オミクロン株について(まとめ):その1 | Just One of Those Things

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もしもの時のための、新型コロナウイルス対策編。

 

今回は、オミクロン株について、まとめて取り上げます。

 

まずは、発見した当時のものから・・・

 

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南アフリカでワクチンの効果低下させる新たな変異ウイルス発見
2021年11月26日 11時55分 NHK

 

©NHK

南アフリカの保健当局は25日、新型コロナウイルスのワクチンの効果を低下させる可能性がある新たな変異ウイルスが見つかったと発表しました。WHO=世界保健機関はこのウイルスを「懸念される変異株」などに指定するかどうか、検討することにしています。

南アフリカの保健当局は25日、首都プレトリアや、最大都市ヨハネスブルクのあるハウテン州で、新型コロナウイルスの新たな変異ウイルスが検出されたと発表しました。

保健当局によりますと、これまでに国内で確認されたこの変異ウイルスの感染例は77例ですが、検出される割合は急速に増えていて、ハウテン州以外にも広がっている可能性があるということです。

またこの変異ウイルスには、ワクチンの効果を低下させる可能性のある変異があるということで、南アフリカ以外にも隣接するボツワナで検出されているほか、香港でも、南アフリカからの旅行者から検出されたということです。

これについて、WHOで新型コロナウイルス対策の技術責任者を務めるバンケルコフ氏は25日「この変異ウイルスについてわかっていることは少ないが、現在、専門家が治療薬やワクチンの効果にどのような影響があるか、調べている」と述べました。

WHOは、このウイルスを「懸念される変異株」や「注目すべき変異株」に指定するかどうか検討することにしています。


■イギリス政府 南アフリカなど周辺の計6か国を渡航禁止に

©NHK

イギリス政府は、南アフリカで新たな変異ウイルスが確認されたことを受けて、南アフリカやその周辺のボツワナなど合わせて6か国を対象に、現地時間の26日正午、日本時間の26日午後9時から、渡航制限を強化する措置を発表しました。

これらの国々からは直行便が停止され、入国が禁止されます。

また、イギリスに住んでいる人については政府指定のホテルでの隔離が義務づけられることになります。

25日夜、ジャビド保健相はメディアの取材に応じ「この変異ウイルスは、デルタ株よりも感染力が強い可能性があり、ワクチンの効果を弱めるおそれがある」と述べ、対策の必要性を強調しました。

イギリス政府によりますと、新たな変異ウイルスはイギリス国内では今のところ確認されておらず、今回の措置は予防的なものだとしています。

 


■官房長官「緊張感を持って対応」

©NHK

松野官房長官は閣議のあとの記者会見で「新型コロナウイルスの新たな変異株について、南アフリカを中心に感染が広がっているとの報道は承知している。新たに変異株が確認された場合は、その感染性や重篤度、ワクチン効果に与える影響などを評価していくことが重要だと考えており、緊張感を持って対応しているところだ」と述べました。

そのうえで「現時点では空港検疫を含めて日本国内では確認されていないが、引き続きWHO=世界保健機関や諸外国の動向などの情報を収集しているところだ。また、検疫で陽性が判明した検体はすべて国立感染症研究所でゲノム解析を行うとともに、国内におけるゲノムサーベイランスにより変異株の動向を監視している」と述べました。

そして「危機管理の要諦は最悪の事態を想定することだ。水際対策についても、新たな変異株の感染が拡大するなど、状況が悪化する場合には機動的に対処していくことにしており、本件についても迅速かつ適切に対応していく考えだ」と述べました。
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現在は既に国内で4列目のオミクロン株の感染者が出ているので、ここでは、オミクロン株について特化したものを取り上げます。


下記は、参考文献として取り上げる予定でしたが、記事が削除されていたので取り上げます。


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オミクロン株、解析すると…ウイルス表面に32か所もの変異「過去の流行株と系統が違う」
2021年11月27日 21:26読売新聞オンライン


 国立感染症研究所は26日、オミクロン株の警戒レベルを3段階中2番目に高い「注目すべき変異株(VOI)」に位置づけた。日本では26日までに国内や検疫での検出例はなく、ウイルスの性質は「十分な情報が得られていない」とするが、監視態勢を強化している。

 オミクロン株は人間の細胞に結合するウイルス表面の突起部分だけで32か所もの変異があった。慶応大の解析によると、世界中で流行した英国由来のアルファ株、インド由来のデルタ株と共通の変異はあるが、両者や南アフリカ由来のベータ株とも違う、別の系統で変異した新型コロナウイルスと考えられるという。

 分析した小崎健次郎教授(臨床遺伝学)は「過去の流行株と系統が違うため、アフリカで監視の目をくぐり抜けて変異が蓄積したのではないか」と指摘する。

 感染力や重症度は不明だが、変異は細胞への侵入のしやすさや、免疫の攻撃の回避に関係する部位にもあった。東京医科大の浜田篤郎特任教授(渡航医学)は「南アフリカの一部地域では感染力が強いデルタ株を凌駕(りょうが)し、オミクロン株に置き替わっている。変異部位も多く、感染力が増している可能性がある」と懸念する。

 日本の感染状況は第5波が収束して小康状態にあるが、浜田特任教授は「ワクチンや治療薬の効き目が弱まれば、社会経済活動の正常化をめざす『出口戦略』が、日本を含む世界中で後退する恐れがある」と話している。(科学部 中村直人、渡辺洋介)

 

 

※現在、この記事は削除。下記に変更されています。

オミクロン株を解析したら、ウイルス表面に変異32か所…感染力強まった可能性も

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オミクロン株「悪いところ総取り」 専門家指摘
 2021/11/29 18:57 産経新聞


© 産経新聞


政府が監視体制を強める新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」は、感染力が高まったり、ワクチン効果を弱めたりする可能性が指摘されている。その特徴を「主要な変異株の悪いところを総取りした」と表現する専門家もいるが、全体像は見えておらず解析が急がれている。

オミクロン株は、ヒトの細胞への感染の足掛かりとなる突起状の「スパイクタンパク質」に約30カ所の変異を持つ。これまで検出された変異株の中で最も多様な変異がある。世界中で広まったデルタ株やアルファ株などの特徴である「K417N」「T478K」「N501Y」などの変異があり、東京農工大の水谷哲也教授(ウイルス学)は「これまでの主要な変異株の悪いところを総取りしたような変異株だ」と指摘する。

ただ、詳しい性質は明らかになっていない。世界保健機関(WHO)は28日の声明で、オミクロン株について、南アフリカの一部地域で感染者と入院率が増えているが、現時点で症状が他の変異株と異なるという情報はないとした。重症化率の高さなどの解明には「数日から数週間かかる」という。

一般に、スパイクタンパク質に入る変異が多くなるほど、構造や機能が変化する可能性が高まる。国立感染症研究所によると、スパイクタンパク質に変異を20カ所入れた合成ウイルスを用いた実験では、感染者やワクチン接種者の血液で免疫を逃れる性質が確認されたとする報告がある。オミクロン株でも、こうした多重変異によるワクチン効果の低下や再感染の可能性が懸念されるという。

ただ、ワクチン接種によってできた中和抗体が結合できるウイルス上の目印は複数あり、水谷教授は「ワクチン効果が弱まる可能性はあるが、無くなることはないだろう」と話す。

一方、すでに世界各国で水面下での感染が拡大し、日本国内に入り込んでいる可能性もある。日本政府は、水際強化に加え、全国のゲノム解析による監視体制を強化。感染研ではオミクロン株を検出するPCR検査の手法を開発中だ。

東京医科大の濱田篤郎特任教授(渡航医学)は「気温が下がり、年末年始に向けて人流が増え、国民のワクチン効果も落ちていく今後、国内でオミクロン株が次の感染の波を作る可能性もある。詳しい性質が判明するまでは水際対策を強化し、少しでも流入を遅らせるべきだ」と話している。
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※現時点では、欧州でオミクロン株が発生したのではないかという感染者の証言やゲノム解析で南アフリカの発見以前の随分前の段階で系統の分岐がみられるとの研究報告もあります。

 

【参考文献】

全世界からの外国人の新規入国停止はなぜ? 新たな変異ウイルス「オミクロン」知っておくべき5つのポイント(11/27)

 

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新変異ウイルス「オミクロン株」 懸念される変異株に指定 WHO
2021年11月27日 5時53分 NHK


©NHK


WHO=世界保健機関は26日、専門家などによる緊急の会合を開き、南アフリカで確認された新たな変異ウイルスについて「懸念される変異株」に指定したと発表しました。

指定の理由について、WHOは、現時点で得られている科学的な根拠からほかの「懸念される変異株」に比べ、再感染のリスクが高まることが示されているなどとしています。

呼称は「オミクロン株」としました。

©NHK

この変異ウイルスについて南アフリカの保健当局は、25日、最大都市ヨハネスブルクのあるハウテン州で、77例の感染例が確認されたと発表していてこれまでに南アフリカに隣接するボツワナのほか、香港やイスラエル、ベルギーでも見つかっています。

今回、WHOが南アフリカで確認された新たな変異ウイルスを現在、広まっているデルタ株などと同じ「懸念される変異株」に指定したことで世界的な監視態勢が強化されることになります。

©NHK

WHOで新型コロナウイルス対策の技術責任者を務めるバンケルコフ氏は、オミクロン株について「数多くの変異が生じており、中には懸念される特性を持つものもある」と述べたうえで感染力や重症化のリスク、診断やワクチンの効果への影響などについて各国で研究を進めていることを明らかにしました。

 


■新たな変異ウイルスへの感染確認 アジアや欧州でも


南アフリカで確認された新たな変異ウイルスの感染者は、これまでに、隣接するボツワナのほか、香港、イスラエル、それにベルギーで確認されています。

香港で感染が確認されたのは、今月11日に南アフリカから到着したあとホテルで隔離中の男性と、その向かい側の部屋で隔離中のカナダから到着した男性の2人です。

2人はいずれも2回のワクチン接種を終えていたということで、カナダからの男性は、食事の受け渡しのため部屋のドアを開けた際に感染した可能性が高いとみられています。

イスラエルで感染が確認された1人はアフリカ南部のマラウイから戻った人だということです。

ベルギーの感染者はエジプトからトルコを経由して今月11日に到着した人で、ワクチンは接種しておらず、地元の公共メディアは南アフリカやその周辺には滞在していなかったと伝えています。
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ここまでを根底に、非常に注意すべきウイルスだという事が想定できるかと思います。

 

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「オミクロン株」で専門家“ワクチン効果が影響されるか注視”
2021年11月27日 15時30分 NHK

 

©NHK

南アフリカで確認された新たな変異ウイルスについて、海外の感染症に詳しい専門家は「ワクチンの効果がどれだけ影響されるかもう少し様子をみる必要がある」という見方を示しています。


■『スパイクたんぱく質』に30以上の変異


海外の感染症に詳しい東京医科大学の濱田篤郎特任教授は「この変異ウイルスは表面にある『スパイクたんぱく質』という部分に30以上の変異があり、デルタ株よりも変異が多いことから感染力の増加やワクチンへの影響につながる可能性がある。今、調査が進められていると思うが現段階では感染力がある程度高い可能性があるためWHOはVOC=懸念される変異株にしたとみられる。ワクチンの効果がどれだけ影響されるかはもう少し様子をみる必要があるのではないか」と話していました。
 

 

■私たちは現在行っている予防対策を


また、日本での対応については「香港で感染者が見つかっていて、日本にも入ってくる可能性はある。まずは南アフリカとその周辺からの入国者について、厳重に健康監視をすることが重要だ。日本で私たちが注意するべきこととしては、現在行っている予防対策を粛々と進めていくことだ。これから日本でも始まる3回目の追加接種を進め、日ごろからマスクを着用する、距離を保つなどの予防対策を取っていくことでかなり防げるのではないか」と話していました。
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【参考文献】

【長崎】オミクロン株 長崎大学熱帯医学研究所・森田公一所長(ウイルス学)に聞く(11/29)
オミクロン株 感染力は?対策は?忽那賢志教授解説(11/29)
 

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南アフリカ大統領「オミクロン株 変異著しく感染者急増」
2021年11月29日 10時18分 NHK


©NHK


新たな変異ウイルスが確認された南アフリカのラマポーザ大統領はテレビ演説で「オミクロン株はこれまでのどの変異株より変異が著しく、国内で確認後、感染者が急増している」として危機感を示したうえで、国民に対して、ワクチン接種を含めた感染対策の徹底を呼びかけました。

南アフリカのラマポーザ大統領は、WHO=世界保健機関が「懸念される変異株」に指定した「オミクロン株」の感染が国内で広がっていることを受けて、28日、対策会議を開いたあと、テレビで演説しました。

この中で、ラマポーザ大統領は、オミクロン株についてまだ分からないことが多いとしながらも「これまでのどの変異株より変異が著しい」と指摘したうえで、この1週間の1日あたりの新規感染者数が、前の週に比べて3倍以上に急増しているとして危機感を示しました。

国民に対しては、パニックにならないよう呼びかけたうえで、少なくとも1回のワクチン接種を終えた人は、成人の41%にとどまっているとして接種を促すとともに、公共の場でのマスクの着用や、多くの人が集まる催しを控えることなど感染対策を徹底するよう呼びかけました。

一方、ラマポーザ大統領は南アフリカからの入国を制限する動きなどが各国に広がっていることについて「差別的だ」と非難したうえで、世界がパンデミックを防ぐためには、先進国と途上国などで広がるワクチン格差を是正すべきだと訴えました。
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※南アフリカが、「オミクロン株の変異著しく・・・」と言っていますが、詳細な科学的追跡は行われていないようで、日本国内の専門家でも詳細がわからないそうです。

 

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「オミクロン株」警戒で水際対策強化 感染力やワクチン効果は
2021年11月29日 19時29分 NHK

©NHK

南アフリカで確認された新型コロナの新たな変異ウイルス「オミクロン株」。29日午後4時の時点で12の国と地域で確認されています。

世界的な感染の広がりを見せる中、岸田総理大臣は30日午前0時から、世界のすべての国や地域を対象に、ビジネス目的などの外国人の新規入国を原則停止することを明らかにしました。


■羽田空港 アフリカからの入国者の姿も…

©NHK

外国人の新規入国について、政府はビジネス目的の短期滞在者や留学生、技能実習生などを対象に今月8日から緩和。入国を再開していましたが、わずか3週間で再び停止することになりました。

29日、羽田空港で西アフリカのコートジボワールから帰国した会社員の男性に話を聞くと「あすから外国人の入国が停止されることは知らなかったです。あすだったら入れなくなるかもしれないので、きょう日本に来られてよかったです」と話していました。

 


■ナミビアからの入国者が陽性 オミクロン株か解析進める

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こうした中、後藤厚生労働大臣は29日昼すぎ、水際対策を強化しているアフリカ南部のナミビアから28日夕方に入国し成田空港の検疫で検査を受けた30代の男性が新型コロナウイルスに感染していたことを明らかにしました。ウイルスがオミクロン株かどうか、国立感染症研究所で速やかにゲノム解析を進めることにしています。
 

また、この男性と同行した家族2人の合わせて3人は、いずれも国が指定する施設にとどまっていて、男性には発熱の症状が見られる一方、家族2人は検査の結果、陰性だったということです。

後藤大臣は「引き続き検疫で陽性になったすべての検体のゲノム解析を実施するとともに、自治体主体のゲノム解析についても、現時点の検査能力を最大限発揮して実施してもらうようお願いするなど、国内の検査体制を強化していく」と述べました。

 


■30日午前0時から 外国人の新規入国原則停止

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オミクロン株の感染が広がりを見せていることを踏まえ、政府は29日午後、総理大臣官邸で関係閣僚による会議を開き、対応を協議しました。

このあと岸田総理大臣は記者団に対し「オミクロン株の病毒性や感染力など、いまだ世界的に専門家の分析が行われている途上の状況にあるが、WHO=世界保健機関は懸念される変異株に指定した」と指摘しました。
 

そのうえで「わが国として最悪の事態を避けるため、緊急避難的な予防措置として、まずは外国人の入国は11月30日午前0時より、全世界を対象に禁止する」と述べ、30日午前0時から世界のすべての国や地域を対象にビジネス目的などの外国人の新規入国を原則停止する方針を明らかにしました。

さらに「日本人などについても、南アフリカなど9か国に加えて感染が確認された14か国・地域から帰国する場合にはリスクに応じて、指定施設で厳格な隔離措置を実施する」としたうえで「これらの措置は、オミクロン株についての情報がある程度明らかになるまでの、念のための臨時異例の措置だ」と説明しました。

一方で、岸田総理大臣は「わが国はG7の中でも最高のワクチン接種率かつ2回目の接種から最も日が浅い状況だ。マスク着用をはじめ、行動自粛への国民の協力なども世界が称賛している。オミクロン株のリスクへの耐性は各国以上に強いと認識している。国民は落ち着いて対応するよう呼びかけたい」と強調しました。
 

そして「未知のリスクには慎重の上にも慎重に対応すべきと考えて政権運営を行っている。まだ状況が分からないのに慎重すぎるという批判は、私がすべてを負う覚悟でやっていく。国民の皆さんにはご理解をお願いしたい」と述べました。

 


■【詳細】政府による水際対策

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▽外国人の新規入国については、これまで認められていたビジネス目的なども含め、世界のすべての国や地域を対象に30日午前0時から「当面1か月」の間、原則、停止されます。
 

これにより、今後、日本に新規入国できる外国人は、人道上の配慮が必要な人などに限定され、政府関係者は「最悪の事態を想定した、事実上の全面的な入国の禁止措置だ」と話しています。

▽また、日本人の帰国者などに対しても、来月1日以降入国する人から対策が強化されます。
 

具体的には、日本人の帰国者などは、今月上旬からワクチン接種などを条件に、入国後、自宅などで待機が必要な期間が最短で3日間に短縮されていましたが、再び、14日間に延長されます。
 

さらに、感染状況を踏まえ、一部の国や地域からの帰国者などは、入国後、一定期間、検疫所が指定する空港周辺の宿泊施設などにとどまる「停留」という、より強い措置がとられます。
 

このうちオミクロン株が最初に確認された南アフリカや、その周辺のジンバブエやアンゴラなどアフリカ南部の10か国は10日間の「停留」が求められます。
 

このほか、イスラエル、イギリス、オランダなど7か国は6日間、オーストラリアやドイツ、デンマークや香港など、27の国や地域は3日間、それぞれ「停留」が求められます。

これらの措置に伴い、今月26日から1日あたり5000人に緩和されてきた入国者数の上限についても、来月1日から再び3500人程度に引き下げられることになりました。
 

政府は、こうした水際対策のほかにも帰国者の健康状態のフォローアップをはじめ、オミクロン株の監視体制の拡充を図るなどして、国内での感染拡大の防止に全力をあげることにしています。
 

 

■オミクロン株は “懸念される変異株” WHOも 感染研も

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WHOは南アフリカで確認された新たな変異ウイルスについて、今月26日「VOC=懸念される変異株」に指定し「オミクロン株」と名付けました。

日本では今月27日現在、感染者は見つかっていませんが、国立感染症研究所では、ウイルスについての海外の情報などから国内でも「VOC」に位置づけたということです。

これまでにWHOが「VOC」に指定したのは、アルファ株、ベータ株、ガンマ株、デルタ株の4つの変異株。


このうちアルファ株とデルタ株は日本でも大きく流行しましたが、ベータ株とガンマ株はほとんど流行しませんでした。

 


■オミクロン株とは…

©NHK

オミクロン株、その正体はどこまでわかっているのでしょうか。

国立感染症研究所によりますとオミクロン株はウイルスの表面にある「スパイクたんぱく質」という突起のような部分にこれまでの変異ウイルスの中で最も多い30か所の変異が見つかっていて、このほかにも遺伝子の一部が欠損するなどしているということです。

「スパイクたんぱく質」はヒトの細胞に入り込む際に最初に結合する部分で、ワクチンによる抗体が目印としています。

 


■専門家「デルタ株よりも感染力が強い可能性」

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オミクロン株について、感染症対策に詳しい国際医療福祉大学の松本哲哉教授に現時点での見解を聞きました。

松本教授は「従来の変異株と比べてだいぶ構造や性質が変わっている可能性がある。これまでに感染した人がまた感染したり、ワクチンの有効性が低下したりすることが懸念される」と指摘しました。

そのうえで、「南アフリカでの感染の広がりを見ると、デルタ株を押しのけるように広がっていて、場合によってはデルタ株よりも感染力が強い可能性がある」という見方を示しました。

また松本教授は重症化のリスクについて「感染した人がどのぐらい重症化しているかなど、データがまだはっきりと出てきていないため、現時点ではわからない」としています。

 


■ワクチン3回目接種 専門家「接種進めることが大事になる」

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また、30日午前0時から世界のすべての国や地域を対象にビジネス目的などの外国人の新規入国を原則停止するという政府の方針について、松本教授は「水際対策としては有効だ。タイミングは早ければ早いほどいい。まずは状況を把握し、もしそこまで心配しなくてもよいとなれば緩和すればいい。最初は厳しく対応すべきだ」と述べました。

さらに、来月1日から国内で始まる予定の医療従事者などを対象とした3回目のワクチン接種について「オミクロン株にどこまで有効か不透明だと思われるかもしれないが、現時点でやれることは今ある手段を使って抵抗力を高めることだ。予定されている接種を進めることが大事になる」と述べました。

そして、松本教授は「ずっと緊張し続けていては次の波の時にもたなくなるので冷静に対応する必要がある。今の状況を保てるようマスクの着用や換気など基本的な感染対策を継続していくことが大事だ」呼びかけました。

 


■感染研「基本的な感染予防策の徹底が推奨される」

©NHK

オミクロン株について国立感染症研究所では、これまでよりも感染力が高まることやワクチンの効果の著しい低下、それに再感染のリスクの増加などが強く懸念されるとしています。


ただ、今のところ実験データなどがなく、疫学的な情報も十分ではないため、年代別の感染性への影響や症状の重篤度、実際の社会でのワクチンの効果への影響などについて注視していく必要があるとしました。
そのうえで、個人の基本的な感染予防策として従来と同様に3密を避けることや特に会話の際にマスクを着用すること、それに手洗いなどの徹底が推奨されるとしています。

 


■オミクロン株の感染確認 12の国と地域で

©NHK

オミクロン株はNHKが29日午後4時の時点でまとめたところ、12の国と地域で確認されています。
▽アフリカでは、南アフリカ、ボツワナ
▽ヨーロッパでは、イギリス、ドイツ、イタリア、オランダ、ベルギー、デンマーク
▽中東では、イスラエル
▽アジアでは、香港
▽オセアニアでは、オーストラリア
▽北米ではカナダで確認されています。

 


■南ア大統領 「これまでのどの変異株より変異が著しい」

©NHK

南アフリカのラマポーザ大統領はオミクロン株の感染が国内で広がっていることを受けて28日、対策会議を開いたあとテレビで演説しました。

この中でラマポーザ大統領は、オミクロン株についてまだ分からないことが多いとしながらも「これまでのどの変異株より変異が著しい」と指摘したうえでこの1週間の1日あたりの新規感染者数が前の週に比べて3倍以上に急増しているとして危機感を示しました。


国民に対しては、パニックにならないよう呼びかけたうえで、少なくとも1回のワクチン接種を終えた人は、成人の41%にとどまっているとして接種を促すとともに、公共の場でのマスクの着用や、多くの人が集まる催しを控えることなど感染対策を徹底するよう呼びかけました。

 


■アメリカ バイデン大統領が専門家チームと協議

©NHK

アメリカでは感染確認の発表はありませんが、ホワイトハウスは28日、バイデン大統領がオミクロン株への対応を巡り、首席医療顧問をつとめるファウチ博士など専門家のチームと協議したと明らかにしました。
 

バイデン大統領は、詳細な分析結果を得るまでには2週間かかるものの、既存のワクチンによって重症化を一定程度予防できる可能性があるなどと報告を受けたということです。
 

アメリカ政府は、南アフリカを含むアフリカ南部の8か国からの渡航を制限することを発表しています。
 

また、バイデン大統領は29日に最新の状況と対応を公表する予定だとしていて警戒が強まっています。
 

 

■韓国・北朝鮮・シンガポール・インドでも対策強化

©NHK

オミクロン株への警戒は、各国で強まっています。

▽韓国政府は29日、対策会議を開き、ワクチンの接種をさらに進める方針を確認しました。具体的には来月上旬から追加接種の対象を、接種完了から5か月たった18歳以上に拡大するほか、追加の接種を促すため、いわゆる「ワクチンパスポート」に接種完了から6か月間の有効期限を設けるとしています。
会議に出席したムン・ジェイン大統領(文在寅)は「今までとは次元が違う重大な局面を迎えている」と危機感を示し、5歳から11歳の接種や軽症者用飲み薬の年内の供給開始についても検討するよう指示しました。

▽北朝鮮国営の朝鮮中央通信は29日、オミクロン株について「深刻な憂慮を引き起こしている。より危険で致命的なウイルスだ」と伝え、強い警戒感をあらわにしました。
北朝鮮では、去年の1月末から続く国境の封鎖措置や、経済制裁によって物資が不足しているとされ、韓国の情報機関は、輸入の再開に向けて、中国とを結ぶ貨物列車の運行が今月再開される可能性があるという見方を示していました。
しかし、新たな変異ウイルスの影響で、韓国メディアは北朝鮮が封鎖措置の緩和を遅らせる可能性があると伝えていて、韓国統一省のイ・ジョンジュ報道官は29日の会見で「措置の緩和は、国境地域の防疫施設の整備状況や感染拡大の動向などを総合的に考慮して決まるものだ。今後の動向を綿密に注視していく」と述べています。

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▽シンガポール政府は26日、南アフリカなど7か国からの入国を禁止しました。さらに28日、ワクチンの接種を終えている人を対象に隔離なしの入国を認める措置について、来月6日から予定されていた中東のサウジアラビア、UAE=アラブ首長国連邦、それにカタールとの運用開始を延期すると発表しました。
また、新型コロナの感染拡大前には1日30万人以上が行き交っていた隣国マレーシアとの間の陸路で、29日からワクチンの接種を終えた人を対象に、およそ1年8か月ぶりに往来を再開しましたが、シンガポール政府は急きょ、入国者全員への抗原検査を行うことを決めました。

▽インド政府は28日、国外から入国する渡航者を対象にした指針を改定。
それによりますと、検疫強化の対象となるのは今月26日時点で、イギリスなどヨーロッパの国々や南アフリカ、ブラジル、それに中国など12の国や地域から渡航する人たちです。
こうした人たちには出発前だけでなく、到着後にもPCR検査を受け、陰性が確認されるまでは空港にとどまることや、その後も7日間自宅などで隔離を行うことなどを求めています。この指針は来月1日から導入されます。

 


■オーストラリア 日本人の入国再開延期へ


オーストラリアは、去年3月から外国人の入国を原則禁止してきましたが、来月1日から、日本と韓国からの入国者について、ワクチンの接種証明やPCR検査の陰性証明、それに有効なビザを保有していれば、入国が許可されることになり、観光や留学業界から歓迎の声が上がっていました。


しかし29日、オーストラリア政府は、この規制緩和の開始を来月15日まで延期すると発表しました。


これについて政府は声明で「ワクチンの効果や症状など、オミクロン株についての情報を収集するため」だとしています。

 


■オミクロン株 封じ込めへ G7保健相会合開催へ

©NHK

こうした中、G7=主要7か国は29日、緊急の保健相会合を開き、議長国イギリスを中心に「オミクロン株」の感染封じ込めに向けた対応などについて話し合うことにしています。
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オミクロン株“世界中の科学者が調査続けている” WHO事務局長
2021年11月29日 21時36分 NHK

 

©NHK

新型コロナウイルスの新たな変異ウイルス「オミクロン株」について、WHO=世界保健機関のテドロス事務局長は、感染力やワクチンの効果に及ぼす影響などはまだ分からないとしたうえで、世界中の科学者が調査を続けているとしました。

WHOでは、29日から始まった年次総会の特別会合で、今後の感染症の世界的大流行に備えた議論が行われています。

この中でテドロス事務局長は、WHOが26日に「懸念される変異株」に指定した「オミクロン株」について「より感染しやすいのか、重症化や再感染しやすいのか、それにワクチンが効かなくなるのか、まだ分からない」と述べ、これらの問いに答えるために世界中の科学者が調査を続けていると説明しました。

そのうえで「多くの人は、新型コロナウイルスはすでに終わったと思っているかもしれないが、オミクロン株の出現は、闘いがまだ終わっていないことを私たちに伝えている」と述べ、ワクチン接種などの感染対策の徹底や、ワクチンの世界への公平な分配を改めて呼びかけました。

特別会合では最終日の12月1日、今後の世界的大流行に備え、各国政府間の枠組みの立ち上げに向けた決議案を採択する予定です。
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というわけで、結論を急がず、結論が出るまで、もう少し待ちましょう。

 

【参考文献】

オミクロン株、人体に入り込む「鍵」に30か所以上の変異…専門家「第6波」を懸念(11/30)

日本でも初確認の新型コロナの「オミクロン株」、米医師ら専門家が知っておくべきことを解説(11/30)
“オミクロン株”既に各国で“市中感染”か(12/01)
急拡大のオミクロン株、現状の要点は? 詳しく解説(12/01)
 

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専門家 “オミクロン株 検疫すり抜けも想定して対応を”
2021年12月1日 16時57分 NHK

 

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海外の感染症に詳しい東京医科大学の濱田篤郎特任教授は、新型コロナウイルスのオミクロン株に対応した入国制限について、「日本は外国人の入国を原則、すべて停止していて、これは世界でもほぼ例のない厳しい対応だ」とした一方、検疫をすり抜けて国内に入り込む可能性はあるとしています。

具体的には日本人の場合、出国時の72時間以内の検査での陰性証明と、日本への入国時の抗原検査での陰性確認で入国できるため、入国時の検査で陰性でも、その後、発症する人がいるおそれがあるほか、日本への入国時に、3日から10日の停留が求められている国以外でも、すでに感染が広がっている可能性があり、日本国内に持ち込まれる可能性があるとしています。

さらに、濱田特任教授は「オミクロン株が、アフリカ南部で広がり始めたのは、11月初めごろから中旬ではないかと見られている。水際対策を強化する前に、感染者が日本国内に渡航していた可能性も考えておかないといけない。厚生労働省も、自治体になるべくゲノム解析を行うよう求めていて、国内の感染状況を確認することが大切だ。水際対策の目的は、オミクロン株の入り込みをゼロに抑えることではなく、入り込むまでの時間稼ぎであり、その間にウイルスの特徴を解明することや、必要であれば新たなワクチンを確保するといった対応を取ることが重要だ」と指摘しました。

一方、12月1日に始まったワクチンの3回目の接種について、「オミクロン株にはワクチンが効きにくいのではないかという指摘もあるようだが、感染や発症の予防効果に影響はあっても、重症化予防効果には大きな影響は出ないのではないかと思われる。デルタ株が再び流行する可能性もあり、3回目の接種は粛々と進めるべきだ」と述べました。
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【参考文献】

新型コロナ変異株「オミクロン株」 感染力、重症度、ワクチン効果など 現時点で分かっていること(12/04)

 

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オミクロン株 デルタ株などと別系統ウイルスに変異重なったか
2021年12月5日 4時43分 NHK

 

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新型コロナウイルスのオミクロン株について、専門家は遺伝子解析が十分行われていない地域でデルタ株などとは別の系統のウイルスに多くの変異が重なることで現れたと考えられるとしています。ウイルスの増殖に関わる遺伝子も変異していて、感染した場合に重症化しやすいかどうか詳しく調べる必要があるとしています。


■「スパイクたんぱく質」の変異 デルタ株などの3倍ほど


慶応大学医学部の小崎健次郎教授のグループは世界中の研究機関から登録されたウイルスの遺伝情報のデータをもとに変異ウイルスの起源や変化、影響などを分析する研究を行っています。

小崎教授がウイルスの変化を分析したところ、オミクロン株は遺伝子解析が十分行われていない地域でアルファ株やデルタ株とは別の系統のウイルスに多くの変異が重なることで現れたと考えられ、最近まで検出されておらず、どこで生まれたのか分からないとしています。

またオミクロン株では感染するときの足がかりになる表面にある突起部分「スパイクたんぱく質」にある変異がおよそ30と、デルタ株などの3倍ほどあるほか、ウイルスが増殖する際に必要な酵素に関わる遺伝子の変異も起きていて、感染した場合に重症化するのかそれとも軽症でとどまるのか詳しく調べる必要があるとしています。

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小崎教授は「オミクロン株は南アフリカの研究所が最初に報告したが、先行してヨーロッパで市中感染があったと示すデータもあり由来ははっきり分かっていない。ほかの変異ウイルスとの違いが多く病原性にどのような影響があるか解析が必要だ」と話しています。
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今回は、オミクロン株に特化してまとめてあげてみました。もう少しすれば全容が現れてくるかと思いますので、待ちましょう。

 

上がってくれば、勿論取り上げます。オミクロン株の全体像が分かるまで、これまで同様ご注意しながら感染対策をしてお過ごしくださいませ。

 

 

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