医学研究:心臓の異種移植に成功 | Just One of Those Things

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前回に引き続き、2018年度の52号目のネイチャーのハイライトより。

 

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医学研究:心臓の異種移植に成功
Nature 564, 7736
2018年12月20日

末期の心不全患者に対する心臓移植は、ドナー臓器の不足によって制限されている。遺伝的改変ブタの心臓を用いた異種移植は解決法の1つになり得るが、これまでのところ前臨床実験におけるブタ心臓の非ヒト霊長類への同所性心臓移植は安定的な成功が見られておらず、ヒトへの移植の見込みは薄いと考えられていた。B Reichartたちは今回、特殊な灌流保存法と移植後の増殖制御を組み合わせて用いることで、ブタ心臓のヒヒへの再現可能な異種移植の成功をようやく実現した。

Article p.430
News & Views p.352
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この論文はネイチャーのニュースにも取り上げられました。
 
日本語版本誌では、「医学研究:成功した異種間心臓移植」と題され、見出しにおいては、「プロトコルの改良によって、ブタ心臓を移植されたヒヒが6か月以上生存できるようになった。これまでの試みが今回改良されたことで、ブタからヒトへの心臓移植に一歩近づいた。」と取り上げられました。
 
フルテキストを直訳しますと・・・
 
ブタからヒヒへの心臓移植の成功
 
となり、見出しを直訳しますと・・・
 
修正されたプロトコルは、移植されたブタの心臓を受け取ったヒヒが6ヶ月以上生き残ることを可能にしました。これまでの努力の改善により、ブタからヒトへの心臓移植がさらに一歩近づきました。
 
となります。
 
フルテキストは下記です。
 
Full Text:News & Views p.352
 

本論文においては、日本語版本誌では、「医学研究:生命維持に機能するブタ心臓異種移植の安定的な成功」と取り上げられました。

 

フルテキストを直訳しますと・・・

 

生命維持のブタ心臓異種移植における一貫した成功

 

となり、Abstractを直訳しますと・・・

 

心臓移植は末期心不全患者の唯一の治療法ですが、同種ドナー臓器の供給は臨床的必要性をはるかに下回っています[1,2,3]。遺伝子組み換えブタ心臓の異種移植は、潜在的な代替手段として議論されてきました[4]。ガラクトース-α1,3-ガラクトースエピトープ(α1,3-ガラクトシルトランスフェラーゼノックアウト)を欠き、ヒト膜補因子タンパク質(CD46)およびヒトトロンボモジュリンを発現する遺伝的に多重修飾されたブタの心臓は、ヒヒの異所性腹部移植後最大945日間生存しました[5] 。このモデルは、安全な免疫抑制を伴う不一致の異種移植片の長期的な受け入れを実証したが、生命維持機能を予測しなかった。 25年間にわたる広範な研究にもかかわらず、ブタ異種移植片による心臓置換後のヒヒの最大生存期間はわずか57日間であり、これは私たちの知る限りでは1回だけでした[6]。ここでは、ヒトCD46とトロンボモジュリンを発現するα1,3-ガラクトシルトランスフェラーゼノックアウトブタの心臓には、最も厳格なヒヒの異種移植片の長期同所性機能を確保するために、継続的な灌流と移植後の成長の制御による非虚血性保存が必要であることを示しています前臨床異種移植モデル。最大195日間の異種移植心臓の一貫した生命維持機能は、臨床的な心臓異種移植[7]への道のりのマイルストーンです。

 

となります。

 

フルテキストは下記です。詳細が必要な方はご購入をお願いいたします。

 

Full Text:Article p.430

Consistent success in life-supporting porcine cardiac xenotransplantation

 

Data availabilityによりますと・・・

 

この研究の結果を裏付けるデータは、合理的な要請があれば対応する著者から入手できます。
 

 

究極に溜まりに溜まったネイチャー。次回は、「免疫学:ノンコーディングRNAの翻訳が免疫応答に重要な役割を果たす」を取り上げます。

 

※ほぼあきらめ気味ですが、相変わらず持病が回復しておりません。休み休み今から巡回いたします。申し訳ございません。

 

 

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