「地球は温室に」科学者グループが警告 温暖化に早急な対策を~世界の異常高温「2022年まで続く」 | Just One of Those Things

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去年のものですが、溜めていたデータを取り上げます。

 

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「地球は温室に」科学者グループが警告 温暖化に早急な対策を
2018年8月8日 5時50分 NHK

ヨーロッパなどの科学者のグループが地球温暖化についての研究結果を発表し、2020年以降の温暖化対策の国際的な枠組み「パリ協定」の目標どおりに温室効果ガスの排出量を減らしても温暖化を止められないおそれがあり、早急な対策が必要だと警告しています。
 
この地球温暖化の研究結果はスウェーデンやデンマーク、それにオーストラリアなどの科学者のグループがまとめ、6日、「アメリカ科学アカデミー」の機関誌に発表しました。
 
それによりますと、世界の平均気温の上昇を産業革命前と比べて2度未満に抑えるとした「パリ協定」に従い、各国が目標どおりに温室効果ガスの排出量を減らしたとしても、「温暖化を止められないおそれがある」と指摘しています。
 
そして、現在、産業革命前と比べて、1度、高くなっている世界の平均気温が2度以上高くなると、北極や南極の氷がとけたり、森林が枯れたりする現象が次々に進んでさらに急激な温暖化を招き、海面が今より10メートルから60メートル高くなるおそれがあるとしています。
 
そのうえで、「このままでは地球は温室と化し、生物がすめなくなる」と警告しています。このため科学者のグループは、森林を増やすなどといった従来の対策に加え、大気中の二酸化炭素を地下に埋める技術を使うなど、早急な対策が必要だと呼びかけています。
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続きます。

 

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世界の異常高温「2022年まで続く」、最新予測研究
2018年8月15日 15:32 発信地:パリ/フランス [ フランス ヨーロッパ ]

【AFP=時事】人為的な地球温暖化と自然要因による地球表面温度の上昇の相乗作用により、今後5年間は異常な高気温が続くとの予測を示した研究論文が14日、発表された。
 
 英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズ(Nature Communications)に掲載された論文によると、気候変動といわゆる自然変動のダブルパンチは、海洋表層水での「異常な温暖化現象」の発生確率を2倍以上に高め、ハリケーンや台風の危険な温床を形成するという。
 
 論文の主執筆者で、仏ブレスト大学(University of Brest)の気象学者フロリアン・セベレック(Florian Sevellec)氏は、AFPの取材に「この温暖期は、長期にわたる気候変動を助長している」と指摘し、「この温暖期は少なくとも5年間は続くと予想される」と続けた。
 
 地球の平均表面温度は常に変動してきた。過去数百万年間では、氷河期と現在より気温が高かった温暖期との間をほぼ10万年ごとに揺れ動いた。過去1万1000年間では、この気温変動が極めて穏やかになった結果、人類が繁栄することができた。
 
 この小規模な自然変動に加えて、主に20世紀に大気中に放出された多量の温室効果ガスに起因する人為的な気候変動が生じており、今日では自然変動を圧倒する恐れもある。
 
 人為的な影響と自然変動の影響を分離することは、熱帯低気圧、干ばつ、洪水やその他の種類の異常気象に気候変動が及ぼす影響の定量化を試みている科学者らを長年悩ませてきた。
 
■自然温暖化vs人為的変動
 
 セベレック氏と研究チームは異なる角度からこの問題に取り組んだ。
 第1に、大半の気象学者にとっては気候変動の特徴的パターンを見えにくくする「ノイズ」である自然変動に着目したこと。第2に、最も長期的な予測をもたらす包括的な気候モデルではなく、簡素化した統計的手法を用いたことだ。
 
「今回の研究では、気候における経年の(短期的な)自然変動を予測するためのシステムを開発した」と、セベレック氏は説明する。その結果、「2018~2022年の期間については、平年値からの差(偏差)が人為的温暖化の影響と同等であることを発見した」という。すなわち、自然温暖化は今後5年間で人為的気候変動とほぼ同程度の影響を及ぼすということだ。
 
 海の熱波など、海の「温暖化現象」の発生確率は150%増加すると予測されている。
 
 確率予報(PRObabilistic foreCAST)を略して「PROCAST」と命名されたこの最新手法は、過去の気温記録と比較して検証した結果、少なくとも標準的なモデルと同程度の予測精度を持つことが判明した。
 
 PROCASTはノートパソコン上で数秒間で実行可能で、スーパーコンピューターでの数週間に及ぶ計算時間を必要としない。
 
「このシステムは気候予測を実行できる可能性をより多くの研究者らに、特にスーパーコンピューターを容易に利用できない国々の研究者らに向けて開くものだ」と、セベレック氏は述べた。
 
 研究チームは、地域的な予測や、気温に加えて降雨量や干ばつ傾向などの評価を行えるようにPROCASTシステムを適合させる予定だ。
2018年8月15日 15時32分
 
AFPBB News
http://www.afpbb.com/articles/-/3186119
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ネイチャーの姉妹誌です。探したらありました。

 

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気候科学:2018~2022年は平年より温暖と予報される
Nature Communications
2018年8月15日
Climate science: 2018-2022 predicted to be anomalously warm
 
2018~2022年は平年と比べて温暖で、異常高温を記録する可能性が高くなるという予報を示す確率予報システムについて報告する論文が、今週掲載される。今回の研究では、ノートパソコン上で全球平均地上気温の予測を100分の数秒で生成できる統計モデルが発表され、パーソナル機器を使ってリアルタイムの確率予報を得る可能性が開かれた。
 
全球平均地上気温が変化する原因としては、外部強制力(例えば、特定の社会経済的シナリオに従って進行する温室効果ガスの排出やエアロゾルの放出)と気候システムの自然変動があり、後者の予測の方が難しい。従って、年々の気候予報の精度を高めるには、自然変動の予測を改善することが必要になっている。
 
今回、Florian SevellecとSybren Drijfhoutは、自然変動を把握するために転送作用素を用いた統計的方法を開発した。これは、確立された統計分析法であり、系のカオス的挙動を合理的に説明できる。このシステムを用いれば、全球平均地上気温と海面水温に関して、信頼性の高い確率予報が得られる。そして、2018~2022年の予報では、自然変動を原因とする温暖化によって長期的な地球温暖化傾向が一時的に強化され、異常高温が生じる可能性が高まるとされる。
 
この予報システムでは、一度に1つの観測指標に関する予報しかできないが、降水量など他の指標に関する予報や地域スケールでの予報が得られるように調整することが可能だ。また、この予報システムは、ノートパソコン上で実行できるため、これまでよりも広範囲の科学コミュニティーが気候の予報を入手できるようになる可能性がある。
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Full Text 

A novel probabilistic forecast system predicting anomalously warm 2018-2022 reinforcing the long-term global warming trend

 

長期的な地球温暖化傾向を強化する異常に暖かい2018-2022を予測する新しい確率的予測システム
 

となり、Abstractを直訳しますと・・・

 

変化する気候の中で、正確で信頼できる年々予測を求める社会的要求がますます高まっています。たとえば、降水量の極値、深刻な干ばつ、激しいハリケーン活動など、地球規模の気温に比例した地域的な気候変動の影響を判断するには、地球温度の正確で信頼できる年々予測が重要です。しかしながら、気候システムの混沌とし​​た性質は、そのようなタイムスケールでの予測精度を制限します。ここでは、転送演算子に基づいて、グローバル平均地表気温と海面水温を予測する新しい方法を開発します。これにより、計画的に確率的予測が可能になります。予測精度は運用予測と同等であり、信頼性は高いです。 1998年以降の地球温暖化対策は十分に予測されています。 2018年から2022年の間、確率的予測は、強制的な傾向に関して、通常の期間よりも暖かいことを示している。これは長期的な地球温暖化の傾向を一時的に強化するでしょう。来るべき暖かい時期は、極端な気温に集中する可能性が高くなります。この方法の重要な数値効率(ラップトップでは数百分の1秒)は、個人のモバイル機器で実行されるリアルタイムの確率的予測の可能性を開きます。
 

となります。詳細はフルテキストをご覧くださいませ。

 

 

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