物性物理学:量子ホール物質のトポロジカル不変量測定 | Just One of Those Things

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2019年度の2号目のネイチャーのハイライトより。

 

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物性物理学:量子ホール物質のトポロジカル不変量測定
Nature 565, 7738
2019年1月10日

物質における運動量空間トポロジーの存在は、電子バンドに関する非ゼロのチャーン数によって示され、意外で有用な物質特性を生みだしている。チャーン数は、バルクの抽象的特性として理解されているが、エッジ効果に基づく測定によって推定されることが多い。今回N Schineたちは、整数量子ホール物質に似たフォトニック系において、チャーン数の別の実験的定式化を探り、バルクの局所的応答を調べている。今回の測定結果は、さらに2つのトポロジカル自由度が存在し、理論的にエキゾチック特性に関連付けられる1つのトポロジカル不変量が、これらの自由度のそれぞれの指標となることを示している。今回の研究結果によって、相互作用する分数量子ホール状態の研究が自然と発展する可能性がある。

Article p.173
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量子ホール効果 - Wikipedia

量子ホール効果 - 理学のキーワード - 東京大学 大学院

準粒子 - Wikipedia

より【複合フェルミオンは巨大磁場中の二次元系において生じる。最も有名なのは分数量子ホール効果を示す系である[5]。これらの準粒子は2つの点で、通常の粒子とは異なっている。一点目は、その電荷は素電荷eよりも小さくなりうることである。実際、e/3, e/4, e/5またはe/7の電荷を持つ準粒子が観測されている[6]。二点目は、フェルミオンでもボソンでもない粒子であるエニオンになりうることである[7]。】

2016年ノーベル物理学賞は抽象的な「トポロジー理論」が織りなす不思議な物理現象【ノーベル賞Week⑥】

トポロジカル物質の未来 | Nature ダイジェスト | Nature

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おまけ:量子化されたエネルギー吸収率の観測に成功 | 理化学研究所

トポロジカル量子数 - Wikipedia

(注:現在翻訳中の状態。英文は上記内のリンクから見ることができます。)

 

本論文においては、日本語版本誌では、「物性物理学:フォトニック・ランダウ準位の電磁応答と重力応答」と題されています。

 

フルテキストを直訳しますと・・・

 

フォトニックランダウ準位の電磁および重力応答

 

となり、Abstractを直訳しますと・・・

 

トポロジーは最近、量子ホール効果とトポロジカル絶縁体のコンテキストで発生する凝縮物性物理学の焦点となっています。どちらの場合も、システムのトポロジーはバルクプロパティ(「トポロジ不変量」)によって定義されますが、表面プロパティによって検出されます。ここでは、バルク材料の局所的な電磁応答および重力応答を介して、量子ホール材料の3つのトポロジカル不変量(湾曲した空間のフォトニックランダウレベル)を測定します。材料を多ポートサーキュレータとして見ると、チャーン数(トポロジカル不変量)はサーキュレータの位相の空間的ワインディングとして現れます。空間的曲率の高い点付近の粒子の蓄積と、結果として得られる粒子密度分布の慣性モーメントは、2つの追加のトポロジカル不変量、つまり平均軌道スピンとカイラル中心電荷を定量化します。増加する長さスケール(いくつかの磁気長さ)でプローブすると、これらの不変量はグローバル値に収束することがわかります。これは、システムのバルクとエッジが十分に大きいサンプル(およそ1つの磁気長さより大きい)でのみ区別できるという直感と一致しています。私たちの実験は、量子光学ツールを合成トポロジー物質(ここではねじれた光共振器)に適用することで可能になります。 Rydbergを介した光子衝突の進歩と組み合わせることで、私たちの研究は、光子流体中の位相物質の正確な特性評価を可能にします。
 

となります。

 

フルテキストは下記です。詳細が必要な方はご購入をお願いいたします。

 

Full Text:Article p.173

Electromagnetic and gravitational responses of photonic Landau levels

 

Data availabilityによりますと・・・

 

この研究の結果を裏付ける生データは、合理的な要求に応じて対応する著者から入手できます。
 

 

究極に溜まりに溜まったネイチャー。次回は、「代謝:熱産生に糖代謝を利用するベージュ脂肪」を取り上げます。

 

 

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