の効果

©NHK

オミクロン株の変異のため、重症化を防ぐために感染した初期に投与される『抗体カクテル療法』に影響が出ないか懸念されています。

一方で、ウイルスの増殖を防ぐ仕組みの飲み薬には影響が出ないのではないかと考えられています。

また、WHOは、重症患者に使われる免疫の過剰反応を防ぐ薬やステロイド剤は、引き続き効果が期待されるとしています。

 


■感染経路


新型コロナウイルス感染経路は、飛まつや「マイクロ飛まつ」と呼ばれる密閉された室内を漂う小さな飛まつが主で、ウイルスがついた手で鼻や口などを触ることによる接触感染も報告されています。

オミクロン株について、感染力が強まっているおそれはありますが、同様の感染経路だと考えられています。

 


■和田耕治 教授「周囲に広がっているおそれ 対応検討を」

©NHK

厚生労働省の専門家会合のメンバーで、国際医療福祉大学の和田耕治教授は「オミクロン株の感染力がこれまでよりも強いことを考えると、検疫を突破されることは十分に想定されていた。今回は、たまたま大阪だったが、市中感染が見つかるケースは、日本のどこであってもおかしくない。市中感染が確認された地域では、周囲に感染が広がっていると思われるので、さらに広がるのをどう防ぐのかがポイントだ。海外で急速に拡大している状況を考えれば、今後、国内でも広がることを前提にどう対応するのか検討しておく必要がある。オミクロン株の感染スピードは極めて早いことが分かってきている。もし病院などで感染が広がれば医療スタッフが仕事に出られず、医療がひっ迫するという事態も想定され、インフラなど社会機能の維持に必要な業種も注意が必要だ」と話しています。

和田教授は、症状がある人は外に出ず早めに医療機関を受診して検査を受けること、鼻水など体調の変化が少しでもあれば会合などの出席を控えること、会食などは少人数で短時間で行うことなど、感染リスクを抑える行動を取ることが重要だとしています。

 


■賀来満夫 特任教授「もう一度危機意識を強く持って」

©NHK

また、東北医科薬科大学の賀来満夫特任教授は「海外では格段に感染が拡大していることを考えると、国内でも市中感染が起こりうる状況にあった。これまでも第6波に備えた医療体制の構築が進められてきたが、重症化した際の対応、軽症、中等症への対応などきめこまやかな対応が求められる。これから年末年始に向けて、忘年会や帰省などを計画している人も多いと思うが、オミクロン株が出てきたことで、もう一度しっかりと危機意識を強く持ってもらいたい。マスクの着用や手洗い、換気、3密を避ける、距離を保つといった基本的な感染対策をより一層徹底してほしい。それが第6波をできるだけ防ぐことにつながるはずだ」と話しています。

 


■これまでと同様の対策を

©NHK

オミクロン株は、現在、感染力や病原性などについて、世界中で研究が進められていて、WHOや国立感染症研究所などが情報を更新していく予定です。

私たちができる対策は、これまでと変わりません。

厚生労働省の専門家会合も、ワクチン接種の推進に加えて、マスクの着用、消毒や密を避けるといった基本的な対策を続けるよう呼びかけています。
----------------------------------------------------------
 

【関連記事】

「モルヌピラビル」 新型コロナの飲み薬として正式に承認(12/24)
抗体カクテル療法 オミクロン株に効果期待できず 投与推奨せず(12/25)
 

 

Natureでの論文の新型コロナウイルスについて

随時更新しています。

 

 

日常生活の注意点
具体的な内容や影響などを紹介します。
 
医療崩壊に至らないよう、感染しない、感染させないよう、身を守るために、下記を熟読してご対処くださいませ。
新型コロナウイルス感染症まとめ
 

 

≪最新情報のご確認を・・・≫
 
新型コロナウイルス―日本経済新聞
関連ニュースをこちらでまとめてお読みいただけます。

特集:新型コロナウイルス感染症「COVID-19」
AFPBBの国際関連ニュースです。
コロナ―AFPBB News

より詳細な最新情報は下記でご確認くださいませ。
「新型コロナウイルス」-NHK News Web
「新型コロナ 国内感染者数」:NHK News Web

「新型コロナ ワクチン(日本国内)」―NHK News Web
 
≪NHK特設サイト≫
特設サイト 新型コロナウイルス
都道府県別の感染者数や最新ニュース、あなたの不安に寄り添う情報をまとめた特設サイトです

©NHK

 

※体調を確保しながらなので、更新等が滞ることもあるかと思いますので、申し訳ないと思っております。主治医の指示に従っておりますので、ご安心くださいませ。まずは取り急ぎに取り上げます。


政宗(いぬのきもち・ねこのきもちのデータベース)については、体調をみながら随時、最終更新日から取り上げています。癒し&知識の増強にお役立てくださいませ。

 

※現在、ニャンコの両手の治療や通院と私の耳とお口の中の治療や通院でブログ活動が停滞しております。ご心配をおかけしておりすみません。治療に今しばらく時間がかかると思います。申し訳ございません。