獣医師が教える猫風邪の症状 ほかの猫&人との関わり方 | Just One of Those Things

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もしもの時のための、猫のきもち編。

 

春先関連のものがありますが(次回に回します)、前回、「春先は特に注意したい 「粘膜」に症状が出る猫の病気」で猫風邪が出たので、取り上げます。

 

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獣医師が教える猫風邪の症状 ほかの猫&人との関わり方
3/25(月) 7:11配信 ねこのきもちWeb編集室
 
猫も風邪をひきます。くしゃみや鼻水が出たり、元気や食欲がなくなったりと、その症状はまさに人の風邪と同じ。そこで気になるのが、「猫の風邪は人にうつるのか?」ということ。この気になる疑問を調べてみました! 猫風邪の原因や症状、対処法などと合わせてお届けします!
 
■猫風邪の原因ウイルスはおもにこの2種類
 
猫風邪とは、おもにウイルスの感染を原因とする呼吸器系の急性症状の総称です。なかでもいわゆる猫風邪と呼ばれるのが、猫ウイルス性鼻気管炎(猫ヘルペスウイルス感染症)と、カリシウイルス感染症の2つです。
 
猫ウイルス性鼻気管炎は、猫のヘルペスウイルスの感染により起こる病気で、涙や目やに、くしゃみ、鼻水、発熱などの風邪症状が発生。症状は1週間から10日ほど続きます。
 
カリシウイルス感染症は、猫のカリシウイルスの感染により起こる病気で、猫ウイルス性鼻気管炎と同様の風邪症状のほかに、口の中に潰瘍ができたり、肺炎や呼吸困難を起こすこともある病気です。
 
人の風邪症状と似たような症状を猫も起こしますが、症状が重くなることもあり、子猫や高齢猫、免疫力が低い猫の場合、死亡することもあります。「風邪」だからといって、決して甘く見てはいけない病気なのです。
 
■特効薬はなし。猫自身の免疫で治癒
 
猫ウイルス性鼻気管炎、カリシウイルス感染症ともに特効薬はありません。どちらも、通常は感染してから3日ほどで症状が現れます。その後は体内で十分な免疫ができる7日ごろから症状が治まり、感染後14日ごろにはほぼ治癒します。症状が落ち着いたとしても、ウイルスは潜在的に残り、一度症状がおさまっても繰り返し発症するので注意が必要です。
 
■ワクチン接種で症状が軽くなる
 
しかし、猫風邪のワクチンを接種しておけば、もし感染しても、無症状か、症状が出ても涙や目やに、鼻水程度の軽い症状で治まることが多いです。これは、ワクチンによって体に免疫ができるため、ウイルスが体内に侵入しても速やかに撃退することができるようになっているからです。
 
■人にうつることはない!
 
原因となるウイルスの種類が違うので、猫風邪は人にはうつりません。逆に、人の風邪が猫にうつることもまずありません。ですから、愛猫が猫風邪になったからといって、飼い主さんと猫の付き合い方を変える必要もありません。
 
ただし、ワクチンを接種していない猫の場合、感染している猫の涙や鼻水、唾液などに大量に含まれたウイルスにより、猫同士の接触で簡単に感染してしまいます。
 
完全室内飼いの猫だからといって油断は禁物。網戸越しに接触した場合や、飼い主さんが屋外で感染猫に触れて、その手で愛猫を触ることで感染することも考えられるのです。もしまだワクチンを接種していないのなら、屋外でほかの猫と接触することは避けるようにしましょう。
 
■もし猫風邪になってしまったら……?
 
ワクチンを接種していれば数日程度で猫風邪は治まることが多いので、飼い主さんが気が付かないこともあります。問題となるのはワクチンを打っていないときです。特効薬はないので、猫の体自身が病気に打ち勝つように、周りの環境を整えてあげることが治療につながります。
 
動物病院では、感染拡大や二次感染を防ぐ働きをする薬や、免疫ができるのを助けるビタミン剤などを投与します。これらは猫の症状によって飲み薬、目薬、点鼻薬、注射などさまざまなタイプが存在するので、それぞれの猫の症状を診察して、猫にあったタイプの薬を投与することになります。また、病状が進行していて体の衰弱や脱水がみられる場合は、点滴を行う場合もあります。
 
家庭ではまず、食事をしっかり取って栄養を摂取できる工夫が必要です。猫が食欲を保てるように、少量ずつ与えるとよいでしょう。また目やにの分泌が多く目が開かなくなる場合もあります。この場合は獣医師の指示に従い、ぬるま湯で湿らせたコットンなどで少しずつ目やにを取り除くようにします。
 
そして、猫がしっかり体を休めることができるよう、落ち着ける場所で静かに寝かせてあげることが大切です。
 
■まとめ
 
猫風邪は、同じ「風邪」でも人にはうつりません。かといって放っておくと症状が重くなる可能性もある病気。うつってからできることは少ないので、ワクチンを接種して予防することが何よりの対処法です。ワクチンを打っているかどうか、いつ打てばいいかなどについてはかかりつけの動物病院で相談するようにしましょう。
 
参考/「ねこのきもち」2017年12月号『猫カゼは人のカゼとは違うんです』(監修:弓削田直子先生)
監修/ねこのきもち相談室獣医師
文/コージー根本
 
ねこのきもちWeb編集室
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