青色変光星のアウトバースト:3Dシミュレーションで明らかになった青色の大質量星が変動する原因 | Just One of Those Things

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Let's call the whole thing off

2018年より40号目のネイチャーのカバーストーリーより。

 

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Cover Story: 青色変光星のアウトバースト:3Dシミュレーションによって明らかになった青色の大質量星が変動する原因
Nature 561, 7724
2018年9月27日   
 

表紙は、高輝度青色変光星の高密度のコアを取り囲む乱流外層を視覚化したものである。その名前が示すように、こうした進化した大質量星の光度とサイズは大きく変動する。今回Y Jiangたちは、この現象の背後にある機構を示す3Dモデルを報告している。このモデルによって、アウトバーストを引き起こしてその有効温度が約9000 Kになるのに、ヘリウムの不透明度が重要な役割を果たしていることが見いだされた。著者たちは、この星の光度は数日の時間スケールで10〜30%レベルの変動も示すはずだと予測している。

Letter p.498
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天文学辞典 » アウトバースト

 

この論文は表紙になりました。

 

本論文においては、日本語版の本誌では「天文学:ヘリウムの不透明度の変動で引き起こされる高輝度青色変光星のアウトバースト」と題されています。

 

見出しを直訳しますと・・・

 

大質量星の対流エンベロープの三次元シミュレーションは、それが明るい青色の変光星のバーストを制御するのはヘリウムの不透明度であることを示唆しています。
 

となります。フルテキストを直訳しますと・・・

 

ヘリウムの不透明度の変化による明るい青色の変光星の爆発

 

となり、Abstractを直訳しますと・・・

 

明るい青色の変光星は、数カ月から数年の間にタイムスケール上で明るさと大きさの大きな変動を示す、大きくて進化した星であり、高い質量損失率を示します[1,2,3,4,5]。この継続的な変動に加えて、これらの星はバースト段階を示し、その間にそれらのサイズは増加し、その結果、それらの有効温度は、通常は約9,000ケルビン[3,6]に減少します。正確なメカニズムは未知であり、一次元球対称モデルを用いて決定することはできないが、爆発はより冷たく、より不透明な、星のバランスをとる外層への放射力、あるいは重力を超えることによって引き起こされると信じられている。そのようなモデルはこの体制で起こる物理的過程を決定することができないので星7。ここで我々は、ヘリウムの不透明度が爆発の引き金となり、約9,000ケルビンの爆発の間に観測された有効温度を設定することにおいて重要な役割を果たすことを示す、大規模な放射線優勢星の3次元シミュレーションを報告します。それはおそらく年間10^-7から10^-5太陽質量の割合での一時的な質量損失の引き金ともなる。ヘリウムの不透明度のピークは、恒星エンベロープ(光球の近くの星の外側の部分)の密度と温度が対流と自己矛盾なく決定される必要があるという理由だけで私たちの三次元シミュレーションで明らかです。対称性を仮定した2次元モデルシミュレーションは長い時間スケールの変動の観察を再現し、そして対流が星の半径の不規則な振動と数日の典型的な時間スケールで10^-30パーセントの明るさの変化を引き起こすと予測します。これらの短い時間スケールの変動の振幅は、より冷たい星ではさらに大きくなると予測されます(バースト段階)。この短い時間スケールの変動は、高ケイデンスの観測で観測できるはずです。
 

となります。

 

フルテキストは下記です。詳細が必要な方はご購入をお願いいたします。

 

Full Text:Letter p.498

Outbursts of luminous blue variable stars from variations in the helium opacity

 

もう新刊が出ていますが・・・。究極に溜まりに溜まったネイチャー。次回は、「ゲノミクス: 造血幹細胞の生涯の軌跡」を取り上げます。

 

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