神経科学:振動を符号化する | Just One of Those Things

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前回に引き続き、2019年度の12号目のネイチャーのハイライトより。
 

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神経科学:振動を符号化する
Nature 567, 7748
2019年3月21日

体性感覚系では、物体への能動的な接触(例えばマウスのひげを使った探索行動)と受動的な曝露の両方によって情報が生じる。この異なる情報を理解するためには、特異的な符号化機構と回路が必要と思われる。D Huberたちは今回、マウスの一次体性感覚野(S1)のニューロンが、前肢に与えた受動的刺激をどのように符号化するのか調べている。その結果、マウスの前肢のS1ニューロンが、刺激の周波数と振幅の両者を合わせる符号化方式に依存し、皮下の深部機械受容器を必要とするらしいことが見いだされた。これらの知見は、マウスの前肢は、能動的探索よりも基質振動に対する受動的「リスニング」に最も適合した感覚チャネルであることを示唆している。

Letter p.384
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Credit: tiripero / iStock / Getty Images Plus
 
 
本論文においては、日本語版本誌では、「神経科学:前肢体性感覚野における基質振動の特徴選択的符号化」と題されています。
 
フルテキストを直訳しますと・・・
 
前肢体性感覚皮質における基質振動の特徴選択的符号化
 
となり、Abstractを直訳しますと・・・
 
指を表面のテクスチャー[1]を横切って移動するか、または固体の基板[2,3]を介して外部の動きを受動的に感知することによって生成される皮膚の振動のスペクトルコンテンツは、環境に関する基本的な情報を提供します。霊長類の指先に局所的に適用された低周波フラッター(50 Hz未満)は、一次体性感覚皮質(S1)のニューロンで周期的に同調するスパイクを呼び起こすため、これらのニューロンのスパイク率は周波数とともに直線的に増加します[4,5]。ただし、スパイクはこれらの周波数で部分的にのみ引きずられるため、S1ニューロンの放電率の違いに基づいて、高周波(100 Hz以上)での同じ局所振動を区別することはできません[6]。ここでは、マウスの前肢に広く適用された高周波基板振動が異なる皮質コーディングスキームに依存しているかどうかを調査しました。前肢S1ニューロンは、聴覚皮質の音のピッチ表現と同様に振動周波数をエンコードすることがわかりました[7,8]。それらのスパイクレートは、時間的同調なしに低レベルの刺激機能の優先値に選択的に調整されます。周波数と振幅のべき関数の積として識別されるこの機能は、周波数弁別タスクでの動作を予測するため、知覚的に関連することもわかりました。組織学、末梢求心路遮断および光遺伝学的受容体のタグ付けを使用して、これらの選択的応答が、骨に隣接して位置する深いパチニ小体から継承され、尺骨と橈骨の周りに最も密に、そして指骨に沿ってまばらにのみあることを示します。この機械受容器の配置と調整された皮質レートコードは、マウスの前肢が、アクティブなテクスチャ探索ではなく、基板の振動を受動的に「聞く」ために最適化された感覚チャネルを構成していることを示唆しています。
 
となります。
 
フルテキストは下記です。詳細が必要な方はご購入をお願いいたします。
 
Full Text:Letter p.384
 
Data availabilityによりますと・・・
 
現在の研究で分析されたすべてのデータは、合理的な要求に応じて対応する著者から入手できます。生データに関連付けられている図は次のとおりです。 1e、2a、b、e、f、3e、4c–eおよび拡張データ図1、6a。
 
 
究極に溜まりに溜まったネイチャー。次回は、「免疫学:STING活性化の構造基盤」を取り上げます。
 
 
 
※主治医の指示に従い、療養中ですが、気圧が安定しないため、まだいまいち感覚がつかめていない状態です。主人のテレワークの中での家事に追われる中、情報の洪水の中での情報収集していることもあって、巡回等、ブログ活動の途中で寝落ち爆睡することが多々あるかと思います。巡回途中ですが、休み休みで遅くなったので、取り急ぎ取り上げさせていただきました。巡回等ブログ活動が進んでおらず、本当に申し訳ございません。
 
 
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