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1月の全国の火山概況 気象庁
2019年2月8日 20時36分 NHK
 
気象庁は8日、全国の活火山の1月の活動状況や警戒すべき点について発表しました。噴火が発生したり、火山活動が高まったりして、全国9の火山に「火口周辺警報」が、1つの海底火山に「噴火警報」が発表されています。
 
■火口周辺警報は9火山
 
後の噴火で火口の周辺や居住地域の近くに影響が出るおそれがあるとして「火口周辺警報」が発表されているのは、
▽福島と山形の県境にある「吾妻山」、
▽群馬県にある草津白根山の「白根山」と「本白根山」、
▽鹿児島と宮崎の県境にある霧島連山の「えびの高原の硫黄山周辺」、
▽鹿児島県の「桜島」と「口永良部島」、「諏訪之瀬島」、
▽小笠原諸島の「西之島」と「硫黄島」
の合わせて9の火山です。
 
■火警戒レベル3は2火山

このうち、居住地の近くまで影響が出るおそれがあり、「入山規制」を示す「噴火警戒レベル3」が発表されているのは「桜島」と「口永良部島」です。
 
《桜島》
 
桜島では活発な噴火活動が続いていて、1月は「南岳山頂火口」で合わせて8回の噴火が発生し、このうち6回は「空振」と呼ばれる空気の振動などを伴う爆発的な噴火でした。1月9日には噴煙が2100メートルまで上がり、大きな噴石が山の6合目まで飛びました。一方、「昭和火口」では噴火は観測されていません。
 
鹿児島湾奥部の姶良カルデラの地下にある「マグマだまり」にはマグマが蓄積した状態が続いているとみられ、気象庁は、今後も噴火活動は続くとして、南岳山頂火口と昭和火口からおおむね2キロの範囲では大きな噴石や火砕流に警戒を呼びかけています。
 
《口永良部島》

口永良部島では活発な噴火活動が繰り返されていて、1月17日に発生した噴火では、火口から火砕流が1900メートルにわたって流れ下ったほか、大きな噴石がおよそ1800メートルまで飛ぶなど、去年10月以降の噴火活動の中では最も規模の大きなものとなりました。
 
気象庁は、火山活動が高まった状態が続いているとして、噴火警戒レベル3を継続し、火口からおおむね2キロの範囲で大きな噴石や火砕流に、向江浜地区から新岳の南西にかけての火口から海岸までの範囲では火砕流に警戒するよう呼びかけています。
 
■噴火警戒レベル2は5火山
 
火口周辺への立ち入りが規制される「噴火警戒レベル2」は
▽「吾妻山」、
▽草津白根山の「白根山」と「本白根山」、
▽霧島連山の「えびの高原の硫黄山周辺」、「諏訪之瀬島」
の5つの火山に発表されています。
 
《吾妻山》
 
福島と山形にまたがる吾妻山では、去年5月ごろから大穴火口付近の隆起を示す地盤の変動が続き、1月の火山性地震は358回と多い状態が続いています。
 
気象庁は、火山活動が高まった状態が続いていて、今後、小規模な噴火が発生する可能性があるとして、火口からおおむね1.5キロの範囲では噴火に伴う大きな噴石に警戒を呼びかけています。
 
《草津白根山の「白根山」》
 
草津白根山の「白根山」では、湯釜付近の浅いところで起きる火山性地震が増減を繰り返しながら続き、傾斜変動も続くなど、火山活動が高まった状態が続いています。
 
気象庁は今後、小規模な水蒸気噴火が発生する可能性があるとして、湯釜火口からおおむね1キロの範囲で、噴火に伴う大きな噴石に警戒を呼びかけています。
 
《草津白根山の「本白根山」》
 
去年1月に噴火した草津白根山の「本白根山」では、去年10月下旬から11月下旬にかけて火山性地震が発生する頻度が高まるなど、地震活動が続いています。
 
気象庁は、火山活動が再び活発化する可能性も否定できないとして、本白根山の鏡池付近からおおむね1キロの範囲では噴火に伴う大きな噴石に警戒を呼びかけています。
 
《霧島連山の「えびの高原の硫黄山周辺」》
 
去年4月に噴火した「えびの高原の硫黄山」では、噴気活動が山の南側で活発な状態が続いています。また山の西側でもやや活発な状態となっているほか、火山性地震もおおむね、やや多い状態で推移しています。
 
気象庁は、火山活動がやや高まった状態が続き、ごく小規模な噴火が起きる可能性があるとして、硫黄山からおおむね1キロの範囲では、大きな噴石に警戒を呼びかけています。
 
《諏訪之瀬島》
 
諏訪之瀬島の御岳火口では、噴火が時々発生しました。気象庁は、今後も火口周辺に影響を及ぼす噴火のおそれがあるとして、火口からおおむね1キロの範囲では、噴火に伴う大きな噴石に警戒を呼びかけています。
 
■火口周辺危険は2火山
 
噴火警戒レベルが導入されていないものの、「火口周辺警報」が発表されているのが、小笠原諸島の「西之島」と「硫黄島」です。
 
《西之島》
 
小笠原諸島の西之島では、去年7月下旬以降、噴火は確認されておらず、火山活動は低化しているとみられます。
 
噴火の可能性は低くなっているものの、火口付近では噴気や高温の領域が確認されていて、気象庁は、今後の火山活動の推移に注意が必要だとして、火口からおおむね500メートルの範囲では大きな噴石に警戒するよう呼びかけています。
 
《硫黄島》
 
去年9月に海底噴火が起きたと推定される硫黄島では、1月は火山性地震は少ない状態でしたが、GPSによる観測で地盤の隆起を示す変動が見られるということです。
 
火山活動はやや活発な状態で推移しているとして気象庁は、今後も火口周辺に影響を及ぼす噴火が発生するおそれがあるとして、警戒を呼びかけています。
 
■「福徳岡ノ場」に「噴火警報
 
小笠原諸島の近海にある海底火山の「福徳岡ノ場」には、周辺の海域に影響を及ぼす噴火が発生するおそれがあるとして、「噴火警報」が発表されています。
 
周辺では火山活動によるとみられる海面の変色が確認されていて、気象庁は、今後も小規模な海底噴火の発生が予想されるとして、周辺の海域で警戒を呼びかけています。
 
■警報なし レベル1も注意
 
全国の活火山の中には噴火警報が発表されておらず、噴火警戒レベルもレベル1の火山がありますが、過去に噴火を繰り返してきた活火山であることに変わりはなく、気象庁や自治体が発表する情報に注意が必要です。
 
《霧島連山の「新燃岳」》
 
霧島連山の「新燃岳」では、火口の直下を震源とする火山性地震は、去年11月中旬ごろから少なくなり、火山ガスの放出量も少ない状態となっています。
 
気象庁はこのほかのデータについても検討した結果、火口周辺に影響を及ぼす噴火の兆候は認められなくなったとして、1月18日に噴火警戒レベルをレベル「2」からレベル「1」の「活火山であることに留意」に引き下げました。
 
一方、気象庁は火口や斜面の割れ目付近では火山灰などの規模の大きな噴出が突然起きる可能性があるとして、引き続き自治体などが行う規制に従うよう呼びかけています。
 
各地の火山活動の状況や注意点は、気象庁や各地の気象台、自治体のホームページなどで確認することができます。
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NHK―Web特集:2019年2月8日 15時14分

“ノーマーク火口” 全国21の火山に 富士山も監視強化

 

 

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