MERSウイルスどこから来た? | Just One of Those Things

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 韓国で感染拡大が続く中東呼吸器症候群(MERS、マーズ)。原因のウイルスは中東に多いあの家畜動物から人に移ってきたとみられますが、別の野生動物からも見つかっています。

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MERS拡大、感染力や致死率は 中東発、死者458人
南宏美、富田洸平 朝日新聞デジタル
2015年6月18日03時49分


 日本でも中東呼吸器症候群(MERS〈マーズ〉)への警戒が強まっている。2012年に中東で初めて見つかり、今年5月以降、韓国で感染拡大が続いている。原因となるウイルスの性質や韓国で感染者が増え続ける事情を探った。


 MERSのウイルスは、2003年に世界で流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)と同じコロナウイルスの仲間の新種で、12年にサウジアラビアで患者が確認された。世界保健機関(WHO)によると、16日現在、中東や韓国を中心に世界25カ国で1293人の感染が確認され、458人が死亡した。


 家畜のヒトコブラクダから患者と同じウイルスが見つかっており、鼻水やつばなどを通じて人間に感染するとみられている。野生のコウモリからも同じウイルスが見つかったとの報告もある。WHOは「はっきりしたことはわかっていないが、過去のある時期にコウモリからラクダに感染したと考えられている」としている。


 人では感染から2~14日で発熱やせき、息切れなどの症状が出て、重い肺炎を起こす人もいる。


 ただ、季節性インフルエンザに比べて感染力はそれほど強くない。13年に英医学誌ランセットに発表された研究によると、1人の感染者が何人に感染させるかを見る指標で、MERSコロナウイルスは「1未満」。「1・3程度」とされる季節性インフルエンザより低かった。


 一方、環境中で感染力を維持できる時間は長いとの報告がある。13年に欧州の科学誌に掲載された米国の研究によると、MERSコロナウイルスの活性は「気温20度、湿度40%」の環境では48時間続いた。一方、季節性インフルエンザウイルスは4時間以上、活性は続かなかった。


 国立感染症研究所ウイルス第三部の松山州徳室長は「患者のくしゃみやせきの飛沫(ひまつ)を吸い込んだり、手に付着したウイルスが口や鼻から体内に入ったりしないような対策を徹底すれば感染拡大は防げる」と話す。



■韓国、致死率は1割台


 韓国では5月20日に感染が確認された。サウジアラビアやUAE(アラブ首長国連邦)などを訪れた男性が5月4日に帰国。1週間後に発熱などを訴えて診療所を受診したが、MERSと診断されるまで複数の医療機関で入退院を繰り返した。


 見舞いに来た家族や友人、同じ病室の患者、医療従事者に感染は拡大。6月17日現在、感染者は162人(うち死者20人)に上る。


 WHOと韓国の調査団は、一部の病院で救急室が混雑、発症者を大部屋に入院させたことが感染の広がった一因と分析する。大勢の家族や友人が発症者を見舞う習慣も感染拡大につながったとの見方もある。


 ただ、感染は病院内が中心で、感染源のわからない市中での感染は確認されていない。東北大学病院の中島一敏・検査部副部長(感染制御学)によれば、MERSは重症化すると肺などでウイルスが大量に増え、せきなどを通じて排出されるウイルスも増える。松山さんによると、肺からは鼻やのどの100~1千倍の量のウイルスが見つかるとの報告もあり、対策が不十分なら深刻な院内感染を引き起こすとみられる。


 一方、感染しても症状が出ない「不顕性感染」の人もいるとみられる。中島さんは「不顕性感染者からの感染は確認されておらず、今のところ地域で感染が広がる恐れは低い」という。


 WHOによれば、韓国のウイルスの遺伝子を分析したところ、中東のウイルスと塩基配列がほぼ一致、病原性や感染力に影響するような変異は見つかってない。


 川崎市健康安全研究所の岡部信彦所長は、中東で報告された患者の致死率が3~4割なのに対して、韓国での致死率が1割台にとどまっていることに注目する。岡部さんは「感染者の調査が徹底的にされ、症状が軽い人でも発見できているから致死率が低く出ているのではないか」とみる。(南宏美、富田洸平)

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タイで初のMERS感染者が出ていますが、こちらは韓国由来のものではないようです。


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タイで初のMERS感染者=オマーン人男性
時事通信 6月18日(木)20時43分配信


 【バンコク時事】タイ保健当局は18日、中東のオマーンから入国したオマーン人男性(75)が中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスに感染していることが確認されたと発表した。タイでMERS感染が確認されたのは初めて。


 保健当局によると、男性はバンコクの病院で心臓病の治療を受けるため、15日に3人の親族と共にタイに入国。せきなどの症状があり、隔離して検査したところ感染が確認された。容体は安定しているという。


 保健当局はこれまでに男性と接触した59人を特定し、健康状態を観察しているという。 

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韓国だけにとどまらず、日本国内でも中東に渡来する方や渡来した方はMERSに気をつけたほうが良いでしょう。


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